5歳と少し
常に暴走の可能性を抱える僕は、生きる為の制御に明け暮れていた。
結界に隔離される前から当然の如く危険を避ける為、他の子供が近ずかないようにされていた。
もちろん友達なんていやしない。
ボッチだよ!
物心ついてから会ったことが有るのは魔法使いの爺さん(僕の曾祖父らしい)だけで両親の顔は知らない。
魔力を持たない人には強すぎる僕の魔力は毒のようなもので近寄る事が出来ないらしい。両親とも健在だが結界を張っていても魔力の影響範囲がかなりの物らしく視界の範囲内に来ることも出来ないらしい。
その関係か僕の周囲に図鑑で見た動物や虫、植物などは存在しない。
かわりに何かよくわからない物は見かける。
爺さん曰く魔物のなり損ないらしい。
そんな魔物のなり損ない達も結界(僕のそば)まで来ると苦しみながらやがて動かなくなる。
暫くすると魔物のなり損ないの体が消えていき、結界の中になにかモヤモヤした物が入って来て僕にまとわりつく。
時々モヤが消えた後、力が湧いて来て魔力の制御能力も僅かに向上する。
この事を爺さんに話したら魔物を倒すと魔素が放出されてそれをある程度浴びるとレベルというのが上がる。
個人差はあるが大抵は体が丈夫になり力が増すそうだ。
爺さんの場合は魔力が強くなりその分制御も上手くなり、時々新たな魔法が身についたそうな。
爺さんが未だ元気なのはレベルが上がるとその分長寿になる為だそうだ。
昔は名の通った知る人ぞ知る魔法使いとして活躍していたと誇らしげに語っていた。
そんな感じで時々レベルが上がる日々の中、何と無く見つめていた魔物のなり損ないが何時もより大分遠い位置で動かなくなる事が何度かあった。
試しにかなり遠くのを凝視してみると数秒で動きを止めた。
視線で殺した⁉︎
今までは勝手に死んでいったので
そういうもの
だと割り切っていたのだが
これは明らかに僕の意思によって引き起こしたことだった。
この事実に恐れた僕は爺さんがやって来てもその姿を視界に入れないよう顔をそらす様になった。
なぜ顔を合わせてくれないのかと爺さんが悲しそうな声で話しかけて来るが、それに返事をすることが出来ないまま数ヶ月を過ごす事になった。




