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第43話 尹黙《いんもく》:あらゆる経書・史書に通じた蜀の学者
【新刊報告】『三国志博奕伝』(文春文庫)発売中!文藝春秋のサイトで試し読みできます(https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167911928)。正史『三国志』の陰の著者ともいわれる韋昭の物語。二宮の変を背景に、巷では別の戦いが繰り広げられます。董白なども登場。どうぞよろしくお願いいたします。
尹黙は字を思潜といいます。
益州の人ですが、地元では今文を尊重し、字句の正確な読みが重視されなかったため、荊州へ遊学して司馬徽などについて古文を学んでいました。
すべての経書・史書に深く通じ、暗記して調べなおすことがなかったといいます。
とくに『春秋左氏伝』を深く研究していました。
劉備が蜀を平定したのちは、勧学従事に任命されました。
また劉禅の教育係とし、『春秋左氏伝』を教えさせました。
劉備が亡くなり、劉禅が即位すると諫義大夫に任じられます。
諸葛亮が漢中に駐屯していたときには、要請されて軍祭酒に任命されました。
諸葛亮亡き後は成都に帰還。やがて亡くなります。
その学問は子の尹宗が継ぎ、尹宗は博士となっています。




