◯10-1 ミナト、次なる冒険へ!
今回から二桁、10章です!
カジノ事件が解決した、翌日の朝。
俺は目を閉じて心地よく眠っていたのだが……………
ある症状に、俺は襲われていた。
その、俺を襲った症状とは……………………
(い、息が…………!何だか圧迫されてるみたいな感覚だ!)
そう、呼吸がしづらいという症状だ。
目を瞑っている中でのこの圧迫感は、本当にしんどい。
(目を………目を開ければ原因がわかるはず…………)
俺はこの症状の原因を探るべく、目を開く。
だが────────────
(…………………………あれ?何も見えない!?)
目を開けたはずなのに、なぜか俺の視界は闇に包まれたままだったのだ。
何が起こっているか、俺には理解できない。
(い、一旦身体を動かしてみようかな……………………)
俺は身動きがほぼ取れない身体をバタバタを動かしてみる。
すると──────────────
「あれ?みーくん、起きた?」
耳元に、ものすごく聞き覚えのある声が響いた。
それから少しして……………闇に包まれていた視界がパッと明るくなる。
そこで俺が見た光景は、予想外のものだった。
「え……………ソルナさん?」
「やっぱり起きてた!おはよう、みーくん!」
俺の視界には、ソルナさんの綺麗な顔が映し出された。
しかし、普通と何かが違う。
寝ている俺をソルナさんが覗き込んでるにしても、顔の距離が近過ぎるのだ。
つまり──────────────
(これ………………………膝枕されてんのか、俺!?)
俺はそうとしか考えられなかった。
(ということは、さっきの症状の原因は………………)
俺は視線をソルナさんの顔から、少し下の方へと動かしてじっと見つめる。
「ちょっ、みーくん!?どこ見つめてるの!?」
「いや、さっきまで俺を圧迫してたのはこれか………って思っただけですよ」
「あっ、さっきまで抱きついてたのバレてた………………苦しかったかな?ごめんね」
「全然大丈夫ですよ!」
(だって、確かに苦しかったけど柔らかさと甘い匂いで包まれてたから幸せの方が勝っちゃたからな……………!こんなこと、ソルナさんには口が裂けても言えない)
「さてと、みーくんも起きたし出発の準備でもするか~!みーくんも準備してね!」
「あ、はい!」
ということで、俺たちは宿を出る準備を始めた。
──────────────────
そして、数十分後……………………………
「よし、みんな揃ったね!」
俺たちは宿の前へと集合していた。
「そうだな。二人とも、昨日はよく眠れたか?」
「ちゃんと寝れました!フリムさんも寝れましたか?」
「ああ、バッチリ眠れたぞ!」
昨日あんな散々なことがあったフリムさんだが、きちんと元気になったようだ。
そんな会話をしていた、その時─────────
「おっ、フリム!ちょうど良いところにいるじゃねえか!」
「げ………何でこんなところにお前がいるんだよ!」
こちらにそう言いながら近づいてきたのは背丈が高く、ビシッと服を着た男性だった。
その人の姿を見た瞬間、フリムさんは露骨に嫌そうな顔をする。
「えっと…………どういうご関係で?」
「こいつは俺の同僚だよ…………」
「あ、そうなんですね……………………」
どうやら、この人はフリムさんの同僚の人らしい。
「で?ちょうど良いところにいるっていうのはどういうことだ?」
「えっとな、この近くにあるカジノで不正が発覚したからそれを捕まえにきたんだが……………人員が足りなくてな!フリム、手伝ってくれ」
(え………結局あのカジノ、不正外部に漏れたのか!?マジかよ!?)
俺は心底驚いた。絶対、漏れないように手を回してるものだと思っていたからな……
「おいおい、俺今日休みだぞ?」
「頼むって!たぶん上に言ったら、また休みもらえるって!」
「………はぁ、分かった!今回は手伝ってやる!」
「よっしゃ!じゃあ行くぞ!」
「ってことだからすまんお前ら!もう冒険にはついていけない!」
「オッケー!仕事がんばってね~!」
「頑張ってくださいね!」
俺たちがそう言うと、フリムさんは俺たちに手を振って仕事へ向かって行った。
「そういえば、フリムさんって何の仕事してるんですか?なんか悪い人を捕まえる系なのは分かりましたけど…………………」
「フリムはね、“罪人捕縛官”って言う仕事をしてるんだよ~!仕事内容はさっきみーくんが言ったのとほぼ一緒だよ!」
「へぇ~、そうなんですね…………」
たぶん、現実でいう警察みたいなものなのだろう。めちゃくちゃ大変そうだ。
「さてと、じゃあ二人冒険に行こうか!って言いたいところなんだけどね………」
「え………?何かあるんですか?」
「実は、私もちょっと用事があってね~…………ついていけないんだ!ごめんね!」
(そ、ソルナさんまでついてこれない………?ってことは………?)
「俺、一人で冒険するんですか………!?」
「いやいや、ちゃんと代わりはいるから!…………ってことでカモーン!」
そう言って、ソルナさんが誰かを呼ぶ。
そして、現れた人物は──────────────
「はいは~い!今日は私がミナトくんと冒険するよ~!」
「え…………………アシュアさん!?」
そう、アシュアさんが俺の前に現れたのだ!
「昨日も会ったのに、なんか久しぶりにあったみたいだね!」
「確かに…………言われてみればそう感じますね」
(何でだろうな?昨日は色々ありすぎたからかな?)
「ってことでアシュ、みーくんのことよろしくね~」
「オッケー、任せて!というかさ、いつの間にソルナミナトのことみーくんって呼び始めたの?」
「昨日から呼んでるよ!みーくんを助けたお礼にね!」
「助けた……………?何かあったの?」
アシュアさんが疑問を飛ばす。
昨日のことがバレたら、流石にまずい!
「まあ、いろいろとあったんですよ………………」
「ふ~ん………まっ、いっか!」
どうやら、バレずに乗り切れたらしい。
「じゃあ私もみーくんって呼ぼうかな?いい~?」
「ダメ!みーくん呼びは私の特権なんだから!」
「え~、しょうがないなぁ…………………」
「ま、まあよろしくね!じゃあまたね~」
そう言って、ソルナさんは俺たちから離れて行った。
「そうだ!記憶喪失の方はどう?何か変わりあった?」
「いや、全然ないですね…………………」
「そっか~、まあ根気強く続けるのが大事だしね!そこは頑張ろう!」
「はい!頑張ります!」
こういう会話をするたびに、俺の罪悪感が高まっていく。
今は大体、100分の60くらいかな?いつの間にか100分の100になりそうで怖い…………
「それで、次はどこに行くんですか?」
「そうだな~……………隣町とか行ってみる?」
「じゃあ、それでお願いします!」
「オッケー!じゃあ出発だ~!」
ということで俺たちは、隣町に向かうことにした。
次行く街は、どんな場所なんだろうか………………楽しみだ!
次回は隣町へ!お楽しみに!
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