◯9-4 遊園地で遊び尽くせ!フリムさんにまさかのハプニング!?
フリムさんに起こったハプニングとは……?
「さあ、まずは何で遊ぶんだ?」
「そうだなぁ…………あれとかどう?見たことないやつだけど」
ソルナさんが指差したのは………………現実でいうジェットコースターだった。
「何だ…………これ!?トロッコみたいなのが空飛んでるぞ!」
「たぶん、これが最新技術ってやつじゃない?能力っぽくないし!」
どうやらこの世界にはジェットコースターが存在しなかったらしい。
よくよく考えたらあんなのがレールの上とはいえ、宙を舞うのは想像できないよな……
「これ……………‥名前は“アストラルコースター”っていうみたいですよ!」
「アストラル………………流れ星みたいに速いってことかな?」
「今からこの前通るらしいですよ!見てみましょう!」
俺たちは今から目の前を通るアストラルコースターを待つ。
すると……………………………
ビュゥゥン────────────
『きゃ~~~~~!!!』『あ゛あ゛あ゛あ゛!!」
目の前を通り過ぎたかと思うと、人々の悲鳴が耳に響く。
「速っ!しかも怖そうだし~!」
「やべぇな………なんて恐ろしい乗り物なんだ………………」
2人はコースターに若干、恐怖を覚えたようだ。
「………………そうだ!いいこと考えた!」
ソルナさんが何かを思いついたようだ。
「何ですか?」
「えっとね、3人でじゃんけんして負けた人は………1人であれに乗ろうよ!」
「え……………………?」
「おいおい、嘘だろ…………………」
絶対に負けられないゲームの開催が決まった。というかこの世界じゃんけんあるんだ……………
実は俺は、絶叫系が大の苦手なのだ。…………マジで失神する自信しかない。
フリムさんも、表情を見るにあまりやりたくはなさそうだ。
「じゃあ行くよ~!じゃん、けん…………」
「ちょっ、待ってくださ…………」
いきなりじゃんけんが始まった。
俺は急いで手を出す。
『ポン!』
「……………………あ」
俺はパー。ソルナさんもパー。そしてフリムさんは………………グー。
つまり…………………
「おい、俺じゃねえか!!マジで最悪だよ!」
「頑張ってね~!フリム!」
「お、応援してますよ!頑張ってください!」
「………はいはい、頑張ってきますよ~だ」
そう言って不満げな顔をしながらフリムさんはアストラルコースターに乗りに行った。
「さ~て、どんな反応するかな?」
「めっちゃ嫌そうにしてましたし、たぶん絶叫しますよ」
そんなことを話しながら、俺たちはフリムさんの乗るコースターを待つ。
数分後…………………………
「おっ、来ましたよ!」
俺たちの近くにあるレールにコースターが近づいてくる。
おそらく、あれにフリムさんは乗っているだろう。
「よ~し!反応に注目だ~!」
そして、次の瞬間。
ビュゥゥン────────
目の前を相変わらずのスピードでコースターが通過する。
「…………………あれ?何も聞こえなかったね?」
「そうですね………もしかして、フリムさんこういうの強いんじゃ?」
あんな嫌そうな表情してたのは………‥何だったんだろうか?
「そうかもね!それにしてもすごいなぁ…………叫ばないなんて!叫ばなかったご褒美に迎えに行ってあ~げよっと!」
「よし、行きましょう!」
ということで俺たちはフリムさんを迎えに行くことにした。
──────────────────────
「あれ?出てこないね?」
「何かあったんですかね?」
俺たちはコースターの乗り降り場の前に来ていたのだが………いくら待ってもフリムさんが降りてこないのだ。
「ちょっと聞いてみよっか!すいませ~ん!」
ソルナさんがコースターの担当の人に話しかける。
「はいは~い、どうしましたか?」
「さっきまでこのコースターに乗ってた、どこにでもいそうな顔をした男の人のことなんですけど…………どこ行ったとか知ってますか~?」
(あっ、ソルナさんもその説明の仕方するんだ…………………)
「男の人……………ああ!その人なら失神したらしくて、さっき医務室に運ばれて行きましたよ!」
「………………え!?」
フリムさんはどうやら失神してしまっていたらしい。
もしかしてだが………さっき叫び声が聞こえなかったのは失神してたからか!?
「本当に、倒れちゃったんですか!?」
「本当に倒れてましたよ!これで倒れた人、初めてみました」
「わ、分かりました~w!ありがとうございます!?」
俺たちは担当の人にお礼を言って、その場を離れる。
「………‥何してんだろうね、あいつ」
「本当、驚きですね…………………」
「しょうがない、迎えに行ってあげよっか~!」
「そうですね、そうしましょう!」
ということで俺たちは、医務室にフリムさんを迎えに行くのだった………
─────────────────────
「お邪魔しま~す…………………」
「どうも~!コースターで失神した哀れな男はいるかな~?」
数分後、俺たちはコースターの乗り降り場の近くにある医務室にやってきていた。
「誰が哀れな男だ!ちょっと意識が飛んだだけだろ!」
その中のあるベッドに寝ていたのは、フリムさんだ。
もう意識が戻ったらしい。しかも結構元気だ。
「いやいや哀れでしょ!あんなので倒れるなんて…………」
「うるせえ!ちょっとこういうのが苦手だったってだけだ!」
「はいはい………じゃあ今回はそういうことにしてあげるよ!」
「………気に食わねえが、まあいいか。で?お前らはこれから遊ぶんだろ?」
「うん、そうだね!」
「じゃあ2人で楽しんでこい!俺はもうちょっとここにいるから」
………どうやら、2人で遊ぶことになりそうだ。
「はいは~い!じゃあ遊んでくるよ~!行こっ、ミナトくん!」
「わ、分かりました!フリムさん、お大事に………………」
そう言って俺たちは医務室を後にした。
「………さて、2人っきりで遊ぶのはサマーフェスティバル以来だね!」
「そういえばそうですね………………」
「あの時は楽しかったね~!今日もあんな風に楽しもうね!」
「いや、あの時以上に楽しみましょう!」
「お、言うね~!これで私があの時以上に楽しめなかったら責任取ってもらおっと!」
「え…………………」
結構厳しいことになってしまったかもしれない。
ソルナさんを楽しませるってどうするんだ?
まあ、いっぱい遊んどけば満足してくれるだろう。
「よ~し!じゃあ行くよ~!」
ソルナさんが俺の腕を引っ張ってくる。
「ちょちょ!そんな引っ張らないでくださいよ~!」
ということで、俺とソルナさんの遊園地巡りが始まったのだった…………
ソルナさんに振り回されないように頑張ろっと!
次回はソルナさんとミナトがサマフェス以来の二人っきりで遊園地巡り!お楽しみに!
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