第25話 駆け出し冒険者はスライムに挑む
まだ鑑定はできないため魔物の攻撃や特性をスキル・アーツと表記するようにしました
少しずつ私に向かってくるスライムとの距離はあと約5メートルである。
私は既にショートソードを抜いており、基本の中段に構えているが、目標であるスライムが体高30センチ程しかないためこのままではこちらから攻めにくい。下段へと構えをシフトして、スライムを見定める。今回はスライムが格下ということでアーツを使わず自身の実力を試すつもりである。
こちらからもすり足で距離を詰め、間合いに入ったと判断し、左からの横薙ぎを放つ。
狙ったのか偶然か剣が当たる直前にスライムは大きく跳躍して斬撃を回避し、こちらに向かって来た。
避けられたのは非常に不本意だが、スライムの跳躍は放物線を描いており、当たったところで体当たりの威力は少ないだろうと私は油断していた。
しかし、スライムはジェットでも付いているかのように空中で直線的に加速し、私の胸に体当たりをしてきた。
「ごっ!」
胸当てに当たったため威力は減ったものの、思った以上の衝撃にむせる。
私は馬鹿か! 魔物なんだから人を殺す力があるに決まっているだろう。
慌てて、距離を取り、仕切り直す。
幸い体感的に受けた体力の消耗は2くらいだろう。講習の時にドワ子に付き合ってもらって、マスターから受けた痛みと体力の減りを鑑定で検証してもらっていたことが役に立った。
(ディクト、被ダメは2、スライムの跳躍の軌道は途中から変化した。体当たりはスキルかアーツだ、それで推進力を得るのだろう。射程は1.5メートルくらいだろう)
今度はスライムに対し、中段構えで待ちの姿勢をとる。
スライムが2度目の跳躍をする。
跳躍の瞬間を見逃さず体当たりをさせないように一歩前に出て上段から唐竹で切り落とす。
直撃させたが切断出来ず、そのままスライムを叩き落とした。
叩き落とされたスライムは地面に激突し、ぺったんこに広がったので、すかさず剣を逆手に持ち替えスライムを突き刺す。
「よし!」
今度は体が薄くなっていたからか剣が貫通し、そのまま地面に染み込んでいき、魔石を残した。
ディクト魔物図鑑
No.1
スライム Gランク
特徴
体長 0.5m 体高 0.3m
水色の弾性のあるの丸みを帯びた体を持つが敏捷性は低い
レベル 不明
タイプ ガードタイプ
スキル・アーツ(仮)
『体当たり』……跳躍中に使用、スキルの推進力により方向・速度が変化する、攻撃射程は2メートル程度
耐性・弱点
突撃に弱い
出現エリア
アインス第3開拓村周辺草原




