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◯5-9 シリノの決断

今回はシリノの未来を左右する展開に………!


(うう、頭が痛い………私、どうなったの?一旦、目を開けないと……)


シリノは目を開ける。しかしその瞬間、見えた光景に絶望した。


「あっ、起きたよ~」


「やっと起きたわね」


「な………な…………」


シリノは震える。

それはそうだろう。自分が圧倒された相手が目の前に立っているのだから。


「そんな怯えなくていいのにな~」


「あんたがボコボコにしたんでしょうが」


「え?私のせい?w」


「100%そうね」


談笑する2人をシリノは見つめ続ける。


「さて、話を聞きましょうか」


「そうだね!」


2人がシリノの方を向く。


「聞かれたことには答えること。いいわね?」


「………………………はい」


シリノは抵抗しない。

…………抵抗しても、勝てないと分かっているから。


「じゃあまず、目的は私だったわけだけど…誰と、何しに来たか教えて」


「私は、あんたを殺しにきた。2人の弔いをするために………」


「で、誰と来たのよ?」


リルアさんはさらに問いを続ける。


「そりゃもちろん……………あれ?」


(私、誰ときたんだっけ?…………思い出せそうで思い出せないなぁ………)


シリノは頭の中で思い出そうとする。


(………ちゃんと忘れてるみたいね。よかった)


そう、リルアさんがこんな質問をしたのは………きちんと記憶からガクのことが消えているかを確かめるためだった。


「ごめんなさい、誰と来たか本当に思い出せないわ」


「……………ならいいわ」


「じゃあ次の質問」


そう言って、リルアさんはシリノの首に刀を近づける。


「ひっ!」


「そんな怖がらなくていい。今から言う質問に答えて」


「っ…………はい」


シリノはもう涙目だ。こんな圧かけられたらメンタルブレイクするのは当然だろう。


「口封じをされるか、抵抗してここで死ぬか。選びなさい」


「………………………」


(ど、どうすればいいのよ!でも、死ぬのは嫌!生きられるなら…………)


「で、どうするの?」


「…………分かった、受け入れる。口封じでも何でしなさい」


「物分かりが良くて助かるわ。じゃあやるわね」


そうしてリルアさんはクルフの時と同じ誓約をかけた。


「よし、もういいわよ」


「…………これが、ガルムを殺した能力なのね。ほんと、恐ろしい能力」


「そう言われると嬉しいわね。これ、そう言わせるための能力だし」


「………これからどうしようかな」


シリノは空を見上げる。


「…………じゃあ俺と一緒に来るか?」


近くから声が聞こえる。

その声には、聞き覚えがあった。


「あんたは………クルフ」


「よっ、久しぶりだな」


現れたのは………クルフ。黒月メンバーの1人だ。

だが今は、俺たちへの詫びとして黒月の情報を流してくれている。

…………いわばスパイのようなものだ。


「クルフ!?何でここに?」


「俺はコイツらにちょっと協力してるからな………」


「それって…………裏切りじゃない!ラクスにバレでもしたら………」


「俺はこの女に命を救われた。だからほぼ死んでるのと一緒だ。ラクスにバレようがそれが原因で死のうが俺は別に気にはしねえ」


そう言うクルフの目は…………鋭かった。


「…………協力してるのはそれが理由?」


「それもだが、他にもあるさ。もう一つの理由は、今回の件は完全に俺たちが悪い」


「え!?な、何で?」


シリノは驚く。


やはり、ガルムがしでかしたことを知らずに行動していたようだ。


「実はな…………………」


クルフはシリノに真実を伝える。


───────────────


「う………そ………じゃあ私たちは…………」


「ああ、完全に悪だな」


シリノが膝から崩れ落ちる。


「それも含めてシリノ、さっきの質問に答えろ」


「…………一緒に来るかっていうやつ?」


「ああ、お前は俺と同じだ。コイツに“誓約”をかけられ、もう組織には貢献できない。だからこそ俺について来るっていうことだ。どうだ?悪くないだろう?」


シリノは悩む。


(確かに、私はもう貢献できない。なら、着いていくのも………………)


「分かった、クルフについていく。そっちの方が退屈しなさそうだし」


「選ぶ理由が“退屈しなさそう“かよ!まあ、理由は何でもいいが」


「決まったみたいね。まあ、頑張りなさいよ」


「ああ、じゃあな。また会ったら挨拶でもしてやってくれ」


「じゃあね2人とも。私たちの仲間が迷惑かけてごめんなさい」


シリノは頭を深々と下げて謝罪する。

………黒月にもまとな奴らがいるのは良かった。


「もう謝らなくていいわよ。一回クルフに謝ってもらってるし」


「そうだよ!」


(この2人、ほんといい人たちね……この人たちが怒るほどのことをしちゃったんだ実感する)


そして、2人がその場から去る。

それをリルアさんとアシュアさんは見送った。


「………………じゃあ、帰りましょうか」


「うん!」


2人も帰路につく。

メンバー2人の殺害、2人の無力化。

これで、黒月が諦めてくれるといいのだが…………



ということでシリノはクルフと行動を共にすることに!この2人が今後どう関わってくるのか……お楽しみに!

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