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なんでも食べちゃう悪役令嬢  作者: あかさたなっちゃん


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初恋は甘酸っぱい

 はぁ~……。満足ですわ~。


 レミアは自分の部屋のベッドに、公爵令嬢としてはお行儀悪いが大の字で寝そべっていた。


 こんなに食べても胸焼けしないなんて……さすがマルコニ店だわ。どんどん食べれちゃうから……最後の方はナタリーに止めらちゃったわ〜。

 レミアは結局、ケーキ3個、焼き菓子5個…口直しのデザートにフルーツゼリーを頂いた。まるで、パラダイスでしたわ〜……


 そ、それに!!!!それに〜〜!!

 ジョージ様に……か、可愛いって言われたわっ!!


 『キャーーーーッ』っと顔を枕にくっつけて周りに聞こえない叫び声をあげ、足をバタバタとバタつかせ悶えた。 


 帰り際に、本来の目的のワンピースのお礼をと!ハチミツをジョージ様に渡した時に……


 『レミア嬢。今日はいつもと雰囲気が違っているが、これは…可愛いな。僕はこっちが好きだな。』


 って、髪を一房すくい上げられ、髪に口づけされたのだ。顔に熱が一瞬で上がり、その後はボーーーっとのぼせてしまい、なんて返事を返したのかのかも、記憶がない……。



 す、好きだって〜!好きだってぇ〜〜〜!!

 もう〜〜っ絶対私を殺しにかかってるわ〜!!

 いつか心臓が止まるんじゃないかしら……!!


 レミアは足をバタバタしながら、枕を抱えてベッドを転がり回った。


 はぁ……、恋って凄いのね………。


 ローア殿下の時は、こんな気持ちにならなかった。確かに殿下のことも好きだったとは思うが、こんなに気持ちが高揚することはなかった。もっと穏やかな情愛のほうだったのかもしれない。


 そうなると、ジョージ様が私の初恋になるのね。

   

 初恋って甘酸っぱいって聞いてたけど、本当なのね……。

 胸がキュンとなる感じがして、相手の事を考えただけで、冷静ではいられなくなる。相手のちょっとした仕草や言葉で、一喜一憂してしまう。


 私のジョージ様への気持ち、隠し通すって思っていたけど……、難易度が高いわっ!これは試練よ!

 だって、あんなことされたら、誰だって惚れてしまうでしょうっ!!どう考えても今日のジョージは私に甘かったわ……。まるで口説かれてるみたいだったもの。


 まさか……、そんな訳ないわね…。また、からかわれただけ……だったり??


 私はまだ正式にローア殿下と婚約解消できていない。そんな状態で、真面目なジョージ様が私を口説くかしら?…………。ん??それだと…ジョージ様は誰にでも、可愛いとか、言ってるってことっ??………全然想像できないけど、…………ムムムっ!想像したら、何だかムカつくわね。


 バタつくのをやめて、今度は枕をボスっと軽く叩いてみた。……ボスっボスと叩いてたら、何だか止まらない。もう、もう、私を振り回すだなんて100年早いのよ〜〜〜〜って、私より年上だけどっ!!!


 憎たらしいのに格好いいってっズルいわ〜!!


 レミアはすっかり初恋に浮かれていた。


 するとコンコンっと扉がノックされナタリーが声をかけてきた。


「お嬢様。先ほど護衛の者が戻りました。ご報告をとのことですが、いかがしますか?」


 レミアはハッとし、すぐにスッと起き上がり、枕とベッドをなるべく戻し、衣服のシワをパンパンしたら、悶えていた証拠隠滅……っと。ここからは公爵令嬢の顔に戻らなくては。


「わかったわ。今行くわ。」

 凛とした声と共に、麗しげな表情に変わり、そこには優美な公爵令嬢が1人いた。

お読み頂きありがとうございます。

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