第54話 反省は両手に花
リビングで独り待っていると泣きはらしたアンナさんが肩を落とし、その肩を抱くようにソフィアさんがやってきた。かける言葉もためらわれる。ソフィアさんから話し始める。
「王子、アンナが出すぎた真似をしまして申し訳ありません。それに、私も興奮してしまい暴挙に出て申し訳なく思っております。ほら、アンナ、あなたも謝りなさい」
アンナさんをソフィアさんがこづく。アンナさんは肩までかかる銀髪で顔が隠れるように頭を下げる。
「ゴメンなさい」
多分、僕の答えを待っているのだろう、その姉妹に声をかける。
「僕は気にしていません。魔法を極めたい気持ちがそうした行動になったと思いました。僕の驕りが貴方達のテンションを変にあげてしまったのだと思います。ただ、僕はこれからも貪欲に魔法に取り組んで、僕だけの魔法を作っていけたらと思っています。
なので、思い上がった僕の気持ちを抑えて頂き、ソフィアさんには感謝の気持ちでいっぱいです。それに、アンナさんの才能は稀有なものですので、僕の魔法の手助けを行ってくれると助かります。ですから、今からアンナさんに僕が考える治癒魔法を定着しますので、違いを教えて下さい」
「えっ、いいんですか?」
アンナさんが言う。
「はい、ステータスを弄りますので、ステータスをみせてもらえませんか?」
「分かりました。ステータス」
NAME:アンナ・グレイフォード
AGE:18
職業:治癒魔術師
状態:◎健康
HP:150/150 MP:150/150
STR:45 DEX:60 AGI:30 INT:65 VIT:40 LUK:40
武器:なし
防具:なし
アクセサリ:なし
スキル:算術
魔法:治癒魔法
プチキュア
ヒール
「治癒魔法の項目のヒールを上書きします。
いきますよ、定着。
うーん、上手く出来たと思います。いかがですか。気分は悪くなりませんか?」
「ちょっと待って下さい。王子の持っている知識も同じように入ってきています。なんですか、コレは。人の体の構造ですか?
見知らぬ情報が頭に入ってきました。
待って下さい。
うわー、凄い。凄い。
すごい、あっ、あっ、あー、少しずつ落ちついてきました。
終わったようです」
「ヒールを使おうとしてみてください、何か、変化がありますか?」
「そうですね、ヒールで治癒する箇所を具体的にどう治すかを指定できるようです。なるほど、そうか、今までの私のヒールは具体的な治療のイメージが無いから効果が薄かったのかもしれません。
何か、分かった、気がします。
ありがとう、私の王子様」
「では、あと、クリーンとプチファイアも定着しときます。定着。コレで明日からはそちらも使えるようになりますよ」




