◯5ー4 どっち側になるか………
実はね……5章って11個くらいあるんですよ!
戦闘後の路地。
黒月メンバー、クルフはリルアさんに傷を治して貰っていた。
「お前、回復までできんのかよ。あんな攻撃性能高いのに」
「まあね。あの店で救護的なこともしてるし」
「ほぉ~マルチだな」
クルフが感心したように言う。
「はい、治ったわよ」
「すまんな。まさか敵に治される日が来るとは思わなかったぞ」
「私も、敵を治す日が来るとは思ってなかったわ」
「…………はぁ~これからどうするかねぇ~」
クルフはため息をつきながら下を向く。
「他にも仲間はいるんでしょ?そこに戻りなさいよ」
「戻ったところで俺はもう貢献できないからな………意味がない」
「なるほどね」
(コイツ、ちゃんとチームに貢献しようって思ってるのね。いい奴じゃない)
「まっ、適当にそこらへんをほっつき歩こうかな」
「それも、生き様としてはいいんじゃないの?」
「おお、そう思ってくれて嬉しいぞ!俺はそこら辺を彷徨くのが好きなんだ」
クルフは肯定を得られて嬉しそうだ。
「じゃあな、迷惑かけてすまなかった」
「…………別にもういいわよ、そんな謝らなくて。気にしてないから」
「そうだ、一個聞いてもいいか?」
クルフが去り際にリルアさんに問いを投げようとする。
「何よ?」
「何であいつを殺したんだ?」
「それは…………」
リルアさんがその質問に答えようとした時────
「あっ!いた!こんなところで何してるんですか!」
俺が、路地にやってくる。
リルアさんがさすがに遅いので、探しに来たのだ。
「ごめんミナト。ちょっと色々あってね」
「あれ?さっきのお客さん?」
俺はクルフの存在に気づく。
「おい、さっさと説明してやれよ」
「言われなくても分かってるわよ」
そうしてリルアさんは俺に事の顛末を説明してくれた。
──────────────
「なるほど……俺が補充してる間にそんなことが」
「ええ。あっ、この流れで質問に答えようかしら」
「ああ、頼む」
リルアさんが理由を説明する。
─────────────────────
「なるほどな……………それはあいつが全面的に悪い」
「ほんとよ、どうなってるのかしら」
リルアさんがクルフを睨む。
「本当にすまん、確かにあいつはそういう感じはあったが…予測できなかった。というかそんな目で睨まないでくれ、さすがの俺も怖いぞ」
「ひどいわね、女性に面と向かって怖いだなんて」
「事実だろ」
「というか睨まれてるのは自業自得でしょう?」
「…………何も言えねえ」
クルフが口をつぐむ。
「まあまあ、しょうがないですよ!仲間でも分からないこと、ありますって!」
「まあ、今回は当事者のミナトがいいって言ってるし許してあげるわ」
(…………こいつが当事者だったら確実に俺たちは全滅だな)
「せめて、何かお詫びしよう…………そうだな……………」
クルフは顎に手を当て、考えを巡らせる。
「…………あいつらから何か情報が入ったら、お前らに教えるってにはどうだ?」
それの提案は、かなりいいものだった。
「…………結構いいわね。ミナト、どうする?」
「俺はそれでいいですよ!今後も有利になりそうだし」
俺たちはその提案を飲んだ。
「じゃあそういう事にしといてくれ……俺はあいつらのとこに帰るから、また来る」
「じゃあ、これからもよろしくってことで」
「ああ」
そうしてクルフは去って行った。
「黒月との戦いは続きそうですね………」
「そうね。でも大丈夫よ。私とアシュアがミナトのこと守るから」
「ありがとうございます!」
やはり、安心感がすごい。
「アシュアにも今日のこと言っておこうっと」
────────────────────
数時間後。
クルフはアジトに到着していた。
(ったく!ミラのやつ、サボって帰りやがったな!)
「帰ったぞ」
「遅かったな」
「あっ!どこ行ってたの!」
ラクスとミラがクルフを出迎える。
「ちょっと散歩にな。というかミラ!お前サボっただろ!」
「え~?何のことだかさっぱりわからないな~?」
ミラは目を逸らす。
「目を逸らしても意味ねえぞ!」
「ひえぇ!お許しを~」
「…………ミラ、あとでお前は説教だ」
「嫌だ!ラクスに怒られるのだけは嫌だ!」
「じゃあ尚更だな」
ラクスはうっすら笑みを浮かべる。
「それで、本題だ。何か情報は得られたか?」
「………………………すまん、何も話せない」
クルフの表情が曇る。
その表情から、勘のいい2人は何かを察する。
「っ!まさか…………」
「嘘でしょ……………」
そう、ガルムの時と同じような雰囲気を。
「お前らの想像した通りだ。あいつと違う点は俺は時間経過で死なないってところだな」
「そうか………死なないなら良かった」
「良かったよ~!もう誰も死んでほしくないからさ!」
その言葉を聞いて2人が安堵する。
「死なないが、もうほとんど協力できない。すまん」
「それはしょうがないさ。ただ、情報だけは渡しておくから知るだけ知っておけ」
「分かった」
その言葉にクルフは頷く。
奇しくも、俺たちの思い描いた展開となった。
その時──────────
「ふぁぁぁあ………おはよ」
アジトの奥からフラが出てくる。
「ようやく起きたか」
「ん?何かあったの?」
「実はな…………」
ラクスがフラに説明をする。
───────────────
「え~!クルフまで!あの女がますます許せなくなって来たね!」
「そうだな………まあ、俺たちはあいつらのことを待つだけだ」
「じゃあ、私も早くその女を殺すために情報収集に…………」
ミラがアジトの外へと出ようとする。
「おい、ミラ。まだ俺の説教が残っている。逃げるな」
「うぇぇぇん~~~~~~!」
「ねえラクス、あたしを動かしてくれれば、頑張るよ?」
フラがラクスに提案する。
「だからお前はダメだと言ってるだろ」
「一旦俺はそこらへん巡ってくるから、他のやつにも伝えといてくれ」
「分かった、伝えておく」
そうしてクルフはアジトの外へと出る。
(こいつらは死ぬか、俺のようになるか……………どっちになるだろうな)
………黒月の未来を、クルフは楽しもうとしていた。
まさかのクルフが協力してくれることに!?これは今後も楽しみですね!次回は新しいメンバーが襲来!?お楽しみに!
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