◯8-3 いざ、謎の建物に突入!
建物の正体とは……?
「ふぅ……………着いたぞ…………」
俺は何とか、見つけた建物にたどり着くことができた。
(何か………思ったよりもデカいな…………)
遠くから見ても大きかったのだから、近づけばもっと大きく見える。
「それにしても、マジで何なんだよ…………この建物」
近くで見ても、何のための建物なのかさっぱり分からない。
でも、何だか暗い雰囲気を感じる。
何かしらの悪の組織が管理してそうな雰囲気だ。
「入り口がある…………入ってみるか?入るしかないよな。俺にはここしか希望はないし」
ということで、俺は意を決してその建物に入ることにした。
ギィィィ─────────
「お、お邪魔しま~す…………」
俺は重い扉を開けて、中へと入る。
すると……………………
「おっ、来たな!君がミナトだな?」
出迎えてくれたのは、美人でスポーティーな女性だった。
「あっ、はい。そうですけど………」
「よく来たな!こんな遠いところまで!ったく、あいつもこんなところまで来させなくてよかっただろうに……………」
「あ、あいつ…………?」
「リルアのことだ。ミナト、お前は特訓のためにここに来たのだろう?」
「え………………?」
そんなこと、俺は聞いていない。
特訓するためだなんて……………初耳だ。
「………どうやら、認識に食い違いがあるようだな。ちょっと整理しようか」
「は、はい」
ということで一旦、状況を整理することにした。
「えっと、俺はリルアさんに家を追い出されまして………ここに来ればいいということだけ言われたので、来たんですけど…………」
「なるほど………私はリルアから『私の匿ってる子が特訓したいらしいから、そっちに行かせるわね』って聞いていたんだが…………」
「全然………違いますね…………」
「だな。あいつ、何も説明してないじゃないか………後で私が説教しておこう!」
「お願いします!」
何とか、認識を一致させることができた。
というかリルアさん、何で俺に説明しなかったんだ?
『言えない』とか言ってたけど、そんなことないだろうに……………
「さて、じゃあ自己紹介でもしておこうか!」
「あ、お願いします」
「私は“カレンシア・ガリャシイ“。以後お見知りおきを!」
ご存知だと思いますけど、俺はミナトです。よろしくお願いします!」
「よろしくな、ミナト!」
「はい!えっと、何と呼べば?」
「そうだな…………好きに呼んでいいぞ!」
(好きに呼べ、か~。なんて呼ぼうかな……………)
「じゃあ………カレンさんでどうでしょう?」
「おっ、いいじゃないか!じゃあそう呼んでくれ!」
というか今思ったんだが………この世界に来て初めて人の苗字を聞いた気がする。
リルアさんもソルナさんも、アシュアさんも俺は苗字を知らない。
「あの、苗字ってみんなあるものなんですか?」
「ん?そりゃあるに決まってるだろ!ミナトだって苗字あるだろう?」
「そ、そうですね…………」
「………そういえばお前は記憶を無くしたんだったな。リルアから聞いてるぞ」
「は、はい。実はそうで………」
どんどん、俺が記憶喪失だということが広まっていってるな。
これ、バレた時やばいかもだぞ………………
「すまんな。バカにしたみたいになってしまって」
「いえいえ!」
「私の周りは苗字を隠してる奴が多いんだ。例を挙げるならリルアだな!あいつは自分の苗字が嫌いだって言ってたぞ」
「そ、そうなんですね」
「かくいう私も嫌いだ!だけど、一応これから長く関わるやつには苗字を言うようにしてる」
「なるほど……………」
ということは、苗字を名乗らないアシュアさんやソルナさんも苗字が嫌いなのか?
もしかして、この世界って苗字に何か悪い印象でもあるんだろうか?
それか、たまたまみんな実家が嫌いなのかだ。
「さて、話は変わるが特訓についてだ!いいな?」
「大丈夫です!」
「よし!リルアからは体術とオーラについて教えるように言われてるんだが………今どんなもんだ?」
「どっちも全然です!」
「じゃあ、まずは基礎からだな!頑張ろう!」
「はい!頑張ります!」
そうして俺とカレンさんの特訓が始まった。
キツそうだけど………これも強くなるためだ!
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その日の夜。家では…………
「ただいま〜」
「お帰り、アシュア」
「ミナトくんは………行っちゃったの?」
「ええ、今日の朝ね」
「理由くらい、言っても良かったんじゃないの?」
やはり、アシュアさんから見ても疑問だったようだ。
「だって、ミナトは私たちと特訓したいのよ?なのに、いきなり別のところで特訓しなさいなんて言っても納得するはずないじゃない」
「そうかもしれないけど………ミナトくんは分かってくれると思うよ?」
「理由はもう一つあるわ………アシュアだから話せる、理由が」
どうやら理由は一つだけじゃないらしい。
「なにさ、それ」
「理由を話すと………話してる本人である私が寂しくなりそうだったからよ。アシュアならこの気持ち、分かるわよね?」
「……………………うん」
「私たちはミナトくんとここ数ヶ月、ずっと一緒に過ごしてきた。それがいきなり変わるっていうのはやっぱり喪失感がある」
「そうだね………」
俺と同じような気持ちを、二人も持っていた。
「まあ、今はカレンシアに任せてるし……」
「カレンちゃんに任せたの!?」
「ええ、そうよ?」
「ミナトくん大丈夫かな……カレンちゃんは厳しいよ!」
「だから任せたのよ。ミナトの忍耐力を高めるために」
「なるほどね………!」
「さて、そろそろご飯にしましょうかね」
「うん!」
この2人は、やっぱり俺のことを色々と考えてくれている。
また、ここに帰って来られるように頑張らないとな……
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一方ミナトは…………
「お疲れだったな、ミナト!」
「き、キツすぎですよ!こんなキツイと思ってませんでした!」
俺は今日1日、カレンさんにめちゃくちゃしごかれた。
もう、身体中が痛い。
「まあ、今日はしっかり休むといい!明日もあるからな!部屋はそこら辺のどこでもいいから使ってくれ!」
「わ、分かりました!」
「じゃあ、また明日な!」
そう言って、カレンさんは戻っていった。
(俺………やっていけるかな………?)
そんな不安を抱えつつも、俺は休みへと入るのだった…………………
新キャラ登場!カレンシアことカレンさんで〜す!覚えてね〜!次回も出てくるから!お楽しみに!よければ感想、評価、ブクマよろしくお願いします!




