17話 赤と黒のぶつかり合い
リングの中央で、二人の距離がゼロになった瞬間。
DV野郎「立ち上がっても無駄だ!所詮は、女!
黙ってやられていればいいんだ!おら!もう1発!
喰らいやがれ!」
相手の右手から、強力なパンチが迫ってくる。
緋奈子「あれ!?」
一瞬、目を見開いた。
緋奈子「もしかして……読めるかも!」
彼女は思い切り体を右側に寄せた。
緋奈子「よし!避けられた!」
DV野郎「なっ!避けただと!」
DV野郎の目が驚きに見開かれた。
DV野郎「くそ!もう1発だ!」
緋奈子「無駄だよ!
あんたの行動パターン、読めたから!」
DV野郎「くっ、おのれ!」
明らかに焦っているのがわかった。
緋奈子(あたし、勝てるかも……!
絶対に負けられない!)
緋奈子「てりゃあああ!」
相手に向かって飛びかかる。
DV野郎「くそ!殴り合いか!
受けて立ってやるよ!」
特訓の成果が試される時が来た。
緋奈子「てぇぇぇい!」
DV野郎「おらぁぁぁ!くたばれ!!」
激しくぶつかり合う両者。
緋奈子「くうぅぅ……!」
やはり、力の差は歴然だった。
一撃一撃が重く、緋奈子の体を揺さぶる。
DV野郎「女じゃ所詮その程度の力なんだよ!」
緋奈子「うぅ……痛い……」
体が悲鳴を上げていた。
膝が震え、視界が少しぼやける。
緋奈子(負けるかも……こんなに強いなんて……)
リングサイドから、朱莉の声が飛んできた。
朱莉「緋奈子さん!!絶対に勝てるよ!!
相手はこう見えて、体力かなり使っているよ!!
ここで耐えれば、絶対勝機はあるよ!」
DV野郎「くそ!余計なことを言いやがって!」
緋奈子は歯を食いしばった。
緋奈子「そうだ……朱莉さんも見ている!
絶対にDV野郎には負けない!」
DV野郎「まぁいい!この一撃で終わりだ!
くたばりやがれ!!」
漆黒のオーラを纏ったような強烈なパンチが、緋奈子に向かって飛んでくる。
緋奈子(絶対に負けるもんか!あたしの本気、見せてやる!)
緋奈子「てりゃぁぁぁぁぁ!」
DV野郎「なっ、なにぃぃ!?」
二人のパンチが正面から激突した。
DV野郎「くっ、そのパンチは……!」
緋奈子「情熱の真っ赤なパンチよ!
あんたの漆黒のパンチよりも強いんだから!」
DV野郎「くっ、何をでたらめを……!」
緋奈子「でたらめなんかじゃない!
あたしの情熱の一撃を喰らいなさい!!」
二人の赤と黒の拳がぶつかり合い、衝撃がリング全体に広がった。
DV野郎「くそ!力で俺が負けるだと!!
オラオラオラオラ!!」
緋奈子「いっけぇぇぇ!てりゃぁぁぁ!!」
激しい攻防が続く。
DV野郎「しっ、しまったぁぁ……!」
緋奈子の赤いグローブが、DV野郎のガードを突き破り始めた。
緋奈子「まだまだ!最高のクリスマスにしようね!
あたしのパンチがプレゼントだから!」
ひっ……ひぇぇぇ……
DV野郎の顔が苦痛に歪み、黒いグローブの拳が少しずつ下がっていく。
緋奈子は赤いグローブを強く握りしめ、心の中で叫んだ。
緋奈子(この赤は、私の強さ。朱莉さんからもらった情熱。絶対に……ここで勝ってみせる!)
リングの照明の下、赤いパワーが、黒い影を少しずつ押し始めていた。
しかし、DV野郎もまだ諦めていない。
彼の目には、怒りと焦りが混じっていた。
DV野郎「まだ……終わらねえ……!」
激しい闘いは、まだ続いていた。
次回、決闘はさらに激しさを増す——!




