◯9-7 初めてのカジノ!俺に訪れた魔の手とは………?
ミナト、カジノへレッツゴーです!
数分後。
「お、お邪魔しま~す………………」
俺はカジノの中へと足を踏み入れた。
何で入るだけで数分もかかったかというと……………
『やっぱり行ったらダメだ!今すぐ宿に引き返そう!』
『いやいや、このままパーッと楽しんじまおうぜ!』
普通に、頭の中で天使と悪魔が戦っていただけだ。
それで悪魔が勝ってしまい、俺はカジノに入店しのだ。
「いらっしゃいませ!お客様!本日は何をしに来られたのですか?」
「あっ、えっと………実は俺全然分からなくて………」
「なるほど、かしこまりました!それではこちらへどうぞ!」
そう言われて俺は白のワイシャツに黒いベストを着た、いかにも『私、ディーラーです』というスタッフさんについて行った。
「こちらの椅子にお越しがけください」
「あ、ありがとうございます」
俺はきちんと整えられた席に案内される。
「では、少々お待ちください」
「あっ、はい…………」
そう言ってディーラーさんは奥へと下がって行った。
(すげえギラギラしてんな……………マジで見たまんまのカジノって感じだ………)
「さてと………気長に待つとするか」
そして、数分後………………………
「お待たせいたしました。それでは始めましょうか」
「お、お願いします!」
「それではまず、トランプかサイコロかお選びください」
ディーラーさんが差し出してきたのは、よく目にするトランプとサイコロだった。
現実のものとさほど変わりはないし、名称も同じだ。
(この世界、やっぱ現実と色々似てるんだよな……………ま、俺とっては良いことだけどな)
「分かりました。じゃあ…………………サイコロで」
「承知いたしました。それでは、“クラップス”でよろしいですか?」
「……………なんですか、それ?」
俺はカジノのゲームなんて、一ミリも知らない。
「おっと、失礼いたしました………概要を説明させていただきます」
どうやら、ディーラーさんが説明してくれるようだ。
「このゲームは、まずどちらか一方が二つのサイコロを振ります。そしてその合計が7か11になれば、投げた人が即座に勝利です。ですがもし、2・3・12が出てしまうと即座に負けとなります。その他の数字が出ると、その数を“ポイント”として記録して手番を相手に移します。その相手は先ほど記録したポイントを出せば即座に勝ちですが、7が出ると即座に負けです。その他ならば、また手番が移り同じように進行して7が出て負けるまで繰り返すといった感じでございます」
「な、なるほど……………………!」
(ルール自体は簡単そうだ!あとこれ………運ゲーだな。というかカジノなんて運ゲー以外ないか)
「長々とした説明でしたが、大丈夫でしたでしょうか?」
「はい、大丈夫です!把握しました!」
「それでは、実際にやってみましょう。お客様からどうぞ」
「じゃ、じゃあ振りますね…………」
俺は恐る恐る、サイコロを振る。
カラカラ────────────
「……………2と4で、6ですね。ではそれを記録して、次は私の番です」
(くっそ~、惜しかったな……………)
「それでは……………」
カラカラ────────────
ディーラーさんが静かにサイコロを振る。
「…………………2と5で、7。つまり………!」
「私の負けですね。おめでとうございます」
「やった~!勝ったぞ!」
何と、俺は初めてのゲームで勝利することできた。
この世界に来てから、俺の運はずっと良い。
「ふふ、これを本当のゲームでもできると良いですね。さて、本当のゲーム………始めますか?」
「もちろんです!やります!」
ということで、俺はお金を賭けてゲームをすることにしたのだった………………
その頃、宿にいるソルナさんはというと─────────────
「ミナトくんいる~?お風呂でたよ~!」
「…………………………………」
(あれ?帰ってきてないのかな?まあもう少ししたら帰ってくるでしょ!)
だが、十数分後……………………………
「…………おかしい!散歩にしても長過ぎる!あのビビリなミナトくんが外をこんな長時間で歩くわけないし………何かあったのかな?」
ソルナさんは俺がなかなか帰ってこないことを疑問に思う。
しかもなんか知らないがちょっとディスられたし………………
(よし、フリムと一緒に探しに行こう!)
そう考えたソルナさんは、部屋の外へと出てフリムさんの部屋へと向かう。
ドンドンドン───────────
「フリム~!起きてる~?」
ガチャ───────────
「何だよソルナ………そろそろ寝ようと思ってたんだが?」
ソルナさんがドアを叩いてから少しして、フリムさんが気だるげに部屋から出てきた。
「ミナトくんが、散歩に行ってっきり全然帰ってこないんだよ!一緒に探しに行こう!」
「なに、それは緊急じゃないか!すぐ探しに行くぞ!」
ということで、二人は俺を探しに外へと出る。
「フリムは街の南側をお願い!私は北側を探すから!」
「分かった!」
(ミナトくん…………大丈夫かな?無事だと良いけど…………)
「でも、どこかの店にいるならいる場所はなんとなく分かる!たぶん、あそこのはず…………」
そしてソルナさんは、俺のいるであろう場所に走りだしたのだった。
そして、カジノにいる俺は…………………………
「さて、まだ続けますか?お客様」
「……………くっそ」
俺は………………ゲームに負け続けていた。これでもう4連敗だ。
もう手元のお金も少ない………どうしよう。
(でも、あのお試しのときの運の良さが帰ってくれば勝てるはず!まだまだ行けるぞ!)
「どうするんですか?やるんですか?やらないんですか?」
「やるに……………決まってますよ」
「じゃあ、サイコロをお振りになってください」
(頼む!7か11!7か11が出れば勝ちなんだ!今までの全部取り返せるんだ!)
カラカラ────────────────
「…………………4と6で、10ですね。それではそれを記録して、次は私の番です」
どうやら、俺の運は尽きたらしい。
(何でこんなにも出ないんだ!?俺、そんな運悪いのかな………今までのツケが回ってきたか?)
カラカラ───────────
(ん?あれ?なんか視界が一瞬歪んだような………気のせいか?)
俺は何か違和感を持つが、気のせいだと思って流す。
「………5と5で、10。ということは…………………」
「はい、お察しの通り私の勝ちです」
「ま、また負けた…………………………」
これで5連敗。もう手元に金はない。
(終わった………………確実にソルナさんに怒られる!というかソルナさんだけじゃなくて、その話を聞いたリルアさんにも怒られるだろうな……………)
「お客様、お金がなくなってしまいましたか?でしたら良い話があるのですが…………」
「な、何ですか……………?」
「私たちがお金を貸すことです。どうでしょうか?」
「……………………」
(流石にお金を借りるのは…………でも、取り返さないと行けないし………)
「い、一回だけ借ります!」
「承知しました。それではどうぞ」
オレはディーラーさんからお金を受け取る。
(今度こそ…………勝つ!)
果たして、結果は───────
「…………………」
(や、ヤバい…………また負けた……)
「どうしますか?もう一度借りますか?」
「そ、そうですね!もう一回だけでも………」
俺がもう一度お金を借りようとした時だった……
ドタドタドタ──────
「ちょっと待って、ミナトくん!それ以上はダメ!」
「そ、ソルナさん!?」
そう、やってきたのは……ソルナさんだった。
そしてソルナさんが来たことによって、このカジノのある"闇"が暴かれてしまうのだった。
次回、このカジノの闇とは!?お楽しみに!
よければ感想、下の星もポチッとお願いします!
続きが気になった方やこの作品を気に入ってくれた方はすぐ下のボタンから【ブックマーク】もぜひよろしくお願いします!




