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剣術?修行 準備運動編

 カーン!カーン!ドコトコ


 今、俺は鍛冶場にいる。


 えっ剣術修行じゃなかった?そう疑問に思っていますね。

 これがピックの剣術修行の準備運動である。


 俺の剣は特殊な金属を使っている為、筋力アップを兼ねて自分で打っている。そもそもこの剣を作れる職人自体もこの街どころかこの国にも少ない。その少ない職人の大体はこの街に暮らしている。

 

 俺の剣には重金が含まれている。重金とは、前世でいう重金属のことではない。

 この世界での重金とは、他の金属と合わせることで重く硬い合金になる性質を持つ金属のことである。

 

 そのため、これを合金にしての製作は、困難であり、まず素人では金属の塊から変形させることも出来ないとされている。

 だが、この肉体ならそれを可能にする。洞察力で叩く場所を正確に見極めて、全体重を乗せた一撃を合金に打込む。実用性重視の剣にする為、少し目を使うコツがいる。

 それに素人に毛が生えた程度の腕を俺でも硬いため少し荒っぽくやっても折れずに完成する。


 ただこれだけなら、作れる職人自体は少ない。

 重合金で最も大変なのが、熱である。

 重金は溶けにくく、合金を作る事も大変であり、そこからの製作である。

 鍛冶場の温度は、余裕で300度を超え、炉の温度は2000度を優に超える。これをするには、高純度の魔石に加え特殊な炉そして、そんな中でも低温保つ特殊な水が必要なのである。それに加え耐熱性の防護服がいる。

 つまり、製作費用が高すぎるのである。炉は他でも使えるが、魔石や水はその都度購入しないといけない上に水に関しては保存性が低く1日以上保管する事ができない。一日を過ぎると効力を失いただの水になる。


 そんなに頑張っても出来る剣は重く硬いだけの剣である。この合金は魔力を受け付けにくく、付与魔術が付けれない上に、この剣は切れ味が悪い。通常の剣に比べるのがおかしいくらい悪いため、大体はこの合金はハンマーなどの打撃武器などの切れ味が要らないものに使われる金属である。

 そんな馬鹿な剣を作る職人が多い訳がない。こんなもの職人人生で注文される事など一度もない職人が多いだろう。


 なら、そんな職人がこの街には少ないながらいるのか?

 いるのだそんな馬鹿な剣を作るように依頼する剣士がこの街には……


 はい、うち(カロリール家)である。うちの軍には、こんな馬鹿な剣を欲しがる馬鹿それなりにいる。重さ硬さ至上主義な人達がいる。それでもあいつらが使うとスパッと切れるのに俺が使うと結果は手でやるのと同じ粉砕どころか爆散である。ほぼ射程距離を伸ばすためだけのものである。

 ともかく、そんな物好きがいるため、この街には少なからずいるのだ。


 元々、重金には、鉄や金のように色々種類は本来はあるのだが、色や特徴では区別が付きにくいのに加え、そんな事を調べる物好きな人はいなかったので、重金発見から長らく不明どころか誰も疑問にすら思わなかった。


 そんな物を区別したのが、うちの9代目当主の姉である。

 はっきり言って変わり者だったらしい。なによりも石が好きな人で、赤ん坊の頃からおしゃぶりではなく小石を口に咥えていたと言われている。そんなおかしい人である9代目当主の姉は重金だけではなく、様々な鉱石、鉱山を発見、加工技術の確立など、石界のカリスマだった。

 特にこの土地は様々な宝石が産出される鉱山が多い。

 その為、この街には宝石目当ての商人が多く訪れてくる。

 

 それはさておき、俺はこれを使い剣術修行をしている。

 俺のスタイルは切れ味が関係ないから。何使っても爆散である。切れ味最高の剣を使っても爆散ってもう呪いなどを疑った方がいいかもしれない。


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