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異郷の砂に刻む足跡  作者: Rizanthe Dravenhart


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樽の中の王女様!正体がバレた瞬間

太陽が真上に昇っていた。サンヤ、トガ、チャンドラ、ゼラティアは、爆発鳥を乗せた荷馬車を引きながらギルドへ向かっていた。


「みんな、本当に私は王族でも女神でもないんだからね!」サンヤが叫ぶ。


「本当かよ?」チャンドラが尋ねる。


「うーん… 私はサンヤお姉さんは貴族だと思う」ゼラティアが答える。


「いや、あいつは知識がありすぎるから、やっぱり貴族の可能性が高いな」とトガ。


「もう、好きにすればいいよ」サンヤが答える。


一隊の兵士と、馬に乗った一人の貴族が、四人のところにやって来た。


「すみません、シャルロッテ・ジルバーハイン王女を見かけませんでしたか?」兵士が張り紙を指しながら尋ねる。


「なんか、見たことある気がするな」とチャンドラ。


「うん、私も毎日見てる気がする」ゼラティアが言う。


「そうだな」とトガ。


貴族が馬から降り、彼らのところへ歩いてくる。


「私はヴァレロイ王国のロータン・ヴァレロイと申します」


「実は私、二年前から行方不明になっている婚約者のシャルロッテを探しているんです」


「もしシャルロッテ王女を見かけたら、お礼をさせていただきます」とロータン。


ロータンは兵士たちと共に去っていった。


「可哀想に、あの王子」とチャンドラ。


「多分、王女様はあの王子と結婚したくなくて、逃げ出したんだろうな」とトガ。


「ところで、サンヤお姉さんはどこ?」ゼラティアが尋ねる。


三人は辺りを見回すと、サンヤが樽の中に頭を突っ込んでいるのを見つけた。


チャンドラはニヤリと笑いながら樽に近づき、サンヤの前で跪く。


「シャルロッテ王女様、ご結婚の儀がもうすぐ始まりますよ」とチャンドラ。


サンヤが樽から顔を出す。

「だから言ったでしょ!植物はどいて!あんたと結婚する気はないの!」サンヤが叫ぶ。


サンヤは、自分に向かって跪いているトガ、ゼラティア、チャンドラを見て、小さく笑った。


「じゃあ、やっぱりお前は王女様なんだな」とチャンドラ。


「そうよ、私はジルバーハイン王国の王女よ」サンヤが答える。


「でも、どうしてジルバーハインからこんなに遠いリーフィアットまで来たんですか?」ゼラティアが尋ねる。


「まあ落ち着けよ。サンヤにも逃げ出した理由があるんだろ」とトガ。


「トガ、ありがとう。そう、私は政治結婚から逃げてきたの。ジルバーハインとヴァレロイ、二つの王国のためのね」


「愛してもいない人と結婚したくなかったから、二年前に宮殿を出たのよ」


サンヤは樽から完全に出る。

「でも、いつか私が好きだと思える人に出会えたら、王国に戻るつもりよ」


「私、応援してます、お姉さん!」ゼラティアが言う。


「かしこまりました、王女様。仰せのままに」とチャンドラ。


「それ、どういう意味よ、チャンドラ!」サンヤが叫ぶ。


「だってお前は王女様だろ?だから丁寧にしなくちゃな」チャンドラが答える。


「さあ、早く爆発鳥を届けようぜ」とトガ。


(まさかあの植物…「ロータン」があんなに必死に私を探してくるなんて…) サンヤは心の中で思う。


四人は荷馬車を引きながら、再びギルドへ向かう。


パープルが冒険者ギルドから出てくる。


「今日は結構暇だな。お菓子でも買いに行こうかな」と両手を上げながら言う。


「あら、あなたたち、依頼を達成したのね」とパープル。


「うん、あの鳥が次々爆発してさ、私たちみんな真っ黒になっちゃったよ」サンヤが答える。


「もう、爆発爆発の連続だったよ」ゼラティアが言う。


パープルは小さく笑う。


「パープル、これだけ捕まえたら報酬はいくらになる?」トガが尋ねる。


「ちょっと待ってね、数えてみるから」とパープル。


パープルは爆発鳥の入った鉄の檻に近づき、数を数える。


「1、5、9、14、18、22… 全部で22羽ね。そうだな… 金貨10枚と銀貨20枚ってところかしら」とパープル。


「結構な額だな」とチャンドラ。


「ちょっと待っててね。お金を用意してくるから。それと、鳥たちは倉庫にしまっておいて」とパープル。


パープルはギルドの中に戻っていく。


「チャンドラ、俺と一緒に倉庫に運ぶぞ」とトガ。


「もちろん、相棒!」チャンドラが答える。


「私も手伝う?」ゼラティアが尋ねる。


「いいから、来いよ」とトガ。


「私はギルドの中で待ってるね」とサンヤ。


三人は脇の方へ行き、倉庫へ向かう。一方、サンヤは冒険者ギルドの中へ入っていく。


チャンドラとトガは鉄の檻を持ち上げて倉庫の中へ運ぶ。


「ゆっくり… ゆっくり…」


「もうちょっとだよ、お兄さんたち!それで終わり!」ゼラティアが言う。


「ああ… 腰が痛い…」とトガ。


「俺もだよ」とチャンドラ。


「大丈夫ですか?」ゼラティアが尋ねる。


「ああ、ただ重いもんを運ぶのに慣れてないだけだ」とチャンドラ。


「さあ、ギルドの中に入ろう」とトガ。


三人は冒険者ギルドの中へ入っていく。一方、サンヤは机に顔を伏せていた。


(どうやったらロータンとあの兵士たちから逃れられるんだろう…) サンヤは心の中で考える。


「ねえ、なんでそんなにぼんやりしてるの、サンヤ?」タラが言う。


サンヤは顔を傾ける。

「ああ、タラ… ただ、なんかやる気が出なくてさ」


「いつもは依頼が終わるとワインを飲むのにね」とタラ。


「なんかね、何もしたくない気分なんだ」とサンヤ。


タラはサンヤに近づき、彼女の顔を撫で、手を握ってから下に放す。


「また変なことしてるよ、あんたは」とサンヤ。


「ただ、今のあなたから変な性質を取り除いてあげただけよ」とタラ。


サンヤはため息をつき、指を一本立てる。


「じゃあ、牛乳を一杯とパンケーキを頼むよ」とサンヤ。


「どうやら、ちょっとは変な性質を取り除けたみたいね」とタラ。


「うん… そうだね」サンヤが答える。


タラは料理を準備するために厨房へ向かう。そこへパープルが約束の報酬を持ってやって来る。


「はい、これが依頼の報酬です」とパープル。


「そこに置いておいて、パープル」サンヤが答える。


「じゃあ、私はケーキ屋さんに行ってくるね」とパープル。


パープルは去っていく。そこへチャンドラ、トガ、ゼラティアがやって来る。


チャンドラはまたサンヤの前で跪く。


「シャルロッテ王女様、なぜお悲しみでございますか?」とチャンドラ。


「やめてよ、チャンドラ!その冗談にはもう飽きたんだから!」サンヤが叫ぶ。


「まあまあ、そんなに暗くなってたらゴリラに似ちゃうぞ」とチャンドラ。


「そうだよ、お姉さん。暗くならないで。話してくれれば、少しは楽になるかもしれないよ」ゼラティアが言う。


「それか、ヴェイルにもらった首飾りでも握ってみるか?」とトガ。


「はあ… ごめん。ただね… あのロータン・ヴァレロイ王子に見つかっちゃわないかって心配で…」サンヤが言う。


タラが牛乳のグラスと、フルーツとチョコレートソースがかかったパンケーキを持ってやって来る。


「サンヤ、注文の品よ」とタラ。


「ありがとう、タラ。わあ、すごく綺麗!」サンヤが言う。


「お姉さん、なんで私の分も頼んでくれないの?」ゼラティアが言う。


「え、あんたも食べるの?」サンヤが尋ねる。


「もちろん!」ゼラティアが答える。


「タラ、もう一つ頼むよ」とサンヤ。


「わかった。で、あなたたち二人はパンケーキは頼まないの?」タラが尋ねる。


「じゃあ、俺はサンドイッチとコーヒーを頼むよ」とチャンドラ。


「俺はコーヒーと甘いパンを頼む」とトガ。


「全部承ったわ。じゃあ、行ってくるね」とタラ。


タラは厨房へ戻っていく。四人は今日の出来事についてまた話し始めるのだった。


最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。


今回も至らぬ点が多々あったかと思いますが、少しでもお楽しみいただけましたら幸いです。

ご意見・ご感想をお待ちしております。

次回もどうぞよろしくお願いいたします。

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