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第39話 次に殺されるのは、僕かもしれない。

 

 俺は身体の内側から熱くなるのを感じた。


 つまり先程の仮説は間違いで、本当は彼女達が俺に向ける好感度に加え、俺が彼女達に向ける好感度が釣り合っていなければスキルは獲得出来ない。


 例えばクレアは好感度25に対し、獲得出来たスキルは二つ。即ち、()()()()()()()()()()()()が、10から14の間で推移しているとも見て取れる。お互いがお互いを想う時、初めてスキルは獲得に至る。俺は攻略しているつもりで、攻略されていたのだ。


「恥ずっ」


 いや、無理。しんどい。

 顔合わせられない。


 クレアとぎゃあぎゃあ騒いでいたルナは、ようやく俺を奪い取る事に成功したらしい。「まったくもう……」と大袈裟な溜息をつきながら、ぼすんっと膝の上に俺の頭を乗せる。そして、他の誰よりも優しく、そして愛おしそうに俺を撫でて甘やかす。


「よく頑張りましたね……好きですよ、主」


 これなんていう地獄?

 ルナは俺が起きている事に気付いてない。

 なので、ルナは殆ど無敵状態だ。


「あれ、主……耳が赤いのですが」


 ルナは一瞬呆然として。

 その後、か~~っと熟れた林檎の如く赤らめる。


「ま、まさか……主。起きていたりは……」


 潮時だな。俺は観念して目を開けた。


「お、おはよう……ルナ」

「ぎゃぁああああああ!?」


 ダンジョン内にルナの悲鳴が木霊(こだま)した。


 □■□


「最低ですね。女子更衣室を覗き見るくらいの変態です。私だからいいものの、これ以上主を暴走させては、全員が空気感染して妊娠してしまいますね」


 酷い言われようだ。

 俺が起きた瞬間、最早別人だろこれ。


 俺達は、地上を目指して帰路についている。

 ルナは大股で歩きながら、近寄る敵を一掃していった。


「ごめんって。本当に殆ど聞いてないから」

「絶対嘘です、嫌いですっ」


 その割に耳は赤いままだし。

 挙句好感度は50のまま。


 俺にはそれが可愛らしい反発にしか見えなかった。

 うにゃーと叫びながらルナは愛剣を振り回す。


 仮にも階層主を倒した後なのに凄まじい体力だ。

 全員満身創痍、体力と魔力を枯らしながら地上に戻る。出迎えた空の光は全身に染み渡って気持ちがいい。


「帰って来たな……」


 これ以上ない成果を得た。

 第二階層主撃破に加えて、盗賊討伐。


 金貨が大量に舞い込んで来るに違いない。

 奴隷商館に行って、奴隷を買い占めるのも悪くないな。


 ふはははは!


「レイくん凄く悪い顔してるよ今」


 迷宮の外に出た。


「あれ、何か騒がしいね」


 シャルの言う通り、妙に人通りが多い。まるで近所であった火事を見に来た野次馬の群れのような集団があれだけ広かった道を塞いでいる。


 街にあった平穏が乱されていく感覚。

 ツンと鼻にくるのは、冒険者なら誰しもが知る匂い。



 ()()



「皆さん、あまり近寄らないで!」

「担架を持ってこい、早く!」

「現場を荒らさないように!」


 まるで殺人現場じゃないか。


 指示を飛ばしているのは、《王国要塞(ロイヤル・フォート)》か。

 という事は、奴もいるはずだ。



「物騒だね」


 その時のシャルの発言は、俺達の心情を代弁しているようだった。群衆の中を掻き分けて、何とか移動する。その時、周りの人達はあれやこれやと噂話をしている。


「刺されたってよ」

「怖いわ……」

「まだ犯人がその辺にいるって話だぞ」


 刺された? 一体誰が?


 群衆の中心には呆然を膝を付く騎士の姿。

 そして彼の下には血で赤く染まったタイルが見える。


 俺はその後ろ姿に見覚えがあった。


「イレイス……」


 慌てて俺はイレイスに駆け寄る。

 見たところ彼は怪我をしていない。


 刺されたのは別の人───。


()()()()()()()()()()

「なっ……」


 微かに漏れる声で口にしたのは、およそ想像出来ない話だった。王国内で最強と謳われる騎士シンシア・オルデンが刺された。それが意味するのは、犯人がシンシアを上回る実力の持ち主という事……。


 担架に乗せられた少女がその場から去っていく。

 青ざめた表情で目を伏せていた。


 間違いないか。


 イレイスは強く拳を握り締める。

 握った手から血が滲み出る。


「こんな事が出来るのは……」

()()()()()()()()、だろ?」


 イレイスがびくっと身体を震わせて俺を見る。

 やはりコイツも女神のゲームの参加者か。


「その辺りについても詳しく聞かせて貰おうか。俺はつい先日、転生者とやらに殺されかけているんだ。何か事情を知ってるんだろ?」


 思えば最初に貰ったアドバイスは、彼なりの気遣いだったのだろう。そして俺への好感度が「5」なのも含めて、イレイスは俺に何かを期待しているのだ。


「僕が《王国騎士(ロイヤル・フォート)》に入り、地位を得たのは誰かに殺されないように権威を示す事だった」


 己の半生を明かすかのように訥々と語る。

 唇を噛み締め、感情を必死に堪えている。


「シンシア・オルデンは、その意味で最強の隠れ蓑だ。虎の威を借りる狐、とでも言うのかな。こうして僕はこの世界での盤石な地位を築きこれまで過ごしてきた……」


 ダンッ、と地面を強く叩く。


「これは、誰かからの挑戦状だ。僕の依り代を先に倒し、丸裸にされたんだ。僕への見え透いた挑発。きっと次も、必ず僕に仕掛けてくる」


 ごくり、とイレイスは唾を飲み込む。


()()()()()()()()……()()()()()()()


【ステータス】

 名前:レイ レベル:15

 HP360/360 MP220/220

 称号:【植物の探求者】

 ギルド:《北極星(セプテントリオ)

 ユニークスキル:【魅力支配(ヴィーナス)】【勇猛果敢(メメントモリ)

 EXスキル:《鑑識眼》C《演算領域》E《二刀流》E《気配遮断》F《処世術》D《全属性耐性》F

 スキル:『言語理解』C『料理』F『剣術』G『体術』F『槍術』G『火魔法』F『光魔法』G『土魔法』G『蓄積』F『瞑想』G『詠唱』G『紅魔』G『連携』G『受け流し』G『先見』G『暗視』G

 所持SP:25

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