丑三つ時 ①
【闇堕ち少女、怨霊と化す!】
憎悪の炎は死んでも消えない!
呪い系バッドエンドサイコホラー。
間もなく午前二時になろうかというところ。恭弥はスマホで、クマのぬいぐるみに仕込まれた監視カメラの映像を確認する。スマホの画面には、隣室で寝ている本田奈央の姿が映し出されている。
「よし、二時だ」
隣に座るマコに恭弥が目配せすると、彼女は非通知設定で電話をかけた。
すぐに、隣室から着信音が小さく響いてきた。
スマホ画面に映る本田奈央が驚いたように目を覚まし、充電器につながれたスマホに手を伸ばす。少し迷った様子を見せてから彼女は着信に応答した。
「……も、もしもし?」
マコのスマホから本田奈央の声が小さく漏れ聞こえてきた。当然、マコは応答を無視して黙っている。
恭弥はスマホで隣室の様子を確認しながら、手に持つ小さなスイッチを押した。スマホの画面越しに、隣室の壁掛け時計が動き出したのがわかった。その瞬間、本田奈央の肩がびくりと震える。明らかに動揺している。恭弥は続けて別のスイッチを押す。すると、本田奈央が大きくのけぞった。スマホ画面には映っていないが、窓際のカーテンが揺れたことに反応したのだ。
次に恭弥は、本田奈央の部屋に向かって、自室の白い壁をドンドンと叩く。スマホ画面に映る本田奈央が、ベッドから転げ落ちそうなほど驚き、音がしたほうの壁を恐怖に充ちた目で凝視している。その怯え様に、恭弥の口元がゆるむ。
最後の仕上げに、恭弥はスマホを操作して浴室のスピーカーを起動させる。本田奈央が浴室に顔を向け、身体を硬直させた。
一分ほどして音を止めたが、本田奈央はいまだ両耳をふさいで恐怖に震えたままだ。恭弥はそんな姿を見て気分を良くする。
隣にいるマコが満足げに声を上げた。
「大成功だね、恭弥君」
「ああ、ほんと大成功だ」
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