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ほんとうにあったら怖い話達  作者: ポコナムチン


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9/23

避けるな&バイバイ

避けるな


絶対に

何があっても



視線をそらすな


前だけ見ていろ

まばたきもするな



驚くな

動揺するな

息を止めるな



自然に歩け

いつも通りに



そうだ

それでいい



おまえは何も見ていない

何も見えていない

何にも見られていない

目の前には何もいない

何もいるわけがない



そうすれば気付かれない


少なくとも




向こうからは




ーーーーーーーーーー




私の部屋から帰るとき

彼はいつも

窓から見える位置で手を振ってくれます


右手を大きく上げ

腕を振りながらしばらく振り続けてくれます


私もいつも同じように振り返しますが

それが、少し寂しくもありました


でも、彼の笑顔を見ると

次はいつ会えるかな

そんな気持ちが胸から溢れそうでした


ある日、私たちは大喧嘩をしてしまいました


くだらない理由でしたが

私は彼を


罵り

貶し

ひどい言葉をかけてしまいました


普段は気にしない小さなことも

そのときの私にとっては

到底許せないもののように感じました


彼はそれを悲しそうな顔でひとしきり聞いたあと

ゆっくりと立ち上がり

玄関の方へ歩いていきました


ドアのしまる音を聞いた私は

少し冷静になり

先程の自分の発言を悔やみはじめました


どうしてあんなことを言ったのか

彼は何も言い返していないのに

私の怒りを全部受け止めて


その瞬間私の目の奥から

熱いものが込み上げてきました


今すぐ彼に謝りたい

でも、もう遅いかもしれない


咄嗟に私は

彼がいつも手を振ってくれる窓を覗きました


そこにはいつもと変わらず

手を振ってくれる彼がいました


彼はあんなひどいことを言われても

私を愛してくれてるんだ


私は大きく手を振ると

謝るために

窓をガラッと開けました


謝罪を口にしようと身を乗り出したとき


彼の方から

彼の声で

彼のしゃべり方の


ある、言葉が聞こえてきました







死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


現在、短編ホラーを中心に少しずつ作品を投稿しています。

「もっと怖い話を書いてほしい」と思っていただけましたら、評価やブックマークで応援していただけると嬉しいです。


皆さんからいただいた評価や感想を、今後の作品作りにも活かしていきたいと思っています。


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