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◯8-5 まさかの発見!『調和』の弱点ってなんだ!?

今回は能力の特訓回!


オーラの特訓の話をしてから、約1時間が経った。


俺はその時間、ずっと弾幕の練習をしていた。

そのおかげか、かなり上達してきたのだが……………


「はぁ、はぁ、はぁ………………」


休みなしでやっていたからだろう、息が荒くなってきた。

そして明らかに、身体に疲れの色が出始めた。


「おい………もうこれ以上やめておけ!後のこともきちんと考えろ!」


「無理……です!ここでやっておかないと……………!」


「ダメだ!もう威力も精度も無いじゃないか………このままだと倒れるぞ!」


「でも…………………」


俺にはどうしても、ここで特訓をやめるわけにはいかない理由があった。


その理由とは……………俺の性格上の問題だ。


俺の性格上こういう技術はある一定のラインまでは身につけておかないとダメなのだ。

中途半端じゃいけない。

もし中途半端に身につけたまま次の日を迎えると、『あれ?昨日のやつってどうやるんでしたっけ…………?』ということになってしまいがちなのだ。


そして俺の中では、まだ弾幕の覚えはラインを超えていない。

だから、やり続ける必要があったのだ。


「ミナト、お前は多分『早く身につけないと覚えられない』と思ってるだろう?」


「………そうですけど」


カレンさん、すごいな。ちゃんと当たってる。


「じゃあ聞くが“特訓と続けて倒れるか”、“休んでやり方を少し忘れてしまうか“。ミナトはどっちがいいんだ?選んでいいぞ」


「それは………………」


俺は黙り込んでしまう。そう、選ぶことができなかったのだ。


「答えられないだろう?なぜなら、結果が同じだから。倒れても忘れるし、休んでも忘れる。どっちにしろ忘れることに変わりはない。その中で倒れてしまえば数日は特訓できないだろうな。ミナトからしたら相当なブランクだ。だから私は“休め”と言っている」


「……………………………」


論理にかなった発言に、俺は完全に言い負かされた。


「ほら、分かったらさっさと休め。休んだら今度は能力の特訓の話をするからな」


「ごめんなさい…………カレンさん。ちゃんと休みます!」


「謝らなくてもいい。これも経験も特訓のうちだからな!」


そう言ってカレンさんは特訓部屋から出て行った。


(カレンさんには悪いことしちゃったな。俺、たまにこういうわがままなところが出るのどうにかしないと……………………まあ、一旦今は休もう)


そうして俺も、休息に入ったのだった。


──────────────────


数十分後。


「さて、しっかり疲れは取れたか?」


「はい!もう元気です!」


「それはよかった!じゃあ能力の特訓について話しをするぞ!」


「お願いします!」


疲れをとった俺は、カレンさんから能力の特訓について話を聞こうとしていた。


「まずは、ミナトの能力を教えてくれるか?」


「えっと、“調和”っていう能力なんですけど…………」


「“調和”……………聞いたことのない能力だな。どんな能力なんだ?」


「言葉では説明しづらいんですよね……………」


「じゃあ実戦でやってみるか?」


「それでお願いします!」


ということで、俺たち2人は広い場所へと移動する。


「それじゃあ、見せてもらおうか」


「はい!じゃあカレンさん、僕に攻撃してきてください」


「攻撃していいのか?じゃあ…………軽く殴るぞ」


カレンさん俺へと近づき、拳を振り上げる。


「痛かったらすまんな!」


バシッ───────────


そして、重い音と共に拳が俺に当たる。


「ん?…………なんだこの感覚は?まるでゴムを殴ったかのような感覚だ………」


「これが“調和”です!今回は殴られた時にかかる力を調和して、ダメージを受けないようにしました!どうでしたか?」


「すごい能力だな…………だけど、弱点もあるな」


「何ですか、弱点って…………?」


「弱点は二つある。一つ目は相手との力量差がありすぎると機能しないという点。二つ目は“乱す”系の能力者………例えば“混沌”みたいな能力者にはとことん弱いという点だ」


「なるほど……………」


やっぱり、どんな強力な能力でも弱点はあるんだな…………


「まあ、前者は自身が強くなれば大丈夫だから置いておいて………問題は後者だ」


「そういう能力の人と戦うことになっちゃったら、どうすればいいんですか?」


「対策は二つある!一つ目は自身のオーラを自分から乱すんだ。混沌で乱される前に自分から見出すことで対応可能だ!二つ目は自分の周りを調和でガチガチに固めることだな。今のミナトの調和は隙間がありすぎる!だが、自動的に吸収されているからダメージは喰らわないって感じだな」


「なんか………すごいですね………俺に出来るかな?」


話を聞くだけでも頭がこんがらがってくる。色々と複雑すぎるな………


「大丈夫だ!きちんと私が特訓してやる!」


「それならよかった………安心しました!」


「じゃあまずはオーラの乱し方からだな!こっちの方が簡単だ!」


「お願いします!」


オーラを乱す、ねぇ…………俺のオーラなんて、勝手に乱れてそうだけどな。

まあちょっと普通の“乱れ”とは違うんだろうな。


「手順は一つだけ。オーラを爆発的に外に放出するだけだ!」


「それでいいんですか?」


「オーラっていうのはな、発生したばかりだと“乱れ”があるんだ。それをうまく利用するって感じだな!」


「俺、いつも乱れてそうなんですけど……………」


「それとこれとは全くの別物だぞ!自然的な乱れは混沌の餌食になるが、人為的な乱れは混沌の対象外だ!」


やっぱり、俺の予想は当たっていた。

結構、この世界に来て超能力に対する理解が高まってきたような気がするのは俺だけだろうか?


「じゃあ、やってみますね」


(オーラを爆発的に放つって………どうやるんだ?腹の底からオーラを出してみるか!)


俺はいつもよりも力を出してオーラを出してみる。


「……………これできてるんですか?」


「ああ、ちゃんとできているぞ!これでオーラを乱す方法はオッケーだ!」


「じゃあ次は、周りを調和で固める方法教えてください!」


「難しいけど…………やるか?」


カレンさんの雰囲気が変わる。

そんなに難しいのだろうか?まあ、確かに難しそうだけど……………


「…………やります、やるに決まってます!」


「流石の意欲だ!じゃあ教えてやろう」


どうやら、ちゃんと教えてくれるらしい。


「まずは調和を発動してみろ」


「はい!…………やりました!」


「よし。じゃあミナト、今の状態で隙間があるのは分かるか?」


隙間……………?

確かに身体の部分部分に違和感があるような…………


「…………言われてみれば、なんかあるかもしれないです」


「その感覚があるならオッケーだ!これから改善していけばいいからな!」


「どうやって改善するんですか?」


「それはな………………使い続けることだ!」


「つ、使い続ける!?」


「そうだ。調和という能力を四六時中、どんな時も使い続けるんだ。そうすれば身体が慣れてきて、隙間も自然と慣れてくる!」


「なるほど…………………」


「能力というのはな、慣れなんだ!例えばリルアなんかは長年能力を使っているから性能がいいだろう?経験を重ねれば重ねるほど、能力というのは良くなっていくんだ!」


「そうなんですね…………奥が深いなぁ」


やはり、俺には全体的に実践が足りないようだ。


「ミナト、お前は本当にポテンシャルがいい!多分すぐに身体も能力に順応するだろう!本当はもっとしごいてやろうと思っていたんだが、ここまでだと何もすることがないな!」


「あ、ありがとうございます。そんな褒めていただいて……」


「さて、今日の特訓はここまでだが…………最後にミナトに重要なことを教えてやろう!」


「な、何ですか…………?」


「それはな………………“この特訓を終える条件”についてだ!」


この、“特訓を終える条件”。これがあんなにきつい条件だなんて、俺はまだ知らない。




この特訓を終える条件とは………?それは次回!お楽しみに!よければ感想、評価、ブクマよろしくお願いします!

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