悪役令嬢…?
「……悪役令嬢……??」
聞き慣れない言葉に反応してしまった。
「そうよ、あんたが悪役令嬢しないから、私がローア殿下を攻略するのに苦労してるんだからっ!!ちゃんと仕事してよねっ!!」
「……仕事??攻略って??」
「悪役なんだから、私をイジメなきゃっ!!それにこの階段落ちのイベントがないと、建国記念日で王弟殿下に会えないじゃないっ!!」
「えっ!!建国記念日?!」
「そうよ〜。あんたなんて、その時にローアに婚約破棄されて人生終わるんだから。ご愁傷さまね〜。私は、王弟殿下と………ムフフ」
えっえっ〜〜っ!!驚きましたわ……!!
ローア殿下が何か企んでいそうと父が話をしていたが、私を建国記念日に婚約破棄する予定でいただなんて……
既に婚約解消されてることを知らないが故に……っていうか!!解消じゃなくて、破棄って!!
私を有責にするつもりだったなんて……信じられないっ!!じわじわと胸の奥に悶々とした思いが湧き上がってきた。
色んな話にビックリしすぎて、私は何も言えずにポカンとなっていた。アミーリア嬢はそんな私をニヤニヤと蔑むように見ている。
そんな時に
「何の騒ぎだっ」
タイミングよくローア殿下が駆け寄り、アミーリア嬢に手を差し伸べて抱き寄せた。
「お前、アミーリアに何をした。」
キッと私を睨みつけてくる。
「ロー…わたし、階段から突き落とされて〜……怖かった〜〜〜………」
さっきまでニヤついてたアミーリア嬢は、一瞬で瞳をウルウルとさせて、庇護欲をそそるか弱い少女のように変貌した。
「なんてことだっ!おまえ!ただで済むと思うなよ!!…………あぁ~アミー、怖かったな。もう大丈夫だ。念の為、医務室まで行こう。」
私に対して怒鳴りつけた後、アミーリア嬢には甘い顔になり、2人は嵐のように去って行ってしまった。
…これって、結局私が悪者ってことになってしまったのだろうか……。悪役令嬢ってヤツですね。
ですが、これだけのギャラリーの皆様がいる状態で、さっきのアミーリア嬢と私のやり取りを聞いてたら、真実は明らかになりますでしょう。
それに、不穏な話を聞いた生徒達が家に帰って、今の話をすれば、世間がどう動くか早急に対応が必要になる。
早急に父にご報告をしなきゃいけない案件が沢山で、私は、額に片手を添えて頭を悩ませてしまった。
それにしても……ストレスが半端ないこの状況。
何も食べずに、やってられるか〜〜!!
世が世なら、ちゃぶ台なるものがひっくり返っていただろう。
ハァ〜……まずは、父に早馬で手紙を出したら、マルコニ洋菓子店に行って、またバイキング並みに食べ尽くしましょう。
『イライラしたら糖分補充〜』ハイ。これ大切。
それに何よりも、ジョージの顔をみて癒されたいなぁ…って思うレミアであった。




