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メモからはじめる魔物図鑑  作者: 平凡な三十代
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第15話 見習い冒険者は本と契約する

ギルドに帰って来て部屋に戻り、 買ってきた物を整理していく。


最後にお楽しみの本を手に取る。何も書いてないのがわかっていても何を書こうかと思いながら楽しいものだ。

そんなことを思いながら本を開く。


(初めましてこの本を読んでくれてる人)


急にどこからか声が聞こえてきて周りを見回す。


(僕はその手に持ってる本だよ)


これって本に封印された悪魔とかじゃないのか?


(封印されたわけではなく生まれたときからこの本だよ)


心は読まないで下さい。これって魔物か?


『鑑定眼』をかける。


・魔物


(分類では魔物に当たるが僕は別に君に危害を与えるつもりはないよ。いきなりだけど、こちらから1つ提案があるんだけど僕と契約してくれないか?)


あっ、これあかんやつや。体とか乗っ取られるかもしれん。


本を閉じようとすると声が慌てる。


(いや、ちょっと待って。僕のレベルは1しかないし、自力で動けないから何も出来ないよ)


話が本当かわからないし、契約だなんてリスクが高すぎる、燃やすか。


(待ってって、僕と従魔契約をして欲しい。神のシステムを通すから騙すことも出来ないよ)


ん?私の従魔になるってことかな。


(そうなるね。実は僕とこうして『念話』をするには条件があってね。まず『読書』スキル持ちでないと会話が通じないんだよ。さらにこうして本を手に持ってページを開いていないといけないんだ。

初めてその2つの条件を満たしてくれたのが君というわけなんだよ。

さっき言ったように僕には魔物として戦う力は何の力もないんだ。僕はね、もうただの本の振りをして、人にいつ気づかれて討伐されるか怯えながら過ごすのはいやなんだよ)


私はたいした力もないの凡人だぞ、自分以外を守ることなんて出来ない。それに『テイム』スキルもないからな。


(それは大丈夫だよ。従魔契約は魔物側から持ちかけることも出来る。戦闘後に立ち上がって仲間になりたそうにこっちを見ているってやつだ。それに従魔になりさえすれば少なくても人からは狙われなくなる。それに、こうして君と話を出来るだけでも僕は嬉しいんだ。今まではずっと1人で怯えているだけだったからね)


じゃあ、お前の出来ることを教えてくれ。


(まだレベルが低いから戦闘では何も出来ないけど、レベルが上がれば援護くらい出来るようになると思うよ。それに本をコピーすることが出来る。あと君はメモを取る習慣があるようだけど僕に言ってもらえばその内容を記録しよう。ああ、あと僕は知識や聞いたことは忘れることはないので安心していいよ)


つまり、相棒と電子書籍端末が手にはいるってことか?しかも容量制限なしとは恐れ入ります。


契約すれば便利そうだし、システムアナウンスが入るのなら信用度は高いだろう。


よし、契約しよう。どうすればいい?


(本を閉じて、手を乗せてくれ)


言われた通り本を閉じて手を乗せる。


・従魔システムを解放しました

・リビングブックを従魔にしますか?


アナウンスが聞こえたので、はいと思い浮かべる。


・従魔に名前をつけて下さい


少し悩んでディクトと名付ける。


一瞬部屋を光が照らし、目を開けると手の甲に本の形をしたタトゥーのようなものが書かれていた。


(それが従魔紋だよ、よろしくね、レジュメ君、まだ話をしたいのは山々なんだけど時間は大丈夫なのかい?)


まだ時間になってはいなかったがもう余裕はない。

慌てて本をバックに入れて、そのまま背負い、部屋をでた。

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