◯9-3 罪悪感マシマシの冒険、開始!
ある人の正体とは……?初見で分かったらその人褒め称えます!
数十分後。
「もうすぐ着くよ~!」
「あっ、ようやくですか!」
俺たちがやってきたのは、モーリェ。
まともに来たのは海にサマーフェスティバルのアイデア出しに行った時以来の訪問だ。
今回は海がある方向とは逆方向に来ているが…………
「というか、本当に誰なんですか?今回来る人って」
「えっとね~、ミナトが知ってる人!」
「あっ、知ってる人なんですね」
この世界で俺が知ってる人なんて限られている。一体……………‥誰なんだ?
「あっ、いたいた!お~い!」
所定の場所に着くと、その人を見つけたのかソルナさんが声を上げる。
「よっ。遅かったな」
「ごめんごめん!ちょっと思ったより時間かかっちゃってさ!」
「……………‥え?誰だ、この人?」
その場所で待っていたのは、そこらへんにいそうな顔をした男の人だった。
どこかで…………………この顔を見たことがあるような気もするのだが。
(やばい、どこで会ったんだっけ?全く思い出せない!)
「おいおい、まさか俺のこと忘れたんじゃないだろうな?」
「………‥全くその通りで。マジで誰ですか?」
「ちょw忘れられてるじゃん!」
「俺だよ俺!サマーフェスティバルの時の!」
「サマー………………フェスティバル…………?」
(こんな人いたっけ?ソルナさんが言うには、俺は絶対関わってるはずなんだけどな……)
サマーフェスティバル、花火、射的、屋台、運営……………運営?
「…………………‥あっ!もしかしてナンパ男の時の!」
「そうそう!ようやく思い出してくれたか!良かった!」
そう、この人はサマーフェスティバルの時の運営の男の人だったのだ!
あの時はリルアさんとナンパ男が一触即発の雰囲気だったところを止めてくれた。
「すいません、お世話になったのに忘れちゃってて……………」
「全然大丈夫さ!ちょっとしか関わりなかったしな」
「良かったね、思い出してもらえて!」
「さて、ついでに自己紹介もしようかな。俺は“フリム・バーンド”。以後お見知り置きを」
「俺はミナトって言います!よろしくお願いします!」
「よろしくな、ミナト!」
俺たちは互いに自己紹介を軽く済ませる。
「そうだ、あの暴力女は元気にしてるか?」
「暴力女……………リルアさんのことですか?元気にしますよ!というか、暴力女なんて言ってたらまた怒られますよ!?」
「大丈夫だって!ここにあいつはいないし聞かれっこねえ!それにそんなあいつマジで怒らねえだろ、知ってる奴には」
「………………………………」
俺は黙り込んでしまう。
リルアさんの怖さを思い出すだけで……………身体が震える。
「……………あいつ、そんなにやばいのかよ」
そんな俺の様子を見てか、フリムさんもリルアさんの怖さを実感したようだ。
「よし、じゃあこの話は一旦やめて……………‥今から行く場所について話しをしてもいいか?」
「そうですね!」
「今回行く場所はな、もう事前に決めてある!」
「ど、どこなんですか?」
「それはな………………ここ、モーリェから少し下にある“ラズヴリ”という街だ!」
「ラズヴリ……………………?」
また新しい街の名前が出てきた。
ちゃんと頭の地図に記憶しておかないと………………
「ラズヴリっていう街はね、娯楽都市として有名なんだ~!」
「そうだ、だから今回は冒険というより観光って感じになるかな」
「分かりました!疲れ果てるまで楽しみます!」
(娯楽か……………!何があるんだろうな?めっちゃ楽しみだ!)
娯楽都市と聞いて、俺の心は最高潮だ。
最近、全然遊べていなかったから尚更気分は上がっている。
「さて、じゃあ出発だ!」
「楽しもうね!ミナトくん!」
「はい!」
ということで俺たちは娯楽都市、ラズヴリに向かうのだった。
───────────────────────
十数分後。
「よし着いたぞ!ここがラズヴリだ!」
「す、すげえ………………」
俺の目の前に広がっていたのは、巨大な施設やキラキラと輝く店。それに、何かのスポーツ?を観れるような場所もあった。
「いや~、久しぶりに来たけど変わってないね~この雰囲気は……………!」
「そうだな。でも最近、最新技術を用いた何かが造られたって聞いたぞ?」
「最新技術!?何それ!?気になる!後で行ってみようよ!」
「そうですね、俺も気になりますし!…………ん?」
その時、俺の視界の中で一際目立つものがあった。
その店は外見は明るい雰囲気を醸し出しつつも、何だが奥底に暗い何かを感じる店だった。
(何だ…………………あれ?何の店なんだ?なんか変な雰囲気だし…………)
「ミナトくん、どうしたの?何か気になるものでもあった?」
「えっと、あのお店って何なのかな~って思って」
俺はソルナさんにあの店について聞いてみる。
「あ~………あの店か~あそこはね、“闇”だよ」
「や、闇!?何ですかその怖い響きは!?」
返ってきた答えに俺が驚く。
まさか、何か悪どいことでもしている店なのだろうか?
そうじゃないと、ソルナさんが“闇”とは言わないだろうし…………
「闇は闇だよ!お金がいつの間にか消えていく闇…………!」
「も、もしかして………………………」
「そう…………………カジノだよ!」
どうやら、あの店はカジノらしい。だからあんな雰囲気だったんだ……………
確かにカジノは“闇”かもな。当たらなかったら一巻の終わりだし。闇カジノって言葉もあるし。
「行きたいなら一人で行ってね!私は絶対行かないから!」
「ソルナさん、もしかしてカジノで何かあったんですか?」
「まあ、昔に色々と………」
「うわぁ…………………」
これは確実に闇が深い。あんまり聞かない方がいいな………………
「さてと、まずはどこに行くんだ?」
「あっちの人がたくさんいるところとか、行ってみたいです!」
俺が指差した先には、遊園地があった。
人がたくさんいるということは、人気の遊園地なのだろうか?
「あそこはオンボロ遊園地のはずだけど……………何であんなに人が多いんだろ?」
「そういやあそこだよ!最新技術を用いたものが作られたのは!」
「え!?あのオンボロ遊園地が!?………‥やるじゃん!」
「じゃあ、行ってみますか!」
「よし、行こう~!」
ということで、俺たちは遊園地へと向かう。
──────────────────────
「………‥これ本当にあのオンボロ遊園地?」
「マジで前来た時とは全く違うな」
目の前に広がる遊園地は、すごく綺麗でみたことのない乗り物だってたくさんある。
オンボロの頃を見ている2人には、到底信じられないのだろう。
「まあそんなこと考えるのはやめて、今は楽しもうよ!」
「そうだな!」
「遊びまくりましょう!」
こうして、俺たちは遊園地で遊びまくることになった。
一体どんな思い出になるのだろうか……………………
楽しい思い出だけがいいな!
ある人の正体……サマフェスの運営さん!分かった人絶対いないでしょ!?次回は遊園地!お楽しみに!
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