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前世の記憶を取り戻した元クズ令嬢は毎日が楽しくてたまりません  作者: Karamimi


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第7話:どうしようもない妹~ソリティオ視点~

 “ソリティオ、君の妹、何とかならないのかい?この前罪もない伯爵令嬢を怒鳴りつけて泣かせていたよ。いつも怖い顔をして皆を睨みつけているし”


 “どうしてあんなに我が儘なのだい?公爵殿もどうかしているよ。あんな娘を野放しにしているのだから”


 聞こえてくるのは、ソフィーナに対する悪い評判ばかり。俺の2つ下の妹、ソフィーナは非常に我が儘で癇癪もちで、どうしようもない女だ。最初の頃はどうしようもない妹をなんとかしようとしようと思い、厳しく注意する事もあった。


 でも…


 注意したところで癇癪を起され、物を投げられ大暴れするのだ。時に使用人に八つ当たりする事もあった。その上、両親はそんな妹を注意する訳でもなく


 “ソフィーナは生きているだけで尊い存在だ。好きな様に生きればいい”


 だなんてふざけた事を言っているうえ、ソフィーナの言いなりだ。あきらかにソフィーナが悪いのに、被害令嬢の元に苦情を言いに行ったこともあるくらい、どうしようもない親なのだ。


 それでも父上は、かなりのやり手。非常に優秀で、妹の事さえなければ俺は父上を尊敬している。でも、妹のせいで俺は…


 いつしか俺は、妹さえいなければ!そんな思いが芽生え始めていた。そんな俺の気持ちは、どんどん大きくなっていく。そして最近では、ソフィーナの顔を見るだけで、虫唾が走る様になっていた。あんな我が儘な女、いつか追い出していやる。


 その為にも、早く俺が公爵家を継がないと。そんな思いで必死に勉強に励んでいた。


 そんなどうしようもない妹だが、どうやら王妃になりたい様で、父親を使い、陛下に王太子殿下の婚約者にしてくれと頼んだらしい。


 とはいえ、さすがの陛下も難色を示している様だ。もちろん、当の王太子でもあるファラオも、ソフィーナを嫌っているのだろう。のらりくらりと交わしている状況だが、短気で思い込みの激しいソフィーナは、既にファラオの婚約者気取り。


 ファラオに近づく令嬢たちを、片っ端から排除しているのだ。


 そんなソフィーナを見たファラオだが、なぜかソフィーナに対して俺に何か言ってくることはなかった。どうしようもない妹を持った俺への気遣いなのかもしれない。


 彼はそういう男だ。


 それでもきっと、ファラオはソフィーナの事を迷惑がっているにちがいない。俺は幼い頃からの親友にまで、妹の事で迷惑をかけているのだ。


 どこまで俺を苦しめれば気が済むんだ!いっその事、俺の手でソフィーナを。そんな事を考えてしまう事もあるくらい、憎くてまらない。


 どうしてあんなのが、俺の妹なのだろう。あんな奴、消えてしまえばいいのに…


 …俺はなんて酷い兄なのだろう。あんなのでも、たった1人の妹なのに。でももう俺は、限界なんだ。


 そう、俺はソフィーナの傍若無人っぷりに、限界を迎えようとしていたのだ。そんな時、ソフィーナが馬車の事故に遭ったのだ。


 どうやらソフィーナが、嵐の中危険な森に向かおうとしたらしく、そこで事故に遭ったとの事。どうしようもない女だということは知っていたが、まさか使用人たちまで危険に晒すだなんて。


 ソフィーナは大けがを負ったらしいが、一命は取り留めたらしい。きっと事故を起こした御者や同行していた使用人、護衛たちを処罰しろと、めちゃくちゃな事を言うのだろう。


 現に彼らはろくに治療も受けさせてもらえず、地下牢に閉じ込められたと聞いている。どこまで非道な事をすれば、気が済むのだ。すぐに彼らを助け、上手く逃がさないと。そう思っていたのだが。


 どうやら意識が戻ったソフィーナが、自分のせいで怪我をさせてしまったのだから、手厚く看護をしろと指示を出したらしい。


 あのソフィーナが?あり得ない。自分の事しか考えない、どうしようもない女のソフィーナが、使用人を気にかけるだなんて…

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