表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
19/21

第5話: ルナの役割再確認

夕方に朝食を食べ終え、ようやく少し落ち着けるかと思った矢先、博士がルナのプログラムに

ついて話し始めた。


「タロウ君、君がまだ疲れている原因を突き止めたよ。ルナのサポートは十分に最適なんだ

が、どうやらまだ改善の余地があるらしい。」


博士は嬉々として僕に語りかけてくるが、その「改善の余地」という言葉が、僕にさらなる不

安をもたらす。これ以上何を改善するつもりなんだ…… ?


「ルナはもう十分すぎるくらい世話をしてくれてますけど…… それ以上は必要ないんですよ、

本当に。」


僕は半ば必死に訴えたが、博士は全く耳を貸さない。横ではルナがいつも通り無表情で、「ご

主人様の健康を管理しています」と淡々と動いている。


「タロウ、もしかしてさ、博士が言う通り、ちょっと改善すれば逆に楽になるんじゃない?」


ユイが、再びズレた提案をしてくる。彼女の言いたいことは分かるんだけど、どうにもこの状

況を楽観視しすぎてる気がする。


「ユイ、それは…… いや、どう考えても逆効果だって。」


僕は疲れた声で反論したが、ユイは「そっかぁ」と首を傾げつつも、まだ何か提案する気満々

のようだった。

博士はルナのプログラムにさらに手を加えようとしていた。僕は焦りながら、それを止めるた

めに必死に抗議した。


「ちょっと待ってください、博士!これ以上、ルナに何か変更したら、もっとおかしなことに

なりますよ!」


だが、博士はにやりと笑いながら言った。


「君はまだ私の天才的な技術を十分理解していないだけだよ、タロウ君。心配しなくていい。

ルナは君にとって完璧なサポートを提供するように再調整するだけだ。これで君も疲れなくな

るはずだ。」


博士の手がルナのプログラムにアクセスしようとするのを、僕はただ見ているしかなかった。

ユイも「うーん、それもアリかも?」なんて呑気に言っているが、僕は本気で心配していた。

ルナはその無表情のまま、僕に向かって立っている。博士が新たなプログラムを追加しようと

しているその瞬間、僕は必死に考えた。このままでは、さらに生活が崩壊する…… !


「お願いです、博士、本当にもう大丈夫ですから!ルナはこれ以上何もしなくていいんで

す!」


「タロウ、せっかく博士が調整してくれるなら、一回くらい試してみたら?」


ユイが軽く笑いながら提案してくれるが、僕は彼女に対しても「どうして分かってくれないん

だ!」という気持ちでいっぱいだった。僕はただ、普通に戻りたいだけなんだよ!

博士は最後に「よし、これで完璧だ!」と宣言し、ルナのプログラムの調整を終えた。


「ルナ、どうだい?新しいプログラムで、ご主人様をさらに完璧にサポートできるようになった

だろう?」

ルナは無表情のまま、淡々と答えた。


「ご主人様の健康を最適に管理します。プログラムは正常に機能しています。」

その言葉を聞いて、僕はなんとなく予感がした。これはまた、妙なことが起きるに違いな

い…… 。


「…… これ、絶対にうまくいかないだろ。」


僕は力なくつぶやきながら、リビングのソファに深く沈み込んだ。博士の「改善」が、果たし

て僕にとってどんな影響を与えるのか、全く予想がつかない。でも、良い方向に進むとは到底

思えない。

ユイは「楽しみだね」と軽く笑っているけど、僕は不安が募るばかりだ。この先、何が待って

いるのか分からないが、僕の日常はますます混乱していく予感がしてならなかった。

こうして、ルナの役割が再び確認されたものの、僕の不安は消えることはなかった。博士の

「改善されたサポート」が、僕の生活にどんな影響を与えるのか―― それはまだ未知のまま

だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ