君が待ちわびる黄昏で

空が好きだ。
空の色が好きだ。
無限に広がる空を切り取った君の絵が好きだ。

陰キャ扱いされる高校二年生の夏希の趣味は、空を眺めること。偶然知り合った美大一年生の結陽は黄昏の絵を描くのが好きだという。最初に出会った神社は、空がきれいに見える。結陽が絵を描いている火曜と金曜に、自然と神社に通うようになっていた。
同じものが好きな結陽と心を通わせていく夏希。
　ある日、同じ高校に通う幼馴染の健太に突然告白されて、キスされる。その時、夏希は結陽への項心に気が付く。
　どうしても結陽に会いたくて、今日はいないはずの神社に向かうと、偶然にも結陽に出会えた。保護してもらった結陽の部屋で告白すると、結陽も夏希が好きだと返事をくれた。しかし、恋人にはなれないという。だから今まで通り友人でいてほしいとお願いされる。
　明確な理由も聞けないまま、今までの関係を受け入れる夏希。煮え切らない結陽の態度に思わず酷い言葉を投げてしまう。会うのは止めようと提案され、サヨナラされてしまう。
　何とか会って謝る糸口を見つけたい夏希は健太と共に結陽の個展に行くことに。
　好きなのに恋人になれない理由は何なのか。優しい結陽が時折纏う陰には、結陽の過去が関係していた。

　高校二年生の鳴瀬夏希(17)と大学一年生の茅野結陽（19）のちょっと切ないほんわかピュアラブ両片思いBL。

※書きながらの更新なので、直しが入ります。すみません。