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◯6ー4 もう…………帰っちゃうの?

今回はソルナさんとミナトの関わり回です!2人の関係はどう進展するのかな……?


カランカラン─────────


「いらっしゃいませ~」


「ソルナさん、どうも」


俺はギルドに到着していた。

今日は何か甘い香りがする。クッキーか何かだろうか?


「あれ!?誰かと思ったらミナトくんじゃん!会いにきてくれたの~?」


「まあ、そんなところです」


「え!?嬉しい……………」


「あの、ちょっと言いたいことがあって来たんですけど………」


「ふぇ!?な、何かな……………?」


ソルナさんの顔が赤くなる。


(……………何でこの人顔赤くなってんだ?)


俺は疑問に思う。ただ、それだけだった。

もしかしてというか絶対………………俺って、鈍感だよな!

『ちょっとは気づけよ!』とツッコミたくなるレベルだ。


「えっと、サマーフェスティバルのことなんですけど………」


「え?あ~、どうかしたの?」


…………なんかいきなりスンとした顔になったな。

言いたいことっていうのが思ってたのと違ったらしい。


「リルアさん、今年は出るらしいですよ」


「え!?出るの!?明日雪でも降るのかしら……?」


ソルナさんが驚く。

そんな信じられないことなのか……………?


「ソルナさんが運営だからってのと俺とアシュアさんが説得しました」 


「なるほどね…………オッケー!じゃあ参加にしておくわね」


「はい!お願いします!じゃあまた………」


カランカラン─────────

俺は扉を開けて、店へと帰ろうとする。

しかし………………


「…………もう帰っちゃうの?」


そう言って、ソルナさんが俺の手をギュッと握っていた。

その手を握る力は…………強かった。


「え?」


突然の出来事に俺は呆気に取られる。

俺が女性から手を握られるなんて経験、ほとんどないし。


「まだ、居て欲しいなぁ………なんて」


ソルナさんが上目遣いで俺を見る。


(やば、めっっちゃ可愛いな!ソルナさんってこんな可愛かったっけ!?)


その視線に、俺はドキリとしてしまった。


「………分かりました、まだ居ますよ」


「ほんとに!やった!」


俺がそう言うと、ソルナさんは満面の笑みを浮かべる。


(………ソルナさんって意外と寂しがり屋なのかな?)


ソルナさんの意外な一面を知ることができた。

その時……………


むぎゅ─────────


「えへへ………何する?何でもいいよ?」


「ちょっ!?ソルナさん!?」


ソルナさんが俺に抱きついてくる。

フワッとした甘い良い匂いが鼻につく。


「別にいいよね…………?」


むぎゅぅぅぅ───────


ソルナさんはさらに深く抱きついてくる。

俺の上半身をソルナさんの柔らかい身体が包む。


「あわわわわ……………」


俺は軽くパニックになる。

アシュアさんと一緒に寝た時のような………そんな感覚だった。

もちろん、俺に女性耐性なんてない。

俺の心の中は、ドキドキでいっぱいだ。


一方、その時のソルナさんの心の中は………………


(ちょっ、私何してるの!?いきなり大胆に行き過ぎじゃない!?ミナトくんもパニクってるし!……………このまま最後まで行っちゃう?いやいや、ダメだよね!というかミナトくんに手を出したら確実にリルに殺される~!うわぁぁ!どうしよう!)


まさかのソルナさんも、軽くパニック状態だった。


「…………………」


「…………………」


沈黙の時間が流れる。

でも不思議と、この沈黙は嫌いではなかった。


なぜなら…………抱きつかれているから。

ソルナさんの温もりを感じられる時間。

……………幸せだ。


「それで………何するの?」


少しして、ソルナさんが沈黙を破った。


「な、何でもいいんですか?」


「うん!何でもいいよ!」


「じゃあ…………クッキー食べたいです」


「え!?クッキー?」


ソルナさんは言われたことが予想外だったのか、面を食らった顔をする。

………この人、表情がコロコロ変わるから見てて面白い。


「はい。この匂い、クッキーですよね」


「う、うん。そうだよ!」


「それ食べたいです!ちょうど小腹が空いてて」


きちんと朝食は食べたはず………………なのだが。

さっきのリルアさんとの会話でかなりのエネルギーを使ってしまったのだろうか?

あれは………過去一焦ったからな。そりゃそうなる。


「ちょっと待ってて!持ってくるから」


そう言ってソルナさんはギルドの奥へと向かう。

………………それにしても。

このギルド、かなり内装が綺麗だ。

アンティークな感じが合っている。

今まで中をまじまじと見ることはなかったからな……


「ミナトく〜ん、持って来たよ~」


俺が部屋を見ていると、ソルナさんが戻ってきた。

持って来てくれたクッキーはかなり美味しそうだった。


「じゃあ、食べていいですか?」


「どうぞ~!お口に合うといいな」


「いただきます!」


俺はクッキーを口へと運ぶ。


(な、何だこのクッキーは!)


口に入れた瞬間にホロホロと崩れるこの口どけ!

ちょうどいい甘さ!

口から消えた後の後味の良さ!


「ど、どうかな……………?」


「………………す、凄すぎる!凄すぎますよ、これ!」


「ほんとに?良かった~!満足してくれたみたいで」


こんな美味しいクッキー、初めて食べた。

………………これ、店出したら絶対繁盛するぞ。


「いっぱい食べていいですか!」


「別に大丈夫だよ!」


許可をもらったところで、俺はクッキーを口いっぱいに放り込んだ。


(マジで美味いな……………無限に食えるぞ、冗談抜きで!)


俺はカゴにあったクッキーをほぼ食い尽くしてしまった。

それを見て、ソルナさんは───────


「そんなに美味しかったんだったら、たまにあげようか?」


この、最高の提案をしてくれた。


「えっ、いいんですか?」


「全然大丈夫だよ!私も気に入ってくれて嬉しいし!」


「じゃあ、クッキー貰いにまた来ますね!」


「うん、じゃあね~!」


カランカラン──────────

そうして、俺はクッキーの袋を持ってギルドから出た。


───────────────


俺がギルドから出た数十秒後。


「うあぁぁ~~~!!」


ソルナさんが顔をカウンターの机にうずくめる。


(………ミナトくんと定期的に会う理由、作れちゃった!定期的に好きな子と会えるって、こんな嬉しいんだ……)


ソルナさんは最近、葛藤していた。

『私なんかがミナトくんのこと好きになっていいのかな…………』なんて思う日もあった。

でも、自分の心には逆らえない。恋というのは………そういうものだ。


──────恋愛経験のない俺が恋を語っているのはツッコまないでくれ!


「よし!ミナトくんのこと絶対惚れさせてやろっと!」


ソルナさんは、そう決意した。


今の俺は………………ソルナさんの好意に一ミリも気づいていない。

ここから、俺たちの関係はどうなっていくのだろうか。


少しずつ増えていくソルナさんとミナトの関わり!これからもどんどん関わらせます!もちろん、アシュアさんやリルアさんとミナトの関わりも書くよ!じゃあまた次回!感想評価よろ〜

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