レミアの反論
「レミア様……わかったわ。ついていくわ。」
なんとか、私がレミアだとアミーリア嬢に伝わったみたいね……。皆に分からないように、ホッと息をついた。
それにしてもアミーリア嬢って、意味が分からないことばかり言っていたし、口が悪いし……、ちゃんと私の話を聞いてくれるかしら?それに、なんだかニヤついてて、不気味だわ。
………不安だ。話が通じない予感しかない。
アミーリア嬢と話す為に、学園内の面談室を教師に許可をとって借りてある。もし何かトラブルがあったとしても、その部屋は監視カメラがついているから、後で証拠として使える。
目的地まではあと階段を登って、角を曲がったらすぐだ。そして私が階段を3段ほど登り始めた時に、後ろからアミーリア嬢が「ドンっ」と、思いっきり後ろからぶつかってきた。
えっ!!危ないっ!!
私は前によろけて、両手を数歩先の階段について、事なきを得たっ……。はぁっはぁっ……ビックリした〜〜。怪我をしなくて幸いだわ。
クルッと後ろを振り返ると、突進してきたアミーリア様は階段を登る手前の床に尻もちをついている状態だった。
アミーリア嬢はニヤリと笑うと、かなり大きめな声で
「いった〜〜〜〜い!!レミア様ひど〜いっ!!」
っと言い出した。えっ……??私??
貴方が後ろから、ぶつかってきたのに??!!
大声に気づいて、放課後の教室に残っていた生徒達が、わらわらと集まってきた。
周りにギャラリーが増えてきたのを確認すると、またアミーリア嬢が大きな声で
「レミア様っ。階段から突き落とすなんて!ひどいです〜。」
それを聞いて、ざわざわと周囲が騒がしくなった。「えっ?レミア様が、?」「女の嫉妬こわっ!」とか、色々と言っているのが聞こえてきた。
「アミーリア様、私は突き落とすことなんて出来ませんわ。」
「ひどいです〜〜。レミア様っ……」
そして、以前みたいに潤んだ瞳で、被害者みたいな顔で言われてしまった。あぁ……そういえば、いつもこんな感じに私が悪者になっていたわね。
最近、めっきり絡んでなかったから、すっかり忘れていたけど……そうね。これが嫌で、距離をとるようになったんだわ。
以前の私ならここで反論せずに諦めてたけど、今の私は違う。 私は、私を蔑ろににする人に屈しないわ。
「アミーリア様、どう考えても突き落とすのは無理です。今、私は3段目にいます。アミーリア様は私の後ろをついてきていた。そうすると、アミーリア様は2段目は近すぎてあり得ませんから、1段目か階段をまだ登っていない状況です。そこで、もし、私がアミーリア様を突き落とそうと思って手を伸ばしても、160cmの私と150cmのアミーリア嬢では、私の腕は上手にアミーリア嬢まで届かないんです。ほらっ。もし届いても、頭に指先が触れるだけですわ。」
っと言って、私は腕を伸ばしてみた。うん。無理ですわ。それに階段登る前だと、突き落としたとはそもそも言えないし………。
すると、反論されると思ってなかったのか、アミーリア嬢は、顔を真っ赤にして、口をパクパクしていたが、しばらくすると大声で怒鳴りつけてきた。
「なっ、なによっ。そんなの関係ないわよっ!!そもそも貴方がちゃんと悪役令嬢やらないから悪いんじゃないっ!!」
えっ……と、悪役令嬢っ??
………はて………悪役?…ん?………私、悪役なの?!
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