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◯8-10 特訓終了!ただいま帰りました!

今回で8章最終話です!


「はぁ………………マジでキツかった………」


何とか勝利を掴んだ俺は、その場の座り込む。

すると……………………


パチパチパチ───────────


「すごいな、ミナト!まさかこいつに勝つとは………」


手を叩きながら、カレンさんが目の前に現れた。


「カレンさん!来てくれたんですね!」


「まあな、結構最初の方から見ていたぞ」


「そうだったんですか………全然気づきませんでした」


カレンさんは、隠れる能力も高めなようだ。


いや、もしかしたら俺が戦いに夢中だったからかもしれないが…………


「ったく、おい!さっさと起きろ!お前には言いたいことが山ほどあるからな!」


「痛って!痛って!ちょっ、師匠!痛いですって!」


カレンさんに叩かれながら、ディシェさんは目を覚ました。

この人、回復速度バケモンかよ。もう余裕そうだ。


「何してんだお前は!予想外の攻撃はいつも予測しろと言ってるだろ!全く、あんな石ころぶつけられただけで分解止めやがって…………」


「す、すいません!ミナトはそんなことしてこないだろうと決めつけてて………」


「言い訳無用!お前は今日から百番弟子に降格だ!」


「えぇ~!?…………というか師匠そんな数弟子いないでしょ」


「うるさい!とにかくお前はさっさと山下りて特訓しとけ!」


「はい!」


そう言われたディシェさんは、いい返事をして帰っていった。


「さてと………ミナトとも色々話したいことがあるんだが…………」


「な、何でしょうか…………………」


(お、俺も怒られるやつか…………………?)


「まあまずは山を下りようか!下りてからでも話はできるしな」


「わ、分かりました……………」


ということで、一旦俺たちは山を下りることにした。


山さん、本当にお世話になりました!


────────────────────────


数十分後。


「さてと………まあ、そこ座れ」


「は、はい」


俺たちは特訓場に帰ってきていたのだが……………

そこには緊迫した雰囲気が立ち込めていた。


(これ…………ガチで怒られるやつじゃないか!?終わった………………)


「よし、じゃああいつとの戦いの戦評をしてやろう」


「あ………お願いします」


「結論から言おう…………………ミナト、お前はよくやった!」


「え、あ、ありがとうございます」


(あれ?絶対怒られると思ったのに…………怒られなかったぞ?)


怒られると確信して身構えていた俺は、拍子抜けする。


「だが、反省点もあるな!たくさん」


「そ、そうですよね…………………」


(結局怒られんのか~い!)


………どうやら怒られる運命からは逃げられないようだ。


「まずはな、お前は攻撃パターンが一辺倒すぎる!あんなこと続けてたら一生勝てないぞ!もっと攻撃パターンを増やしていかないとな………………」


「痛いところつかないでください!俺だって思ってるんですから!」


「それなら尚更だ!」


「そして次だが…………………」


(おいおい、これいつまで続くんだよ……………)


まだまだ、説教は続くらしい。


「お前はダメージを喰らいすぎだ!今回は貧弱なあいつの弾幕だったからよかったものの、もっと強力な攻撃をしてくるやつにあんな戦法を使ったら即死だぞ!」


「ご、ごめんなさい!」


あれ?なんか今自然とディシェさんがいじられてた気がする…………気のせいだろうか?


「もっといい戦法も教えてやらないとな!」


「お、お願いします!カレンさん!」


「じゃあ次はだな………………………」


(これ………‥夜くらいまで続くやつだ、絶対!)


その後、俺の予想通り説教は夜前まで続いた。


───────────────────


説教が終わって約1時間後。


「はぁ……………‥マジしんどかった………あんなに言われたの初めてだ」


戦闘に関してのことだけでなく、ここでは言えないようなこと………というかほぼ罵倒に近いことまで言われた。


もしかしてだが…………………‥カレンさんってドSなのか?

今思えば楽しそうにしてたし………ドSとまではいかないかもしれないが確実にSだ。


その時……………………


コンコン───────────


俺がいる部屋の扉が叩かれる。


「どうぞ~」


「ミナト、邪魔するぞ!」


「あ、カレンさん」


部屋に入ってきたのは、カレンさんだった。

先ほどの出来事があったからか、身体が拒否反応を起こしている気がする。


「ん?どした?そんな目を逸らして。何かあったのか?」


「いや…………?な、何もないですよ?」


(“さっきの説教がまだ脳裏に残ってます”なんて言えねぇ…………………)


「何かやましいことがあるようだな?何だ?まさかさっきまで自家はつ…………」


「そんなことするわけないじゃないですか!何言ってるんですか!まったく!」


いきなり何言い出してんだ、この人は…………………


でも結構意外だな、カレンさんがそっち系のこと言うの。


「すまんすまん!そんなに怒らなくてもいいじゃないか!で、本当の理由は何だ?」


「普通にカレンさんの説教が脳裏に残ってるだけですよ」


「へぇ………………………なるほどな」


「あっ」


(やべえ!流れで行ってしまった!これは怒られるやつ…………)


カレンさんの誘導尋問に易々と俺はやられてしまった。


「まあいいだろう。私も色々言いすぎたしな!」


「あはは…………………」


どうやら、2度目の説教は回避できたらしい。


「さて、本題だ。ミナト、お前はもうリルアの所に帰ることができるが………明日帰るか?」


「え~っと、そうですね……………………」


(そうか、もう帰れるんだ!久しぶりに、あの家に帰れる!)


「明日……………帰ろうと思います」


「よし、分かった!じゃあリルアに伝えておくな!たぶんあいつ、めっちゃ喜ぶぞ」


「そ、そうですかね…………」


「まあ、今日はもう明日のために身体休めろよ~!」


「はい!」


そう言って、カレンさんは部屋から出て行った。


「ついに帰れるのか………!今日寝てるかな?まあちゃんと寝ないとやばいけど………」


そんなワクワクを抱えながら、俺は眠りについたのだった。


───────────────────────


翌日。


「カレンさん、お世話になりました!」


「ああ!元気にしてろよ!またここに特訓しに来てもいいからな!」


「はい、じゃあまた!」


そう言って俺は踵を返す。


この、2、3ヶ月いた特訓場も今日でお別れだ。

何だか少し、寂しい気もする。


そんな気持ちを抱えながらも、俺は家へと歩みを進める。


そして、約1時間後。


「この景色も久しぶりだな…………………」


ここら辺まで来れば、見慣れた景色になってくる。


そして──────────────


「帰ってきたぞ………………」


久しぶりに見たからか、少し違和感がある。


「よし、入るぞ…………………」


俺は緊張しつつ、扉を開ける。


カランカラン─────────────


軽い鈴の音が鳴り響いて………………俺は一歩、家の中へ足を踏み入れる。


「…………………おかえり、ミナト」


「ミナトくん…………………!」


リルアさんとアシュアさん、2人が迎え入れてくれる。

何も、変わりのない2人が。


「ただいま………‥帰りました!」


俺はそう、言葉を返したのだった。


次回から9章!ミナトたちが何をするのかは………教えてあげないよっ!お楽しみに!よければ感想、評価、ブクマよろしくお願いします!

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