【13】
「俺は一体……」
上半身をゆっくり起こし上げ、抱きついてきているウォルガルフの頭を無意識に撫でていた。
「それは俺が聞きたいよ、リュウイさん」
「うんうんでちゅ!!」
ウォルガルフは、顔を見上げながらウルウルとしながら見つめていた。
ロジェは俺に詰め寄ってくる。
「ちょっ……そもそも、ロジェが言いだした事だろ?」
「何が?」
「あの時、特徴をよく考えろって言ったじゃん」
「あぁ確かに言ったな。でも、それでなぜぶっ倒れるのさっ?」
「だから、ロジェの言う通りに特徴を考えて……」
「うんうん」
「うちゅ、うちゅ?」
「詠唱には長いのと短いのがある。だから、まずフレアストイライクを発動直前に留める。そして、アイシクルボールを発動しようとしたら……」
「ぶっ倒れたって訳かい?」
「みたいだね」
はぁ〜とロジェは、ため息をつき俺をキリィ!! と睨みつけてきた。
「二つの魔法を同時に発動する。そりゃリュウイさんぶっ倒れるよ」
「えっ…? そうなの?」
「ぷちゅ……ぷちゅ……」
「でも俺は、ロジェの言う通りにしたつもりなんだけど……?」
「なぜそうなるんだ? 俺が言いたかったのは……」
魔法には、詠唱の早いのと遅いのがある。
例えば、アイシクルボールは「空気よ凍れ、そして塊となり敵を凍りつくせ……」で魔法は発動する。
フレアストイライクは、「赤く燃え盛る緋色の力、炎は荒ぶる紅蓮の塊と化し、我が前の敵を焼き払え……」と、冷気の方が火炎より早く詠唱が完了するのである。
詠唱の短い順は冷気、火炎、雷撃となり雷撃は冷気の二倍詠唱時間がかかるのであった。
要するにロジェが言いたかったの、短い詠唱でもある冷気の魔法を先に発動し、敵を錯乱させる。
その間に、火炎や電撃の魔法を発動させるとの事だ。
「ふぅ〜ん」
なんかイマイチ納得出来なかった。
そんな上手く行くのだろうか??
「言いたい事はわかるよ。でもなんかしっくりこないな……」
「リュウイたん、ぼくにはさっぱりわからないでちゅ」
「……」
そうだね、ウォルガルフには難しい話しだね……
「ロジェの言う通りに俺がそれをやったとして……も」
「うん?」
「避けるよね?」
「……」
ロジェは返答をしなかった。
図星か……
ならば、俺としては別な方法を取りたい……
ぶっ倒れた理由が、解れば対策だって出来る筈だ。
「ロジェ、何故俺がぶっ倒れたのかわかる?」
「えっと……」
「うんちょねぇ〜」
ウォルガルフは俺の倒れた時の状況を話ししてくれた。
半分以上は分からない話しだったけどね。
ロジェの話しをまとめるとだ……
本来魔法には、魔法力と魔力が存在している。
そう、魔法力と魔力は違う物なのだ。
俺はてっきり同じかと思っていたのだが……
『魔法力』……魔法力はその能力が高ければ高い程、魔法攻撃の威力を高くする物。
『魔力』……魔力は詠唱によって膨大なまでに膨らんだ魔法力が暴発したり、暴走しないようにコントロールする物。
そして、魔法を使う者はそれらを無意識にコントロールしているのである。
「要するに……ど言う事??」
「むずゅかちぃ〜!!」
俺もウォルガルフも、さっぱりわからなかった。
「……よくわからないのですが……」
今まで黙っていたグゥが口を開いたのだ。
今更なんだけど、なんでグゥさんはここにいるんだ?
「要するにリュウイさんは二つの魔法を同時に発動しようとしたせいで、魔力がコントロール出来ずに倒れた……そう言う事ですか?」
「うん、その通りだよ、グゥさん!」
「グゥたん、記憶が戻ったのでちゅか?」
「残念ながら……まだすわ。えっと……ウォルガルフさん」
「……」
その言葉にウォルガルフはショボンと落ち込んでいた。
「ウォルガルフ?」
「グゥたんは、ぼくの事をさん付けで呼ばないでちゅ……」
下を向きながらいじけていた。
グゥは、ウォルガルフの側に行きしゃがみ込む。
そして、ウォルガルフを優しく抱きしめ始めたのだ。
うひょ〜〜
「グゥたん……?」
「ごめんなさい。私はあなたの事を、なんと呼んでいたのか思い出せないわ。だから、記憶を取り戻す為にもライオネットワイバーンの討伐ご一緒してもいいでしょうか?」
「うちゅ!?」
「ダメ?」
グゥはウォルガルフの目を、逸らさずに一途に見つめていた。
逆にウォルガルフの方が、耐えきれずに目を逸らしていた。
「むっ無理しちゃダメでちゅよ……」
「わかりましたわ。約束いたします」
抱きしめるのをやめたグゥに対してウォルガルフは、小さな小指を差し出してきた。
「?」
「グゥさんも小指を出してください」
何故、ウォルガルフが小指を出してきたのか理解出来ずに、何が起こるのかわからないグゥに俺は、助け舟をだした。
「こうかしら?」
「えぇ」
そっとウォルガルフの指とグゥの指が曲げ絡み合わさると、ウォルガルフは歌を唄い出した。
「ゆびきり〜げんまん〜嘘ついたら〜」
この歌、懐かしいな……
「針千本〜のまちゅ〜ゆびきぃたぁ〜」
「??」
「これで、グゥたんは約束守らないと針千本飲んでもらいまちゅ!」
「あの、約束って……無理しないって事かしら?」
グゥは困り果て、俺の顔を見上げている。
「えぇ、そうですね」
「これで、満足でちゅ!!」
ウォルガルフはご機嫌に踊り出していた。
これはこれで、可愛いからずっと見ていたいがまだ聞きたい事がある。
少し踊らせておこう。
「グゥさん……」
「はい?」
「何故3日の時間が必要だったのですか?」
「あぁ、それは俺も疑問に思っていたんだ。グゥさん、ライオネットワイバーン退治に行こうって誘った時既に心は決まっていたよね? なのになぜ、3日も考える時間が必要だったの?」
「それは……」
言いたい事、ロジェに言われてしまった……
「あの時、あなた達は僧侶としての私を必要していると感じたの」
「まぁ、確かに……」
「でも私実は回復魔法も忘れていたのよね」
「えっ!?」
グゥは、記憶と共に回復魔法も実は忘れていたのだ。
これは、うっかりしていた!
でも、俺たちに記憶が戻るかもしれないと言われたグゥは、行きたいと思っていた。
でも魔法は忘れている。
その事をグゥは言えなかったのだ。
言ってしまえば、俺たちが諦めてしまうかもしれないと思ったから……
だから、グゥはこの3日間ひたすら回復魔法について勉強をしていた。
心が忘れていても身体が覚えていたのだろう。
あっという間に中級者クラスまでの物を発動出来るまでになったとの事だ。
素直にすげぇ〜と感心してしまった。
「と言うわけで、よろしくお願い申し上げます。皆様」
「よろしく、グゥさん」
「よろしくね、グゥさん」
「よろちぃくでちゅ〜」
踊っていた筈のウォルガルフもちゃかりと聞いていたらしい。
抜け目ないなぁ〜
まず、グゥさんと言う強力な僧侶が仲間になったのは大きいぞ。
次は俺だな……
確か、『二つの魔法を同時に発動しようとしたせいで、魔力がコントロール出来ずに倒れた』って事だよな。
「なぁ、ロジェ。話しを戻していいか?」
「んっ? 魔法かい」
「うん。なぜ、二つの魔法を同時に発動しようとすると、魔力はコントロール出来なくなるんだ?」
「……俺、魔法使いじゃないんだけど?」
「いや、そうだけどさ……」
ウォルガルフは元魔法使いだったって事だけど……
あまりゲーム時代の事、語らないんだよな……
だから、ちょっと聞きづらい。
そして、何よりウォルガルフに聞いた所で「わかんないでちゅ〜」と言われるのが目に見えているしな。
「確定じゃないから、間に行けないでくれよ。あくまでも参考程度な」
「わかった」
「単純に魔力が足りなかったんじゃないの?」
ロジェが説明する前に、グゥがズバンっと答えてくれた。
「そっ……その通りだよ。グゥさん」
「魔力が足りないか……」
システムメニューを開きステータス画面を呼び出す。
魔法力と言う数字はあるが、魔力と言う数字はなかったのである。
ふむ、これはどういう事なのだろうか?
「本に書いてあったのだけど魔法力を操る力、魔力はLevelが上がって増える物じゃないのよね?」
「ほぉ!?」
その本っ俺にも貸して!!
「魔力を練る事で、魔法力を操る事が出来るみたいよ」
「そのやり方は?」
「さぁ、そこまでは……」
ちらりとロジェの方へ向くと……
「専門分野外だよ」
との事だ。
「だよね……」
ウォルガルフが知っている訳ないしな……
「後、杖でも魔力コントロールする事が出来るみたいよ」
「えっ!?」
「あっそうかっ!!」
訳のわからない俺に、理解出来たロジェ。話しすら聞いちゃいないウォルガルフ……
「リュウイさん、今すぐ武器屋に行こう!!」
「おっおう?」
ロジェを先頭に武器屋に向かうのであった。
◾︎◽︎◾︎◽︎◾︎◽︎◾︎◽︎
ゾロゾロと武器屋に入って行くと流石にカウンターにいたドワーフの親父もひいていた。
「なっなんだい? お前さんたちは?」
「すまないね、リュウイさん杖を出して」
「んっ? あぁ」
ロジェに言われるがまま杖を取り出し、ドワーフの親父に渡す。
「これをどうしろと?」
ギロリとロジェを睨みつけていた。
ドワーフは目つき悪いなぁ〜
「これにもう一つ魔法石を埋め込んでもらいたい」
「……」
ドワーフの親父は、黙って木の杖を観察し始めた。
そして……
「これは、木の杖だがなぜか、ミスリルで出来ている随分と変わった杖だな」
「Levelが低い者で……」
ドワーフの親父は、俺を上から下まで見渡し杖に手を触れながら目を閉じた。
「もう一つの宝石を埋め込むとなると、ミスリルが絶対不可欠になる。生憎だが、今この店にミスリルは品切れだ」
「……ミスリルがあれば出来るのですか?」
「あぁ、この杖もパワーアップしたいと願っているしな」
「へえっ!??」
杖が、そんな事言うわけないじゃん……
肩車を強要していたウォルガルフが、俺の頭の上でボソリっと呟く。
「長年生き続け、一筋に職人を真っ当した優秀なドワーフたんは、武器とか防具の声が聞こえるみたいでちゅよ」
「へっへぇ……」
「どうなんだ? ミスリル5個あるか?」
あるにはあるが、ミスリル5個か……
なんかもったいない気がする……
「リュウイたん、取り敢えずまだチィ〜でちゅよ」
「えっ?」
ミスリルはあると言いそうなった俺をウォルガルフは、小声で静止してきたのだ。
「商売とは、駆け引きだよ。リュウイさん」
そうカッコ良く呟いてきたのはロジェだ。
「仮にミスリルがあったとして、幾らで作ってくれるんだい?」
「……白金貨5枚」
高すぎじゃない!?
ムーンフェイズで作ってもらった木の杖は、魔法攻撃力 Vで金貨70枚だったぞ!?
「話しになりませんわね」
グゥさん……!?
ロジェの後ろからグゥはカッカッと歩みってくる。
「そこから更に宝石代も取ろうとしているのかしら?」
「っ!」
どうやら図星だったらしい。
このドワーフの親父曲者だな!
「ミスリル5個は私には多すぎる量かと思いますわ。もしかして、余ったミスリルで別な物を作り、それを売り出そうとしていません事?」
「なっ!?」
「売る事が出来たら、さぞ大儲け出来ますわね?」
そうなのか!?
「そっ……そんな事はしないぞっ!?」
慌てる辺りかなり怪しく見えてしまう。
「ではどうするのですか?」
「白金貨1枚で、魔法攻撃力 Vの宝石を付けてやる。ミスリルは5個だ……」
グゥさん本当に記憶ないのか??
「それで、いいかしら? リュウイさん?」
「あっあぁ」
白金貨1枚をドワーフの親父に渡し、出来上がるまで一時間かかるとの事だった。
「その間なにしている? リュウイさん?」
ロジェの質問に顎に手を当てながら考え込む。
ウォルガルフのお菓子や食材、それに必要な物はまだ余裕があるし買い足す必要はないな。
「お腹ちぅいたぁ〜!!」
ウォルガルフのその一声で、俺たちはご飯を食べる事になった。
「……」
ったくナイスタイミングだよ……
と言うわけで出来上がるまでの間、食事を取る事になった。
しかし、入った店はこれまた美味しくなかった……
ムーンフェイズの料理人が旨すぎるのか、ここの料理人が全般的に下手なのかどっちなんだ!?
「うぅ……美味ちぃご飯が食べたい……でちゅ」
ウォルガルフはちらりと俺の方を、見上げながらそう呟いていた。
絶対作りたくない!!
作ったら最後、俺はずっとウォルガルフの為にご飯を作り続けなければならなくなるな……
「ムーンフェイズに帰ったら、宿屋汐音のご飯を食べに行こ」
「はいでちゅ!!」
なんとか誤魔化す事が出来たな。
「あっリュウイさん。武器を受け取ったらさっ、さっきの草原の場所にまた来てくれる?」
「あっあぁ、わかった」
「ロジェたん。ぼくも行くでちゅ〜」
「迷子になるなよぉ〜」
「は〜い♪」
ロジェとウォルガルフは二人仲良く何処かへ行ってしまった。
何しに行くのやら……
一時間後……
武器屋に再び赴くと、ドワーフの親父は俺に木の杖を渡して来たのだった。
「注文の品はこれだ」
「ありがとうございます」
パワーアップした木の杖を受け取り、変化している部分が目に見えてすぐにわかった。
木の杖の先端には二つに分かれた、赤く綺麗な宝石が埋め込まれていた。
「ほぉ〜」
そして、ずしりと重い。
「意外と重いですね……」
「軽量化をする為に、ミスリルを薄くすると使って行くうちに魔力の流れが悪くなるからな」
「???」
魔力の流れ??
「後、余ったミスリルでブレスレットを作っておいた……籠手を作るには少し足りなかった」
グゥの話しは図星だったのだろうな……
あの時、グゥが問い詰めなければ別な人に売りつけていたのだろう。
そう思うと流石商売人。と思ってしまう。
ブレスレットは、ミスリルとブラックの絶妙な組み合わせで魅力的なブレスレットだった。
細かく入ったアラビア風の文字は、魔力を僅かながら高めてくれるとの事だ。
更に落ち着きのある漆黒のブラックが、腕周りをグッと引き締めてくれそうだ。
言うなればカッコイイ!
早速装着して見ようとすると、エラー音と共に『Levelが足りません』と警告メッセージが表示されていた。
システムメニューを開きながら、ブレスレットを鑑定してみると、【ブラックミスリルブレスレット】Level50。と書かれていた。
Level足りないよっ!!
あはははは……装備出来ない物を渡されても困るよな……
はぁ……
Level50になるまで、待つか。
ドワーフの親父に礼を言い、武器屋を後にしたのであった。
次は、ロジェが言っていた通り先程の草原に向かう事にしたのである。
先程の草原に着くと、ロジェは大きな岩を担ぎながら俺の目の前に現れたのである。
「……」
ウォルガルフはと言うと、その大きな岩の上に楽しそうに踊っていたのである。
何やっているんだ!?
「よいしょっと……」
ズシーーン!!
振動と共に岩は大地に降ろされた。
ロジェは、余裕そうな顔をしながら話しを始めた。
「さて、リュウイさん。あの岩に向かって、先程のやった同時発動魔法やって見て」
「えっ?」
「今度は大丈夫だと思うよ」
「倒れたりゃ、今度こちょ水かけまちゅね」
「……」
水かけようとしたのかよ……
ワクワク……
ドキドキ……
ロジェとウォルガルフの好奇心の目線を受けながら、魔法を発動させて行く。
まずは、フレアストイライクから行くかな。
「赤く燃え盛る緋色の力……炎は荒ぶる紅蓮の塊と化し……」
魔力が、木の杖の先端にある一個目の宝石に集まって行くのがわかる。
「我が前の敵を焼き払え……」
フレイムストライクの詠唱が完了し魔法を、発動しないで一旦詠唱を止める。
先程は、身体に負担が重くのしかかってきたのだが、何も違和感は起きなかった。
行けるかっ!?
次に、アイシクルボールの詠唱を開始。
「空気よ凍れ」
二個目の宝石に魔力が集まり出す。
「そして塊となり敵を凍りつくせ……」
この時点で、急速にふらつき意識を持って行かれ俺はぶっ倒れたのだが、今はそれはなく余裕だった。
「フレイムストライク!!」
木の杖の先端より炎の塊が岩に直撃。すかさず次の魔法を発動。
「アイシクルボール!!」
俺の言葉に木の杖は反応し、即座に氷の塊が岩に直撃したのである。
「おおおおおおおっ!?」
ぶっ倒れる事なく二つの魔法を発動する事が出来たのである。
しかし、なぜだ?
「上手く行ってよかった」
ロジェの声に、振り返りながら疑問をぶつけて見た。
「ロジェ、これってどう言う事だ?」
「うんと……魔法を発動するには、基本一回に一つなんだよね」
更にロジェは話しを続けてきた。
二つ発動しようとすると、魔法力をコントロールする魔力が許容範囲を超えてしまい、その結果倒れてしまうのである。
そこで、ロジェは杖に魔法石を二つ用意した。
二つ用意した事により、魔力を受け止める器が増え同時に発動する事が可能なのであった。
「と言う事なんだけど……わかった?」
「わからん!!」
「ぼくにもちゃ〜ぱり、わかりまちぇん」
「……」
理解出来ない俺とウォルガルフにロジェは困り顔をしていた。
「これ以上は無理だよ〜」
武道家のロジェに魔法について、これ以上詳しく説明してもらうのも流石に難しいな。
「どうして必要なのか理屈はわかりませんが、二つの魔法を発動する為には、二つの宝石が必要。これだけはわかりましたわ」
話しを聞いていたグゥは、そう呟き。ロジェは理解してくれる人がいて良かったと安堵していた。
「ん〜原理はわからないけど、取り敢えずこの状態で二つの魔法を発動する事が出来るって事だよね?」
「うんうん!」
今はそれだけでいいだろ……
誰もわかる人は、いないのだから……
「リュウイたん。難しいお話ちぃは、終わりでちゅか?」
「うん、終わりだね」
俺の顔を見上げながら質問してきたウォルガルフに、俺は終わりを告げた。
しかし、魔法も奥が深いな。
「じゃ、ちょろちょろ出発でちゅか?」
「あぁ……そうだね。ロジェ、出発しようか?」
「オッケェ〜」
「ライオネットワイバーン退治に出発でちゅ〜」
「おおおっ!!」
ウォルガルフとロジェ、それに俺の中で盛り上がる中、グゥが冷静に話しかけてきた。
「所でライオネットワイバーンは、何処にいるかご存知なのですか?」
「あっ!!」
この中で誰一人何処にいるのかわかる者はいなかったのであった……




