◯5-7 その人、怒らせたらまずいですよ!
今回はリルアさん対ガクです!
一方、リルアさんとガクは………………
「おっ、あっちは始まったみたいだな」
「そうみたいね」
少し離れたところでは、シリノとアシュアさんが戦っていた。
「じゃあこっちも始めようか」
「ええ」
こちらも、戦闘が始まろうとしていた。
「じゃあまずはガルムを倒した実力を見せてもらうとするか!」
そう言うとガクは、リルアさんに突っ込む。
手には、短剣。
「小間切れになるかなぁ!」
「そんなのが当たるほど、私は甘くないわよ!」
リルアさんが軽く避ける。
「このカウンターなんかで死なないでよ!」
そして、カウンターを仕掛ける。
しかし─────────
「ふん、効かねえな!」
リルアさんの拳は、ガクの体を通り抜ける。
(何これ…………触った感覚がない?)
一旦、リルアさんが距離を置く。
「お前、すごいな。手の形がそのまま残ってる」
ガクはルアさんが五体満足で立っていることに驚いてるようだ。
「なるほど、なんとなく分かったわ………」
「あなたの体に触れると、触れた相手の部位が消えるってところかしらね」
「ああ、合ってるよ。だから、実質俺は無敵なんだよ!」
さすがはリルアさん。考察は当たっていた。
(どうしようかしらね………ちょっと“創る“か)
「さあ、どうするんだ?」
「そうやって余裕でいられるのも今のうちよ」
そうしてリルアさんが出したものは、刀。
刃は透き通っていて、一目で良い刀だと分かる。
「刀か。でも、意味ないぞ!俺の”虚無“は無機質にも対応する!」
「どうかしらね!」
リルアさんが刀を振り上げる。
ガクに避けるそぶりはない。
しかし─────────
(何かまずい気がする………………!やっぱり避け…………)
ガクは本能で避けようとする……………が
「遅い」
「ぐはぁぁぁっ!」
リルアさんの刀が、ガクの胴体を捉える。
傷は、かなり深い。ガクの胴体から血が溢れる。
「な、何をした!」
(俺の虚無が突破されるなんて!少し身体を捻っていて致命傷は避けられたが……)
「この刀は虚無を突破するために私がさっき”創った“」
「何…………だと」
(創った………?あの一瞬で?コイツ、マジで何者だ?)
「さて、どうする?続きする?しないって言ってくれるとありがたいんだけど」
「そんなこと言うわけねえだろ!ガルムの仇を取るまで、俺は止まらねえ!」
ガクがまたもや突っ込む。
そのスピードは先ほどより数段速い!
「もう、あんたの攻撃は見切ってるわ」
リルアさんは簡単に避けてみせる。
「じゃあこれでどうだ!」
ガクがリルアさんの手を握る。
「何?私、あんたと付き合った覚えはないのだけど」
「そんな意図はねえ!本当の目的はこれだ!“虚無”発動!消えろ!」
「…………………………」
リルアさんの身体が消えると思った。しかし────────
「な、何で消えねえ!」
「最初触った時も消えてないのだから、消えないに決まってるでしょう?」
リルアさんは、五体満足でそこに立っていた。
「くっそ!」
(ふう~、瞬間的に“改変“を使って何とかなったわ………ほんと、危険な能力ね。一歩間違えれば私が死ぬ。一旦、冷静な表情をしておきましょう)
「というか一ついいかしら?」
「何だ?」
リルアさんが会話を始める。
「あんたねぇ、あのクズが何したか知らないくせに仇だの何だのうるさいのよ」
「なんのことだ!あと、クズとはなんだ!クズとは!」
ガクが怒る。
「クズでしょ、だってなんの罪もない人を自分の私利私欲のためだけに殺そうをするなんて、クズじゃない」
(さて、どんな反応するかな)
リルアさんはクルフと同じく、反省の言葉が返ってくると思った。
しかし─────────
「しょうがないだろう?それは必要な犠牲というやつなんだ」
「…………は?」
返ってきた答えは、あり得ないものだった。
「その殺されそうになったやつも、ガルムの欲を満たすための必要な犠牲にすぎないのだ」
「あんた………何を言ってるのよ」
リルアさんは怒りを押し殺す。
「それで、そいつは死んだのか?」
「…………生きてるわよ」
「ならいいじゃないか!生きてるならなんでも!ガルムは死んでるんだぞ!生きてると死んでるじゃ全くの別物!お前の方が悪いんだ!」
ガクは『お前の方が悪い』………そう言ってしまった。
とても人間の言葉とは思えないその発言が………トリガーだった。
「………………あんた、もう喋らなくていいわ。その口塞ぎなさい」
もう、リルアさんは怒りを抑えることができなかった。
その瞬間──────────────
辺り一体のオーラが変わる。重くのしかかるような、そんなオーラだった。
「さ~てと、ここら辺のはず…………っ!?」
(ちょっと待って!このオーラは………リルアが本気を出す時のオーラ!まずい!このままだと周りの人にも迷惑かけちゃう!)
アシュアさんはいち早く異変に気づいた。
「自然支配!風の壁で遮断する!」
自然支配でオーラを抑える。
(何が……………あったんだろう)
この一件で、俺はリルアさんの怖さを本気で知ることになったのだった。
ということで次回はリルア対ガク、決着です!お楽しみに!
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