◯5ー10 まさかここまでとはな……………
5章もあと2つ!メンバーを着々と減らされた黒月は同様な決断を下すのか!?
夜の街中。
そこには黒月メンバー、クルフとシリノがいた。
「まさかお前と同じ境遇になるとは思っていなかったぞ」
「私もよ。あ~あ、これからどうなるのかしら」
「まあ、退屈はさせないぞ。退屈じゃなさそうっていう理由で着いてきてんだからな」
「それはありがたいな~w」
2人は仲良く談笑する。
結構……………関係性はいいようだ。
「というかシリノ、お前一回アジトへ帰れ。ラクスにこうなったことを報告しておいた方がいい」
「それもそうね。じゃあ行ってくる」
「俺はここら辺で待ってるからな」
そうしてシリノはアジトへと向かった。
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「帰ったわ」
「無事帰ってきたか。メンバーでお前だけ連絡が取れなかったから心配したぞ」
「そうだよ~!心配させないで~!」
アジトでは黒月リーダーのラクスとメンバーのミラが出迎えた。
「あれ、2人だけ?」
「フラがいるが…………あいつはいつも通り寝てる」
フラは寝ることが好きで、暇さえあれば寝ているらしい。
そういえばクルフが帰ってきた時も寝てたような……
「それで、何かあったんだろう?あれだけ連絡が取れなかったんだから」
「それはごめんなさい、ちょっと色々あって……それと、1つ報告があるわ」
その報告がいいものではないことは、雰囲気で分かった。
「………また悪い報告か」
「はぁ……………」
2人は頭を抱える。
「ええ、単刀直入にいうと私はもう組織に貢献できない」
「………クルフと同じということか」
その言葉にシリノは軽く頷く。
「だから私はクルフについて行くことにした。『同じ境遇だから』とも言ってくれたし」
「確かにそれはいい考えだ。そうするならシリノもクルフと同じように、情報は流しておくから聞くだけ聞いておいてくれ。いざとなったら動いてもらうからな」
「分かった、じゃあまた」
そうしてシリノはアジトから出た。
(一旦、これでいいかな。あとは……私ができる罪滅ぼしをしよう。ガルムの代わりに……)
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数分後。
「おっ、帰ってきたな」
「ただいま」
シリノはクルフの元へ戻っていた。
「それで、どうなったんだ?」
「クルフと同じ扱いになったわ」
「そうか………!なら心置きなく旅に出れるな!じゃあ行くぞ!」
「うん!」
2人は並んで歩みを進める。歩いている道からは、綺麗な満月が見えた。
「ねえ、最初はどこに行くの?」
「決まってないが?」
「えぇ!?計画性ないなぁ……」
「俺にそれ言うなよ。俺に計画性が〜とか言い出したらやべぇよ」
「じゃあ私が決める!そうだな………隣町とか行こうよ!」
「……しょうがないな。わがままなお嬢様の願いでも聞いてやりますかね」
「やった!」
そうして2人の旅が始まった。終わりのない………そんな旅が。
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同時刻、アジトにて。
「よし、3人とも集まったな」
そこにはラクス、ミラ、フラが座っていた。
「それでどうしたの?こんな時間に呼び出して」
「そうだよ!あたしの貴重な睡眠時間が~」
先ほどまで寝ていたフラも、起きていた。
「フラ、お前はずっと寝てるだろう?」
「まあそうだけど!」
「それで?本題は?」
「ああ、それはだな……………」
ラクスが緊張感のある雰囲気を放つ。
(………いい話ではないわよね、そりゃ)
「あの女のことだ。まさかあの女がここまで強いと思わなかった。だから………」
「だから?」
「俺たちは……あの女を狙うのを止める」
その言葉は、衝撃的なものだった。
今まで確実に報復を成功してきた黒月。
その黒月が…………報復を失敗した瞬間だった。
「…………なんで?」
「そうだよ!あたしたちがまだいるじゃない!」
無論、2人は反対する。
「クルフとシリノはほぼ使えない。そして………ガクはおそらく存在を消された。こんな状況では報復どころではない」
ラクスの判断は………的を得ていた。
「ねぇ、一個いい?……………ガクって誰?」
ミラが疑問をぶつける。
「え!?ミラ、忘れちゃったの!?冗談はよしてよ~」
「やはりか……………」
ラクスが暗い顔をする。
「“やはり”ってどういうこと?」
「ガクは………文字通り“存在”を消されたんだよ!記憶にも……存在しないやつになったってことだ」
「え………?でもあたしは覚えてるよ?」
フラが不思議そうな表情をする。
「お前はいろんな“耐性”があるだろう?だから忘れなかった。俺も実は……最近思い出したんだ」
「なるほど……ミラは記憶にないからガクのこと覚えてないってことか!ミラ、どんな感覚?」
「思い出せそうで思い出せないって感じかな。思い出したいんだけどね………」
ミラが悲しそうな表情を浮かべる。
「まあそういう状況だから、“一旦”あの女を諦める」
「“一旦”?」
「そうだ、十分な戦力が整えばまたあの女を狙う」
………どうやら完全に諦めたわけではないらしい。ちくしょうめ。
「良かった~!ラクスが諦めるなんてらしくないもん!」
「そうだね!」
「てことでお前ら2人も準備しておけ。このことはあの2人には伝えておく」
「分かった!じゃあ頑張ろう!」
ということで、俺たちと黒月の争いは一時休戦となったのだった。
黒月………リルアさんを"一旦"諦めちゃいました!
この"一旦"っていうのが重要!つまり……近い未来また物語にも登場します!一体黒月はどう変わって登場するのか………お楽しみに!次回は5章ラスト!じゃあまたね!感想評価よろ〜




