閑話 ギルド受付嬢 リン
私の名前はリン、19才のドワーフ。
3年前に親父と第1都市アインスから第3開拓村に引っ越してきた。
親父は昔、母と共に冒険者をしていたらしいがある時、魔物との戦いで母は命を落とし、親父も重傷をおったらしい。私が2才の時だった。
その後、親父は現役を引退し、ギルド職員として雇われ、日中は指導教官、夜は酒場のマスターをしている。
私も12で冒険者になり、4年でDランクに上がったところでギルドからスカウトされ受付嬢になった。
ギルド職員はDランク以上で有用なスキルを持っていなければなることは出来ない。わたしの場合は『鑑定』や『彫金』のスキルがあったおかげだろう。
受付嬢になった後、アインスで半年の研修を終え、開拓村に赴任になった。そこで親父も一緒にいくことになった。親父は何も言わないけどギルドマスターに頼んだんじゃないかと思う。
面倒に思う反面少し、ほんのちょっとだが嬉しく思った。
私たちドワーフ族は頑固だとか偏屈だとか思われていることが多い、他の人たちはわからないが私の場合はただ必要なことだけをを伝えて無駄なことを省いているだけなのに無愛想に思われているらしい。
受付が空いてる時はいつも男の冒険者達は私の方ではなく隣の見栄えのよい受付嬢の方にならびに行く。
その子が休憩中や仕事終わりにどんなことをいってるかも知らずに嬉しそうに受付嬢に話しかけている冒険者を眺めながら頬杖をついてぼんやりしていると1人の人族がギルドに入ってきた。
空いていたからだろう、私の前までやって来た。
冒険者登録をしたいらしい。登録用紙を渡し、記入欄を見てみると人族で30才とある。その割には若く見える。高位冒険者になれば身体が活性化され老化が抑制されることはよく知られているがそんな人が冒険者登録をするはずがない。
どんな事情があろうと私は私の仕事をするだけだ。
でも、この人は普通は誰でも知っていることを確認しながらじっくり聞くため普段の倍以上時間がかかってしまった。
いつも以上に長く話をした上にあまりに弱くてさらに冒険者として不向きなスキルを得てしまったのを見ていて少し可哀想に思ったので私なりに知っていることをしっかり教え、登録を終わらせた時につい顔が綻んだ。
私の顔を凝視していたので変な顔をしていたのだろう。
恥ずかしくなって、顔を引き締めタグを受け取り、仕返しにクラスを魔物でもないワイルドラビットに設定してやった。
私のことを変な名前で呼んでいたし罪悪感はなかった。しかし、30才になるまでスキルも発現させてないとはどうやって生活していたのだろうか?




