名前なき猫ちゃんと一緒!
朝は眠気が凄い、異世界生活初めての夜は快眠そのものだったがやはり眠いものは眠い。ナナシは既に起きているらしく話し声が聞こえた。眠いと思いながら部屋の扉を開けて階段をおりていくと…なんか凄い人がいるぞ。
「か、かっこいい…」
「あんな美形見たことないわ。」
「名前なんて言うのかしら。」
「ノーネーム。」
「あ、ナナシ。」
モテよるこの男。女性にキャーキャー言われても平然としておられる。まあイケメンといえば王子様系だからなぁ。私は苦手だけど。雄っぱいないし。雄っぱいないし。
「朝飯食え。」
「おおー!」
サンドイッチだー!朝から豪華!ハムとレタスのサンドイッチは大好きだからもぐもぐと食べていると女将さんがやってきておかわりくれた。いい人!
「お嬢ちゃん美味しそうに食べてくれて私は嬉しいよ。お、お兄さんおかわりいるかい?」
「もちろん。」
「「「「キャーー!!!」」」」
営業スマイルえっぐ。女将さん気絶しちゃったし、店主さん慌てて抱き上げるし。なんだ行動がイケメンじゃん。奥さん大事にしてね。お詫びに焼きたてのパンを貰って宿屋から出る。
「レベルアップする為にとは言え何処に行くの?」
「草原に決まってるだろ。」
「デスヨネー。」
歩いていたらニャーと声が聞こえた。声がするほうを振り向くと猫がいた。慌てて抱き上げるとちょっと痩せている猫ちゃんだ。なんで誰も助けないんだろ。
「この時代助けるってこと事態難しいんだ。自分の生活に精一杯な人間が拾うと思うか?」
「…うん。」
「にゃー…」
「…拾っていい?」
「はぁ?まあ金銭的に余裕があるからいいが…」
「反対しない?」
「…しねぇよ。但し面倒みきれないなんていうなよ。」
「うん!ありがとう!よーし名前は…ベーナーム!」
「にゃ!」
ベーナームのステータスを見てみよう。えっと…
名前:ベーナーム
性別:女
種族:ブリティッシュショートヘア
職業:なし
Lv:1
HP:30
MP:40
STP:60
DEF:50
AGI:60
LUK:50
スキルポイント:100
…あれぇ?私より強いぞぉ?同じLv1なのにこの差!天は私が嫌いか?!嫌いなのか?!にゃんこ好きなのは仕方ないけども!
「おいこいつスキルポイントあるぞ。」
「え、ってことは。」
「俺らと同じ転移者だ。」
「にゃ?」
ええぇぇぇ??!!猫ちゃんになんて試練を与えるんですか神様ー!!!この猫ちゃん外慣れしてなかったら怖いままなのに!!外道め!!今度あった時殴ってやる!!
「スキルどうすんだ。ここでやるなよ目立つ。」
「そうだね。」
そそくさと冒険者ギルドへと向かう。すると周りは驚愕していた。何?と思っていたら受付嬢さんがやってきた。
「あの魔物を連れてくるのは原則として禁止されてまして…」
「なんだと?」
この子は魔物じゃない!猫ちゃんなの!と言ったらねこってなに?って顔された。え、ひょっとしてこの世界猫っていないの?!
「レディ、この子は俺たちの仲間なんですよ。」
「はひぃ!」
「出入りする方法はありますか?」
「アクセサリーを付けたら使い魔として認められます!」
「そうですか。してギルドカードは?」
「こ、こちらでしゅ。」
あー、なるほど。動物の概念がない世界かーそうかー、チクショウ!!なんで猫ちゃんという可愛い動物が居ねぇんだー!!仕方ないのでもふもふする。
「ベーナーム嫌そうな顔してんぞ。」
「うるさいやい。」
「にゃ。」
「お待たせしましたー!こちらギルドカードになります!」
おお、ギルドカード…私は銅のカードで、ナナシのはあれ?同じ銅のカード?なんで?
「原則として皆さんは最初からビギナーランクにしてるんです。」
「ほー、公平だな。」
「はい、天才だからと言ってプラチナランクには出来ませんので。」
「納得した。」
「それとその子にも使い魔の証つけないと駄目よ。はいこれ。」
「わぁ、可愛い首輪!」
「特別に用意しました…そ、その撫でていい?」
「どうぞ!ベーナーム大人しくするんだよ!」
「うにゃ。」
「ふわ…」
「顔がまん丸で可愛い!」
「色艶もいいわ〜!」
なんだろ、ナナシだけじゃなくてベーナームもモテ始めたぞ。やはり美形と猫はモテるのか仕方ないとは言えちょっと寂しいぞ。その後冒険者ギルドから出て歩く。
「にゃ。」
「腹減ったのか。そうかー。」
「デレデレじゃねぇか。」
「うるさいー!もふもふで最強にせねば!」
「俺が決める。」
「なんで?!」
「テメェに任せてたらろくな事にならん。」
泣いた、私泣いた。解せぬぅ。猫ちゃん抱っこしながら待っていると直ぐに終わったらしい。何したの?
「とりあえず魔法は覚えさせた。初回はかなり割引されるな。普通の魔法だったら50くらいだった。」
「マ?!」
「残りは跳躍、無詠唱、隠密、テレパシーな。」
「テレパシー…だと?」
つまり声が聞こえるのでは?!と思って待っていたら声が聞こえてきた。
[腹減ったにゃ。]
「腹ぺこ属性でしたか。」
[お肉くれ。]
「味付けなしの肉あったっけ。」
「ついでに買うからいいだろ。」
[自分で作るにゃ。]
あれぇ?猫って四足歩行だよね?なんで二足歩行してるのかなぁ?猫さん?あの、ポチポチと何してるの?あれぇ?
「なるほどなテレパシーを手に入れたことによって知能が高まったようだ。」
「冷静に分析しないでもろて。」
[料理はにゃーにまかせるにゃ。]
「……はい?」
[にゃーが作らないとおみゃーらろくなもの作れない気がするからにゃ。よろしく頼むにゃ。]
こうして二足歩行のベーナームが仲間になったのだった。あの神様?にゃんこですよね?四足歩行の猫ですよね?ですよね?!
「料理担当は居て損はねぇ。」
「そういう問題じゃねぇー!!」
[おみゃーらマジで何してるにゃ。]
「刀の試し斬りしてぇ。」
「ヒモです。」
[アホかにゃ。]
「猫たんにアホと言われた泣く。」




