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異郷の砂に刻む足跡  作者: Rizanthe Dravenhart


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力の代償

滝の音がはっきりと聞こえる中、チャンドラは剣を振るって滝を斬ろうとしていた。ドロティは外側で見守っている。


「チャンドラ、これからあんたが剣を使いこなせるようになるまで、私が見ててあげる」とドロティ。


チャンドラは剣を振るのをやめ、地面に剣を投げつけた。地面にひびが入る。


「あんた、正気か? もう半日もあの重い剣を振り続けてるんだ。休ませてくれよ」チャンドラが言う。


「あんた、自分で危険な場所に行っておいて、剣を習い始めてまだ一ヶ月だって言ったのは忘れたの?」とドロティ。


チャンドラは木のところへ歩いていき、座り込んで手足を投げ出した。


「一時間だけ休ませてくれ」とチャンドラ。


ドロティはチャンドラに近づき、丸い薬を一つ彼に渡した。


「これを食べなさい。そうすれば体が元通り強くなるから。それからもっとハードな修行を続けるのよ」とドロティ。


チャンドラはすぐにその薬を飲み込んだ。飲み込むと、体が少し温かくなり、痛んでいた全身が普通に戻った。


「わあ、すごく効く薬だな」とチャンドラ。


ドロティはかすかに微笑み、魔法の銃を取り出した。


「チャンドラ、体はもう回復したわね。あんたの体に穴が開く前に、また修行を続けなさい」とドロティ。


チャンドラはただうなずいて、再び滝の前で剣を振り始めた。


(やっとチャンドラに復讐できるわ…) ドロティは心の中で思う。


茂みの陰からゼラティアが現れ、ドロティに近づいた。


「あら、ゼラ、どうしたの?」ドロティが尋ねる。


「サンヤお姉さんが一人でランタンフライの巣穴に行っちゃいました」ゼラティアが息を切らしながら答える。


「何ですって…あの子、正気じゃないわ」とドロティ。


「チャンドラ、行くわよ」とドロティが付け加える。


「どうしたんだ?」チャンドラが尋ねる。


「サンヤお姉さんが危ないんだ」ゼラティアが言う。


「彼女はトガと一緒にいるんじゃないのか?」チャンドラが言う。


「二人は喧嘩しちゃったんだ」ゼラティアが答える。


「まずいな。トガはなかなかリスクを取ろうとしないからな」とチャンドラ。


三人は急いで森の中にあるランタンフライの巣穴へ向かった。しばらくして、ようやく三人は巣穴の前に到着した。


「彼らはどこにいるんだ?」チャンドラが言う。


「中を見てみよう」とドロティ。


三人はランタンフライの巣穴の入り口へ向かう。すると、トガがサンヤに支えられているのが見えた。ゼラティアはすぐに走ってサンヤを抱きしめた。


「よかった…お姉さん、無事で」ゼラティアが小声で言う。


「心配かけてごめんね、ゼラ」サンヤが答える。


「ゼラティア、あの時理由もなく立ち去ってしまって、悪かった」とトガ。


「トガ…俺の友達が、やっと勇敢になったな」とチャンドラ。


「違うよ、相棒。俺はあの巨大な虫と戦って、気を失いかけたんだ」トガが答える。


「二人とも大丈夫か?」ドロティが尋ねる。


「私たち、魔力を使い果たしただけよ」サンヤが答える。


「いつからお前は魔法が使えるようになったんだ、トガ?」チャンドラが尋ねる。


「俺にもわからないんだ」トガが答える。


「ずるいな…俺も魔法が使えるようになりたいのに、なんでできないんだろう」とチャンドラ。


突然、一匹のランタンフライが彼らの前に着陸した。そして一人の男が降りてくる。その顔はとても怒っていた。


「くそったれが…」


「俺が育ててきた実験体に、いったい何をした!」


チャンドラは数歩前に進み出た。


「わあ…お前、モンスターを手懐けられるのか。俺に教えてくれよ」とチャンドラ。


「はあ…?」


一方、四人はチャンドラの行動を見てただ微笑むだけだった。


「お前、意味わかんないぞ。ちょっと待て、お前を王宮で見たことがないんだが」


「ああ、俺は王宮じゃなくて、海辺でこの世界に来たんだ」チャンドラが答える。


「じゃあ、お前は王国に勇者として召喚されたわけじゃないんだな」


「王様に勇者って称号をもらわなきゃいけないのか?」チャンドラが答える。


「俺の名前はユウ・トモリ。モンスター使いだ」


「何…お前は魔法が使えるのか? 俺には使えないのに」チャンドラが答える。


ユウは大声で笑い出した。


「つまり、お前はただの負け犬ってわけか。バカだな」


「ますます面白くなってきた。でも、お前たち全員を殺さなきゃならない。俺の実験体をぶち壊したからな」ユウが叫ぶ。


森の闇の向こうから、巨大な生物が現れた。その体は青い結晶でできており、太陽の光を受けてキラキラと輝いている。足を踏み出すたびに地面が震え、その呼吸音は台風のように聞こえた。


「見せてやろう。俺が手懐けたモンスターの一つ、クリスタルドラゴンだ」とユウ。


ユウは大声で笑い続ける。


「ますます狂ってるわ」とドロティ。


「サンヤ、ゼラ、トガ。お前たちは隠れていろ。俺たち二人であいつを倒す」とチャンドラ。


「何ですって…あんた、また私を面倒なことに巻き込もうとしてるの?」とドロティ。


「さあ、俺たちは最強の戦闘コンビだろう?」とチャンドラ。


「私は狙撃手よ。近づけるわけないでしょ」ドロティが答える。


「それなら、あのモンスターを倒すのを手伝ってくれ」とチャンドラ。


サンヤはため息をつき、魔法の剣を抜いた。


「チャンドラ、これを使いなさい」とサンヤ。


「ついに勇者が立ち上がったな」チャンドラはそう言って魔法の剣を受け取った。


サンヤ、ゼラティア、トガはすぐに隠れた。一方、チャンドラとドロティはクリスタルドラゴンと戦おうとしていた。


「つまり、お前たち二人が犠牲者になるわけだな」とユウ。


ドロティはユウに向かってかなり大きな魔法の弾を放った。しかし、それはすぐにランタンフライに防がれてしまった。


「くそっ…こっそり攻撃しようとしたな。やれ、ドラゴン!」ユウが叫ぶ。


瞬時に、ドラゴンはチャンドラとドロティに向かって炎を吐き出した。


(もう他に道はない…) チャンドラは心の中で思う。


チャンドラはすぐにドロティを持ち上げ、炎から遠くへ投げ飛ばした。一方、チャンドラは炎をまともに受けてしまった。


「チャンドラ…!」ドロティが叫ぶ。


「なぜあんたは自分の命を犠牲にしたんだ」ドロティは地面を強く握りしめる。


炎がゆっくりと消える。煙が立ち込める。ドロティはチャンドラが焼け死んだと思った。


しかし…


煙の中に、一つの影がまっすぐに立っていた。焼け死んだ死体ではない。それはチャンドラだった。しかし…何かが違う。


彼の背中から、二枚の黒い翼が大きく広がっていた。そして、両手の甲には、奇妙な真っ黒な丸いものが現れていた。


「チャンドラ…それは…あんたなの?」とドロティ。


一方、トガ、サンヤ、ゼラティアも、チャンドラがあの攻撃を受けて大きく変わってしまったことに驚いていた。


「俺の体、どうなってるんだ?」チャンドラは自分の体を見ながら言う。


遠くから、ランタンフライが大量のエネルギーを集め、チャンドラに向かって撃ち放った。


しかし、なぜかチャンドラはまっすぐに立ったまま、全く傷を負っていなかった。


(まさか…ドラゴンの炎もランタンフライの魔法も、あのガキが耐えられるなんて…) ユウは心の中で思う。


「あのガキをまとめて攻撃しろ!」ユウが叫ぶ。


ランタンフライたちはすぐにチャンドラに向かって飛び、魔法で攻撃した。しかしチャンドラはただじっと立っているだけだった。


ドラゴンの尾が素早くチャンドラを襲い、彼を遠くへはね飛ばし、壁に激突させた。


「変だな…なんで体が全然痛くないんだ? あれだけの攻撃を受けたのに」とチャンドラ。


一方、ドロティはユウを撃つ場所を探していた。


地面が震える。ドラゴンがチャンドラに体当たりしようとしている。しかしチャンドラは素早くドラゴンの頭の上に飛び乗った。


「この力を試してみるか」とチャンドラ。


チャンドラは思い切り拳でドラゴンの頭を殴ろうとした。しかし、彼の手はすぐに血まみれになった。


「痛い…こいつの頭、すごく硬いな」とチャンドラ。


ドラゴンは頭を動かしてチャンドラを振り落とそうとする。チャンドラはサンヤからもらった剣を手に取った。


チャンドラはすぐにドラゴンの首の横に飛び乗り、剣を突き立てながら滑り降りた。ドラゴンはその場に倒れ込んだ。


「まさか…あのドラゴンを倒すなんて」とユウ。


「ちょっと待て、それってゴールデンアワー王国の剣じゃないか?」とユウが付け加える。


ユウはすぐにランタンフライに乗り、空へ逃げ去っていった。


チャンドラは大きく息を吐いた。すると、黒い翼とあの奇妙な丸いものがすぐに消えた。


突然、チャンドラの視界がぼやけ始めた。


「なんだ、これは…」


ドロティが素早く、倒れそうになるチャンドラを受け止めた。


「あんた、すごく青ざめてるわよ」とドロティ。


「さっきの力の副作用だろう」チャンドラが答える。


(俺は…すごく嬉しい…) チャンドラは心の中で思う。


「チャンドラ、まだ気絶しないで。やらなきゃいけないことがたくさんあるんだから」ドロティはチャンドラの頬を叩きながら言う。


「やめてくれよ…もう力が出ないんだ」チャンドラが言う。


サンヤ、トガ、ゼラティアが二人のところに駆け寄った。


「すごいじゃないか、相棒。一人であのドラゴンを倒すなんて」とトガ。


「チャンドラ、あんたは本当に強いね。一人でドラゴンを倒しちゃうなんて」とゼラティア。


「もちろんさ。俺は英雄だからな」チャンドラが言う。


ドロティはすぐにチャンドラを離し、彼を地面に倒した。


「なんで離すんだよ」チャンドラが言う。


「英雄は一人で立ち上がれるべきだからね」とドロティ。


「そうだな…ドロティ、謝るよ。さっきの薬をもう一度くれないか」チャンドラが言う。


「ごめんね。あの薬、もうなくなったのよ」ドロティが答える。


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