魔国ジントニックへ到着
道中ゴブリンに襲われかけたがチートスペックの仲間達が瞬殺、周りにいた人達が唖然とするほどの瞬殺っぷりであった。私?スライム以下のスペックなのに戦えるとでも?
「呆気ないですね。」
「それはそうだな…チクショウ、魔弾使う暇すらねぇ。」
「てめぇが遅いからだろうが。」
ちょっとゴブリンのクエストがないかどうかクエスト本を調べる。あった。討伐報酬に高そうなペン(偽物)を手に入れた…え、これだけ?経験値は?お金は?!ない?!
「そんなのってないよ…」
「あー…報酬それだけだったか。」
「役に立つのかそれ。」
「言わないで。」
「ふむ…そろそろ着くだろう。準備をしておけ。」
「ウッス。」
[塩貰ってきたにゃ。ゴブリンの大群を倒してくれた礼みたいにゃ。]
「おお!」
という訳でベーちゃんクッキング!何を作るんだろとワクワクしてみていたらウサギ肉の串焼きが出来上がっていた。塩がきいてて美味いんだけども…
「唐揚げ…」
[贅沢言うにゃ。]
「調味料がないとこんなに不便だなんて!」
「クエスト報酬が調味料系はないのか?」
「今調べます。あった!ワーウルフ討伐でハーブ…はっや。」
やっぱ飢えてたか…だって立派な料理人いるのに調味料がなければ意味ないって分かったらそりゃ張り切るよね。うん。分かってた。
「何しに行ったんだい?」
「狩りにいってるらしくて…」
「君リーダーだよね?」
「一応!」
数分もしないうちに帰ってきた。わぁ…ワーウルフってランクどのくらいあるんだろ。Dランクか。ゴブリン以上じゃん。後で提出しないとなぁ…
「食えるか?」
[ビミョーだにゃ。]
「ハーブが手に入ったのはでかい。」
「調合しましょう。調味料でいいですね?」
どこからか鍋を取り出して調合を始めた。というか初めての調合が調味料でいいのだろうか。私はクエスト本で手に入ったペンを持ってネタ帳に書いていくけど次は何しようかなぁ…男の娘ものもいいんだよなぁ。あ、そうだ。
「ナナシー、ちょっといい?」
「なんだ。」
「絵とか書ける?」
「…あー、かけるにはかけるが。」
「絵本描いてみない?」
「…ちょっとだけな。」
そういって書いてくれた。わぉ、ファンシーな絵柄。ギャップ萌えの極みかよ。面白がったコルトさんとリリス様が絵本を書いた。あの内容。
「内容えぐっ。一種のホラー。」
「読み応えあるだろ。」
「なんか絵柄いいのに内容がホラー…」
「趣味で書いた程度だからな。」
「同じく。」
「同じく。趣味なのですからいいでしょう。」
お、おお。趣味か…私の絵は棒人間しか描けない為文句は言えない。ただ内容が怖い。ホラー映画かよってくらい怖い。ナナシに至っては日本のホラーだし。
「永久封印…」
「おや何を書かれているので?」
「絵本なんですけど。」
「えほん?どれ見せてもらっても?」
絵本を見る初老の男性。ふむ…と考え込んだ結果。ホラーではなく何か可愛らしい絵本がほしいと言い出された。ぐぬぅ…嫌な予感が。
「内容はノーネームが考えろ。」
「デスヨネー。子供向けだと…猫の冒険とか?」
「おお!なんと愛らしい響き!是非描いてくれませんか?!孫のプレゼントを考えておりまして…」
「アッハイ。」
行商人らしき人だから恩を売っても損はないだろうと思って内容をちょっと書いたものをナナシたちに渡したら絵本をすぐに完成させた。あの、時間、絵を描く時間は?普通長くかかるのでは?
「おお…なんと愛らしい…」
[にゃーが主役かにゃ?]
「うん。」
[おみゃー良い奴だにゃ。特別に肉増やしてやるにゃ。]
「マジ?!」
[食い付きがすげぇにゃ…仕方ねぇにゃ。]
こうして馬車に揺られ、辿り着いたのは魔国ジントニックだった。ジントニックってお酒の名前だよね?なんで?
「酒が飲みたくなるな。」
「言えてる。」
[にゃーは飲めねぇにゃ。]
「お酒の国か何かでしょうか。」
「いや私に聞かれても。」
とりあえず冒険者ギルドへと行くことに。冒険者ギルドに入るとなんか正統派イケメンっぽいやつがいるなぁ…いやーな予感。
「う、美しい!」
案の定、リリス様を勧誘し始めたのだった。おい私をスルーするな。一瞬私を見て鼻で笑うな。ホント失礼なやつ。
「是非我がパーティに!」
「断る。」
「な?!」
「な、タクヤが勧誘してるのだぞ?!」
うわー…うるさそうな女性たち。ハーレム志願か何か?ハーレムするのは勝手だけど苦労するぞー。タクヤってどう考えても転移者だよね?うーん…こんな転移者はやだなぁ。
「つまらん男に付き合う筋合いなどない。」
「な?!お、俺は勇者で!」
「ならなんでここにいやがる。ここは魔国だぞ。」
「そ、それは…」
「こいつ他のギルドから門前払いされるレベルでひでぇからな。」
マジっすかと近づいて聞くことに。なんでも行き先々で問題を起こす美女さんたちだそうで、その上リーダーでもあるタクヤもまた問題児だそうで、誰も相手にしたがらないレベルで酷いのだとか。洗脳かよって言うレベルで心酔してるのってどうなの。
「はぇ…情報ありがとうございます。」
「いいって事よ。」
「だ、だから僕のパーティに入れば利益が!」
「心配無用。我はそんなもの必要ない。」
「さっきから聞いていればタクヤに対して失礼よ!」
「黙れ。」
わぁ…氷魔法使ったよ…ん?あれ無詠唱で使ってない?無詠唱のスキルあったっけ?と思っていたらナナシが教えてくれた。
「ありゃ魔法じゃねぇ。魔術だ。」
「…ふぁ?」
「詠唱なしで行えるのが魔術だからな。」
え、それやばくね?
「無詠唱の意味なくね?」
「魔法と魔術は分類が違ぇんだよ。魔術はそもそも取得が難しい。取得出来るのは10億人中1人の割合だからな。」
「むっず。」
「…まあ魔術を使えるやつを召喚するとは大したもんだ。殺されねぇようにしろ。」
「ウッス。」




