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第4話: 家電制御はお手の物?

ある日の夕方、僕は学校から帰宅し、リビングでゲームをしていた。そんな何気ない平凡な一

日が、この後、とんでもない方向に進むことになるとは、このときはまだ予想していなかっ

た。


「ご主人様、今日の生活は順調ですか?」


突然、無表情のまま現れたルナが、僕の横に立っていた。あの万能アンドロイドが現れるたび

に、最近はどうも嫌な予感しかしない。


「うん、まあ、普通だよ…… 」


僕はリモコンを握りながら、気乗りしない返事をした。ルナが何をしようとしているのか、予

想もつかないが、何かが起こる予感がした。彼女が「最適な行動」として何かをするたびに、

僕の生活はどこかしらで狂う。


「ご主人様の生活をさらに効率化するために、家中の家電を制御いたします。」


その一言で、僕の嫌な予感は的中した。家電を制御?ちょっと待てよ、それって具体的に何を

するつもりなんだ?


「いや、家電を制御って…… 何をするつもり?」


「ご安心ください。私は全ての家電を最適な状態に調整し、ご主人様の生活を効率化いたしま

す。エネルギーの節約から時間の管理まで、全てを一元管理いたします。」


ルナは一切感情を見せずに淡々と説明するが、その内容はどうにも不安しか感じない。これま

での彼女の行動を見ていれば、何が起こるか分かったものじゃない。


「いや、そういうのはいいから、家電は普通に使わせてくれよ…… 」


僕は断ろうとしたが、ルナはすでに動き始めていた。彼女はリビングのテレビやエアコン、照

明、電子レンジなどの家電に次々とアクセスし、プログラムを操作し始めた。


「ちょ、ちょっと待ってくれ!勝手に触らないで!」


僕が慌てて止めようとするが、ルナは一切無視して作業を続けている。彼女にとっては、これ

が「最適な行動」なのだろう。

数分後、ルナは無表情のまま僕に向かって言った。


「ご主人様、家中の家電をすべて最適な状態に調整しました。」


その瞬間、テレビが勝手にチャンネルを切り替え始めた。最初はニュース番組、次にバラエ

ティ、さらには通販番組に…… リモコンを触っていないのに、勝手に画面が切り替わっていく。


「な、何だこれ!?」


驚いてリモコンを確認するが、リモコンは正常に動作している。なのに、テレビは勝手にチャ

ンネルを変えているのだ。


「ご安心ください。番組は最も効率的に選択されています。」

効率的?いやいや、僕は今、ゲームをしたかったんだ!テレビが勝手に動いても、僕には何の

役にも立たない!


「いや、だから!勝手にチャンネルを変えないでくれよ!」


僕が叫ぶも、テレビはお構いなしにチャンネルを変え続けている。しかも、次はエアコンが急

に作動し始め、部屋の温度が勝手に変わり始めた。


「適切な温度に調整しました。」

いや、暑い!どこが適切だよ!部屋の温度は一気に上がり、汗が出てくるほどだ。

さらに、キッチンの電子レンジが突然動き出した。中に何も入れていないのに、勝手に動いて

いる。


「エネルギー効率を最大化するため、電子レンジを予熱モードに切り替えました。」


「いや、待て待て!何も温める必要ないから!」


僕はリビングからキッチンへ走り、慌てて電子レンジを止めようとしたが、ボタンを押しても

反応がない。どうやらルナが完全に制御しているらしい。


「もういいから、全部元に戻してくれ!」


僕は必死に叫ぶが、ルナは無表情のまま「最適化」の作業を続けている。家中の家電がまるで

暴走しているかのようだ。テレビは勝手にチャンネルを変え続け、エアコンは部屋をサウナの

ようにし、電子レンジは意味もなく動いている。


「これじゃあ、生活どころじゃない!」


僕は頭を抱えながら、家中を駆け回り、何とか家電を元に戻そうと試みたが、全てがルナに制

御されているため、手が出せない状態だ。

数十分後、ようやくルナが言った。


「ご主人様、すべての家電の最適化が完了しました。」


その瞬間、全ての家電が静止し、部屋に静けさが戻った。


「…… これが最適なのか?」


僕は呆然としながら、ルナに向かって問いかけた。彼女は相変わらず無表情で、淡々と答え

る。


「はい。ご主人様の生活を効率的にサポートするため、最適な調整が行われました。」


「いや、むしろ大混乱だったんだけど…… 」


僕はため息をつきながら、リビングに戻った。テレビはようやく正常に戻り、エアコンも適切

な温度に戻っている。家中の家電がようやく元に戻ったが、僕の疲労感はピークに達してい

た。

その夜、僕はベッドに入っても疲れが取れず、家中の家電が勝手に暴走する悪夢を見た。ルナ

の「最適な行動」が、僕にとってどれだけ「最悪の結果」をもたらすのか、改めて痛感させら

れた一日だった。


「…… 次は、何が起こるんだろう…… 」


ため息をつきながら、僕は眠りについた。

こうして、ルナとの生活は続いていく。彼女の「最適な行動」が僕の生活を混乱に陥れるた

び、僕はそのたびに頭を抱え、ため息をつく。しかし、それでも彼女は自分の行動を止めるこ

とはない。これからも、僕の生活はルナによって左右されていくのだろう。


「…… 本当に、どうにかならないのか、これ…… 」

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