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メモからはじめる魔物図鑑  作者: 平凡な三十代
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第27話 駆け出し冒険者は従魔に魔石を与える

マスターと別れた後、いつも通りランニングをしてから、午前中を振り返りながら素振りを行う。


スライムと戦ったなかで自身の改善点として浮かんだのが、刺突と下段からの斬撃の未熟さである。

スライムもその同格のジャイアントラットも体高が低い。相手を想定しながら剣を振るう。

時間を忘れ、剣を振るっていたので気がつくと体に疲れがたまってきたためそこで切り上げ、筋トレをこなし、ランニングをして体をほぐした。


井戸で身を清めて、少し早めの夕食を酒場でとる。


食事をしながら考えるのは今の生活が痛みや危険と隣り合わせだが充実しているということだ。

もとの世界にいる時はどうだっただろうか?代わり映えのない生活を送り、人間関係も希薄で生きていたというより生かされていたという印象が拭えない。

実際、真剣に生きておらず、人と真正面に向き合っていなかった私にこそ問題があったのかも知らない。

とにかく今は毎日を精一杯生きるだけだ。



スライム討伐を何日かこなし、スライムの動きに慣れ始めてきたらそこで満足しないよう違う魔物を標的にすることにしよう。

マスターに次の獲物にしようとしていたジャイアントラットがどういったとこで遭遇しやすいのか尋ねると、ジャイアントラットは地面が見えている場所を好み、巣穴を作る習性があるらしく、村の南方向にジャイアントラットの巣穴に向いた砂地があるらしい。


食事代を払い、感謝を伝え、席を立つ。


「ジャイアントラットはスライムと同格だが複数でいることも多い、気を付けろ」


マスターの気遣いに感謝し、部屋に戻る。



部屋に戻ってからはベッドに座り、ディクトに今日の成果を与える。


(別に全部僕のために使う必要はないよ)


(ディクトに助けてもらうから私のためだよ)


そんなやり取りをしながらスライムの魔石をディクトの表紙にある魔石に近づけるとスライムの魔石が砂のように崩れ、ディクトの魔石に吸収された。


(なにか変化はあるか?)


(特にないかな。なにかが入ってくる感覚はあるけど力がみなぎるとか、そういったことはないね)


あと2つの魔石も吸収させたが全く変化はなかった。

やはりスライム程度では効果は薄いようだ。私もレベルが上がりはしなかったし、これからだろう。


1日の終わりに床の上で胡座をかいて瞑想をする。最近ではこの瞑想のおかげで寝る前にリラックスが出来るため、逆にしないと落ち着かないようになってしまった。まだまだ気を感じることはできないが続けていこうと思う。



次の標的はジャイアントラットだ

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