お昼休みは中庭で
普段、私は学園の貴族用の食堂でランチを食べている。ただ、今日みたいにポカポカで天気がいい日は、外に出て中庭のベンチで、本日の日替りランチをサンドイッチBOXにして貰うサービスを使って食べている。
はぁ~〜。外の開放感って良いわね〜。
日だまりでぬくぬくと日向ぼっこしながら、爽やかな風に揺れる木々の音と鳥の鳴き声の聴き、お腹いっぱいランチを食べる……日常から少し離れて穏やかな気分になれる感じが好きなの。
中庭のベンチは所々散らばってあるので、あまり人と接触しないですむ構造も、プライベート感があって好きな理由の1つ。
今日のランチBOXは何だろう〜。ルンルン気分で蓋を開けると、本日のメニューが書かれた紙が1番上にあった。
なに、なに〜??今日は〜……?
『サーモンとアボカドのクリームチーズサンド』『レタスとトマトのチキンバジルサンド』
『クラムチャウダー』『ガトーショコラ』
うん。間違いなく美味しいヤツだわ~。文字を読み上げるだけでも、美味しそうだもの〜。食べるの楽しみ〜っ。
ムフフっと思いながら、まずはクリームチーズのサンドから……ん~~っ美味しいわ〜。アボカドのクリーミーとクリームチーズの爽やかな塩味!サーモンのトロッと……うん。みんな合わさると口の中が濃厚ね〜。
次の一口をア~ンっと口を開けて食べようとした時、近くで男女が大声で騒いでる声が聞こえてきた。
ん?何だか隣のベンチが騒がしいわ……何かトラブルかしら……?
すると!隣の茂みから女性が飛び出してきた!
えっ??何々??パミラ様?…ローア殿下の側近の近衛騎士見習いのザビエル様の婚約者の……
パミラ様は、ここに人が居るとは思ってなかったみたいで、最初ビックリしていたが、それが私だと認識すると、わんわん泣き出してしまった。
「レ、レミア様……っ私、…もう無理ですっ……。あの女が現れてから、ザ、ザビエルがっ………ザビエル……ぅ゙ぅ゙……」
「パミラ様っ落ち着いて」私はパミラ様の背中に手をまわし、ゆっくりさすった。
「さっきも、昼休みに、あの女とザビエルが中庭に出てくのが見えて、追いかけてみたら………2人がっ…!2人が抱擁しててっ……わたし…私……ぅ゙ぅ゙っ」
「えっ!浮気ですのっ!ザビエル様が???」
「ぅ゙ぅ゙……っ浮気…ですよね!!……私、黙って見てられなくてっ!思わず飛び出して、ザビエルに問い詰めたら、……女の嫉妬は醜いって…!おまえは可愛くないっって……ァァァ… アミーリア嬢の方がいいって……、…ゔぅ……っ…」
「え?え?まって??ザビエル様の相手の女性ってアミーリア嬢なのっ!!」
えーーー!!っていうか、ローア殿下は??
「そうですっ……あの女っ!!」
「全然知らなかったわ……てっきりアミーリア嬢はローア殿下と付き合っているのだと思っていたのだけど……?」
「レミア様…っじつは………ローア殿下と、その側近の方々もアミーリア嬢との距離が異様に近くて………私以外にも、側近の婚約者の令嬢達は、……困っている状態でして……ぅ゙ゔっ………」
グスンっとパミラ様は頭を垂れて、シクシク泣き出した。
ここ最近の私、ローア殿下とアミーリア嬢に会いたくなくて、しばらく避けて行動してたから、今そんな事になっているだなんて……ビックリだわ。
「レミア様っ……レミア様にこんなこと言うのは、おこがましいのですか……、アミーリア嬢に「婚約者がいる令息に近付くな」っと言って貰えませんか?相手が聖女ってことで、私達から彼女に声をかけることは許されてなくて…………でもっ!!ローア殿下の婚約者のレミア様ならっ!!……どうか。お願いします!!」
泣き顔のパミラ様に、ガシっと両手で手を掴まれて、潤んだ目で訴えられた。
はわわっ……どうしましょ。。お父様に、アミーリア嬢に注意って言われたばっかりなのにっ……
でも!!このままでいいはずないもの…。
「パミラ様。…分かりましたわ。私の出来る限りになりますが、お話してみますわ。」
「っっありがとうございます!!!」
パミラ様は目をキラキラさせて、期待の眼差しを向けてきた。
その時ちょうど、お昼休みが終わるチャイムが鳴った。
…………あぁ。私の平和なランチタイムが。。
一口しか食べれなかったランチBOXを、怨めしそうに見つめるレミアであった。
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