第19話 魔道具
薄暗がりの部屋のベッドで目が覚める。怠い感じが抜けない。MPがまだ回復していないのかもしれない。まだ、朝はきていないようだ。ライトの魔法の効果は消えていた。多分、MPが尽きて魔素を集められなくなり、魔法を維持出来なくなったのだろう。
眠気もなくなり起き上がって魔法ぶっくを確認してみると、光魔法のライトの()がとれている。ライトの文字を見ていると発動のイメージが湧いてくる。なるほど、これが魔法を使えるということか?分かった気になった。
ゴミの山から魔法ぶっくとともに石の円盤を拾ったことを思い出した。取り出してみる。魔法陣みたいな絵が描かれている。
外周には円がある。その内部に五つの星があってその星が線でつながっている。その線の上には不思議な文字がある。また、中心にはさらに円があり、炎の絵が描かれている。しかし、星は模様が不明瞭で接続する線はところどころ切れており、また、文字も薄れて何かよくわからない。でも眺めていると、見つけたときもそうだったが、また頭がモヤモヤしてきた。何か、霧がかかっている感じである。何だろう、もう少しで霧の先が見えそうなのに。
別の円盤を見てみる。構成はほぼ同じ。外周に円があり、中に星があって、線が途切れ途切れに繋がって、読めない文字がある。みんなそうだ。
「うーん、分からない」
分からなさすぎて、暇つぶしに魔法ぶっくを何気なく取り出す。ページが増えている気がする。めくっていくと光魔法の次にページがあった。
魔法陣
外周の円 魔力の安定や魔法の範囲を指定する
星 司る魔法の種別
文字 星を繋ぐことば
中心核 コアとなる魔力の源
そうなんだ。そのつもりでもう一度、最初の円盤を見てみる。すると、円盤の上にステータス画面と同じようなウインドウが表示された。
『おっ、鑑定の結果が文字で出るようになったのか?』
火の魔道具
状態:壊れている
『えっ、魔道具?これは何かの道具だったのか?』
同じように他のものを見ると、残りもすべて火の魔道具だった。
もしかして同じ機能であれば、それぞれの正常な部分を貼り合わせて、一枚の完全な円盤に出来るかもしれない。構成的には家電のようなものかと推測する。
それから考えると中心核に動力源があり、その力を使って魔素を集めて、星の属性で覆って燃焼させる。その安定度と強さを外周で保護している。そんな感じか?ワクワクしてきた。やってみたい。
しかし、機能も分からないまま、万が一動作したら何が起こるか分からない。
また、火の魔法であるファイアが使えると機能が推測出来る可能性も考えたが、ライトの魔法のように失敗するかもしれない火の魔法を室内で使うのは危険である。ここは我慢することにした。
やることもなくなり、ベッドに寝転がる。軽く目をつぶる。色々、ありすぎた。今日の出来事を振り返っているうちに、いつの間にか眠りに落ちていた。




