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【呪い系サイコホラー】こはるちゃん、いっしょに。  作者: てっぺーさま
第三章 復讐の始まり

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海の底へ ②

【闇堕ち少女、怨霊と化す!】


憎悪の炎は死んでも消えない!

呪い系バッドエンドサイコホラー。

「もう……勘弁してください……」

 数馬は膝をつきながら男たちの顔を見上げ、か細い声を漏らした。

 海に囲まれたコンクリートの桟橋に人影はなく、助けは期待できそうもなかった。しかも、執拗に殴られたせいで両目のまぶたがふさがり、今では取り囲む男たちの顔もぼんやりとしか見えない。

「お前、意外とタフだな」

 革ジャンの男がスマホを構えながら口を開く。撮影した動画は、あとで依頼主に渡すらしい。

 別の男が革ジャンの男に声をかける。

「もう、海に放り込んじまおうぜ」

 すると、別の男が割って入る。

「いや、ちゃんと殺してから沈めようぜ」

「重りつけて沈めるんだ。死んでなくても問題ねえだろ?」

 彼らの口論を聞き、本気で自分を殺すつもりだと確信し、数馬は恐怖で震えが止まらなくなった。

 すでに共謀した先輩たちの名前を含め、知っていることは洗いざらい話してしまっていた。さらに、手に入れた金をキャバクラで使い果たしたことも白状している。自分がもう用済みであるのは明らかだ。

 男たちは数馬を殺してから沈めるかどうかで軽く言い争っていたが、革ジャンの男が有無を言わせぬ口調で終止符を打った。

「殺してから沈める。それで決まりだ」

 その言葉を聞いた瞬間、数馬は反射的にアスファルトを強く蹴って、まっ黒な海の中へと飛び込んだ。

「おい、マジかよ!?」

 水飛沫の音と男たちの驚く声が重なった。桟橋の上から飛び交う男たちの罵声を背に、数馬は死に物狂いで泳ぎ続けた。身体が悲鳴を上げ始めたところで動きを止め、おそるおそる背後を振り返る。すでに桟橋から三十メートルほど離れていた。男たちは桟橋から叫んでいるだけで、海に飛び込んでくる気配はない。ひとまず安堵し、数馬は再び泳ぎ始めた。

 充分な距離を稼いだところで動きを止めて周囲を見回す。ぼやけた視界の先に街の明かりが点々と見えた。あの明かりの方向を目指せば、陸にたどり着けるだろう。だが、すでに体力は限界に達していた。

「や……やべえ……」

 意識が遠のいていき、その拍子に海中に沈み込む。

「げぼっ!」

 喉に流れ込んできた海水に激しくむせ返る。意識は戻ったものの、海水が肺に入って胸が焼けるような痛みに襲われた。まるで地獄の苦しみだ。半グレ連中に殴り殺されていたほうがマシだったと思えるほどだ。

 再び意識が薄れ、海中に沈み込む。また海水をたらふく飲み込んで、もがくように水面に上がる。そんな地獄の苦しみが何度も繰り返されたことで、生きる希望も失いつつあった。

 すると、気づけば岸がすぐそこに迫っていた。どうやら、知らず知らずに波に流されてきたようだ。

「や、やっだ……。だ、だずがる……」

 希望を胸に岸を目指そうとしたその瞬間、右足首に異変を感じた。まるで、氷のように冷たい手につかまれたかのようだ。

「え!?」

 恐怖で心臓が大きく跳ね上がる。次の瞬間、数馬は強い力で暗い海の底へと引きずり込まれていった。

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