◯5-11 ただいま、日常。
さあ、これで5章ラスト!楽しんでね〜
翌朝。
『────ってことになった。だからお前らは休んでおけ』
「分かった」
クルフはラクスからの電話を受けていた。
『じゃあな、元気にしてろよ』
ブチッ───────プープー
「で?どんな話だったの?」
シリノが尋ねる。
「あいつらが一旦、あの女への報復をやめるらしい」
「へぇ、珍しい。ラクスがちょっとの間だけど諦めるなんて」
シリノが軽く驚く。
「まあ今の体制で狙っても返り討ちに遭うだけだしな」
「体制を立て直したところで………感はあるけどね」
「それは言わないお約束だ!」
「いいじゃん!誰も聞いてないんだし!」
「俺が聞いてるが?」
「それは対象外!」
この2人はリルアさんの強さを間近で見たからこそ、リルアさんを狙うことがどれだけ難しいか分かっている。
「………一応、あの女に報告しておくか」
「そうね」
ピュュュウ──────────
クルフが指笛を吹く。すると…………………
バサバサ──────
羽音と共に、何かが下りてくる。
「よ~し、いい子だな」
「…………ハト?」
そう、ハトがやってきてクルフの指に乗ったのだ。
「コイツに手紙を持っていってもらってるんだ」
「なるほど…………それちゃんと届くの?」
シリノが疑問を抱く。
「ああ!ちゃんと届いたってあいつらも言ってたぞ」
「………意外とすごいのね、ハトって」
「ハトの力を舐めてもらっちゃ困るぜ」
クルフは瓶の中に手紙を入れ、ハトの首に掛ける。
「達者でな〜」
そして、ハトを空へと放った。
「さ~て、どうする?まだここに居るか?」
「う~ん…………もう少し居ようかな!もう少ししたら違う街に行こう!」
「はいはい、分かったよ」
そうして2人は街中へと消えていった。
────────────────
同時刻。俺たちの家にて。
「よし、2人とも。“作戦会議”をするわよ」
リルアさんがそう宣言する。
「“作戦会議”ですか?」
「ええ、対策しておけば楽勝でしょう?」
「まあ………確かに」
この人たちに作戦なんていらないと思うが…………
「じゃあ会議開始~!」
「まずは………次はどんな奴が来るかってところね」
「4人も倒したし、そろそろリーダーが来るでしょ!」
「う~ん……どうでしょうかね?」
俺たちは次なる敵を予想する。
(そんなゲームみたいな上手い展開になるのか……?)
「まあ、あいつらからまた何か情報が来るでしょ。それをまずは待ちましょうかね」
「そうだね!」
その時……………
カランカラン──────────
家に瓶が入って来る。
クルフたちからの情報が届いたようだ。
………ハトの飛ぶ速度速すぎないか?
「おっ、噂をすれば来たよ!」
「また瓶ですね………」
俺が瓶を拾い上げる。
「今回は何人来るのかしら……もし3人だったら2:1の割合ね」
「それってリルアが2だよね………?」
アシュアさんが恐る恐る聞く。
「いや、アシュアが2よ」
「何で!リルアの方が強いんだから多く相手してよ~!」
「………あの、開けていいですか?」
2人の会話の途中で俺が突っ込む。
「あ、ごめん。いいわよ」
「じゃあ開けますね」
俺は瓶を開け、中の手紙を取り出す。
「えっと、『あいつらは一旦お前らを狙うのを止めるらしい』って書いてあります!」
それは俺たちにとって朗報だった。
「そう………なら一安心ね」
「え~!?」
しかし、2人とも何だか不満そうだ。
……自分たちを狙う敵が一時的にいなくなったのに。
「嬉しくないんですか?」
「だってもっと戦いたかったんだもん!」
「そうね……出来ることならここで全滅させておきたかった」
なるほど、リルアさんの意見は分からなくもない。
アシュアさんは…………ただの戦闘狂だな。
「まあいいじゃないですか!一旦、喜びましょう!」
「………それもそうね」
「うん!」
「よし。今日は夜ご飯、頑張ろうかしらね…………」
「え!やった~!」
「美味しいの待ってます!」
俺とアシュアさんは大いに喜ぶ。
「任せなさい。私が作ったら全部美味しくなるから」
こうして一時的にだが、黒月との戦いが終結した。
日常が戻ってきた…………………そんな気持ちなのは俺だけだろうか。
ということで、6章から日常が戻ってくるぞ〜!生死を分けるような戦いは多分起こらない………はず?まあお楽しみに!じゃあまたね〜!感想評価よろ〜




