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もふもふ少女は風邪をひき

 風邪をひいた。普通の人からしてみれば時々ある事で、安静にしていれば大抵治るものだ。

 しかし彼女は……人と狸のクォーターであるかなみさんは違う。

 その血は俺が思っているより複雑なようで、人間面とってはただの風邪でも狸面にとっては大きな病気だったりするらしいのだ。

 その上、薬も使えない。狸の薬は人間に効かず、人間の薬は狸に効かない。それどころか悪化させてしまう危険性があるのだ。

 そんなかなみさんの風邪が長引いているなんてのは……大事件だ。

「伸二、今日は一人で帰ってくれ」

「おう」

 伸二は予想していたのだろう。一言だけそう言って俺から教科書を取り返した。


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