↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺はなろう系主人公をやめたい  作者: 見切り発車
少年期

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
13/25

初めての友達作り

宿に戻った俺は、新しく買ったカバンの中に道具を詰め込んでいた。


二本のナイフをカバンに取り付け、ロープと干し肉を中へと入れる。

今日は夜になる前に街へ帰る予定の為、野営道具は必要ないだろう。


「おっと、通行証も必要だったな」


俺は白いカードをポケットの中に入れて、不足がないことを確認した後、宿を出る。


先程よりも大通りに人が多く見え、宿を出た時よりも賑わいを見せている。

日の位置からして昼時なのだろう。


そう考えて俺は、昨日からずっと寝ずに動き続けていたことに気づく。

今すぐにでも眠りたいところだが、金を稼がねば。


少しふらついた足取りで、門へと向かう。


近くにいる兵士の顔を見てみたが、先程の兵士は見当たらないようだ。

俺は見知らぬ兵士に通行証を見せ、街の外へと出る。


野原には疎らに冒険者が見えるが、どれもまだ若い。

身につけた剣や防具も、上等な物には見えない。まだ新米の冒険者なのだろう。


そんなことを考えながら、薬草や野草を摘み、それを適当にカバンへと放り込む。


そんなことを暫く繰り返していると、遠くから三人の子どもがこちらへと近づいてくるのが見えた。


「おーい!一人で薬草集めてんのか?一緒に集めようぜ!」


先頭を歩く赤髪の少年が、近づきながらそう声をかけてくる。


「ちょっとマーク、恥ずかしいからやめてよ!」


「わぁ、この子、採取がとっても丁寧…」


マークと呼ばれた少年の後ろから、気の強そうな金髪の少女と、それとは対照的におずおずとした様子の黒髪の少女がやってくる。


「なんだよアリス、おい、引っ張るなって」


そう言って、金髪の少女と赤髪の少年は、こちらにはお構いなしで揉み合いを始める。


「あの、急にごめんなさい。私、マーシャって言います」


マーシャと名乗った白髪の少女は、そう言いながら申し訳なさそうにぺこりと頭を下げる。


「いえ、構いませんよ。それよりも、どうしたんですか?」


「一人で冒険者なんてすげぇやつだと思ってな!スカウトに来たんだ!」


いつの間にか争いを終えた赤髪の少年が、息を切らしながらこちらへと言う。


「俺はマーク!世界一の冒険者になる男だ!」


遅れて、不満気な顔をした金髪の少女がやってくる。


「だからやめてってば、この馬鹿があなたをスカウトするって言って聞かなくてね、邪魔をしたなら謝るわ」


「いえ、構いませんよ。それに、少し興味もありますしね」


「私の名前はキュクロスです。貴女は?」


「アリスよ、よろしくね」


そう言って握手を求めるアリスの手を握り返す。


マーク、マーシャ、それにアリスか。

寄せ集めにしてはかなり仲が良さそうに見える。

もしかしたら友達でパーティを組んだ口か。

そう考えながら、俺は一つ訂正する。


「なにか勘違いをしているようですが、私は冒険者ではありませんよ」


「まじか、冒険者じゃねぇのか!?動きが慣れてるから、てっきりそうかと思ったぜ!」


「あんたが確認もせずに突っ込むからでしょうが!」


そう訂正した俺の言葉に驚くマークの背を、バシバシとアリスが叩く。


「あの、薬草の採取の仕方、どこで学んだんですか?」


マーシャは、興味深そうにじっと薬草を見て、そう口を開く。


「資料を幾つか見たぐらいですかね。それでも、長くやってたら慣れるものですよ」


冒険者から盗み見て覚えたとは言えないため、適当な嘘を伝えておく。


「マーシャが聞くって事は相当な腕だぜ!やっぱり俺の目は間違ってなかったな!」


そう笑いながら言うマークの脇腹をアリスがどつく。

マークは苦しそうに蹲り、静かになった。


「私達に、薬草採取の仕方を教えて貰えませんか?」


遠慮がちにそう聞くマーシャに俺は快く返事を返す。


「ええ、いいですよ」


こんなにワクワクするのは初めてだ。

そうして俺は、初めての友達作りを実行するのであった。

まだまだ未熟者なので、表現や設定の矛盾、見ずらい部分等を指摘していただけると大変助かります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。