第56話 モーニングコールの件
『────ブルー!起きて!』
俺はスマホから聞こえるK子さんの声で起こされた。
─────私、いつの間に寝てしまったのかしら!?あれ、気付いたらベッドの上で……記憶はないのにしっかりと着替えてメイクも落としてるわ………
────なんて、女子か俺は!?
着替えと言ってもパンツ一枚になってるだけだし、
メイクなんてそもそもしてない。
………だって、男の子だもん。
───まぁ、冗談はさておき、俺はいつの間にか寝落ちしてたんだな。
────時計を見るとまだ夜の11時だ。
………まだあれから少ししか経ってないぞ。
俺をこんな中途半端な時間に起こすなんてどういう事だ!?
────K子さん!よくも良い気持ちで寝ていた俺を現実世界に引き戻してくれたな。
────目覚めたらあの顔面の主とのやり取りを思い出してしまったじゃないか!!
────俺としたことが!!
またひとつ銀河の歴史に黒歴史を1ページ追加してしまったではないか!
────そうか、K子さんの目的はあれか!?
────日頃の俺に対する恨みを晴らそうって言うのか?
────今なら俺にダメージを与えられると計算しての行動か!?
───恐るべし、K子さん。
───あんたの狙い通り、俺のヒットポイントはあとわずかだぞ。
───ちなみに、これ以上俺を追い詰めると天に召されちゃうぞ。
────僕ちんはとても繊細なんだぞ
まぁ、実際の所は俺の神経は細いけど、捻れて縺れて絡まってるからな。
こんな状態だと、どこか何ヵ所か切れてても気付かないね。
────ひねくれものって言うな!
例え自分でそう思っていても他人に言われるのは心外だ。
『───ブルー聞こえる!?緊急事態よ!』
電波の向こうからは、なんかK子さんの慌てた声が。
「───へっへっへ。お姉さんパンツの色は?」
『───ふざけてないで!本当に緊急事態なの!』
「───ああ、わかってるよ」
───電話では変質者のマネで軽口叩いていたけど、俺はすぐに飛び起きて着替え始めていた。
まぁ、正確には、着替えると言うよりパンツ一枚から服を着てるだけだけどな。
────支度には30秒で充分だったね。
「───で、俺はどうしたら良いんだ??」
『───屋上に出てくれる!?』
「───屋上!?」
『ヘリポートになってるから!もうマナ・Bがそちらに向かってるから!』
───マナ・Bってばヘリまで操縦出きるのか!
───マナ・Bすげえな。エリートじゃん。そりゃ幼稚園の先生もほっとかないよな。
────俺は素直にマナ・Bを尊敬しながら屋上に飛び出した。
俺が屋上に飛び出す頃には、ヘリは既に視界に入る距離まで来ていた。
「───ヘリって速いな~!!」
みるみる近付いてくるヘリのスピードにも素直に驚いた。
あっと言う間にホテルの屋上のヘリポートにヘリが着陸する。
着陸した直後に後ろの扉が開く。
「───ブルー!早く乗って!説明は移動しながらするから!」
後部の扉を開けてそこからマナ・Bが手招きして早くヘリに乗るように俺を促す。
──あれ?マナ・Bが操縦してるんじゃないの?
良く見ると操縦してるのは知らない年配のおじさんだ。
なんだよ、マナ・Bが操縦してないのか。
────尊敬して損した。俺の感動を返せ。
そう思いながらも、俺は素直にヘリに乗り込んだのだった。
はい。
お疲れさまです。
久々に変身シーンがやってくる気配です。
今回は一体どんな恥ずかしい名乗りをしてくれるんでしょうか。
恥ずかしい前提!?
名乗りに興味の有る方はお楽しみに。
───その辺に興味のない方はそれなりに。
全身全霊をかけて適当に変身します。




