殺気術会得
さて、早速会得する為に実験体となる人が必要だが、近くにはオスカーしかいないので、オスカーを実験台にして頑張るか。
「オスカー」
「はい、なんでしょう?」
「動くな。」
ピックが命令したことは完璧にこなすオスカーは動くなと言ったら、誰が何を言おうと動く事はない。たとえ誰かが動かそうとしても石像のようにびくともしないだろう。
俺が命令を解くまでなので、その状態のオスカーに殺気を当ててみよう。
「……!?」
いきなり主人に殺気を当てられたオスカーは驚きと同時に何故殺気を向けられているのかと疑問に思っていた。
「もう少しかな?」
「!!!?!??」
「動いたね。」
「……はっ!も、申し訳ございません。」
殺気を当てられたオスカーは生物の本能的に後ろに下がってしまっていた。流石に練習で殺すまで殺気は出さない。
そもそも俺ではまだ、気を混ぜた殺気でも一般人は殺せても厳しい訓練と実戦経験のあるオスカーを殺すのは不可能だ。
命令違反をしたオスカーは一瞬にして土下座をしていた。顔面蒼白である。オスカーにとってピックの命令を違反する事は死ぬよりも辛い事なのだ。
はぁ……これは死ねと言ったら死ぬやつだな。面倒だ。
「良い。」
「で、ですが。」
「良い!」
「はっ!」
あまりにもしつこかったので、強く言って言うことを聞かせた。ちょいと殺気も混ぜてみた。
これは色々と応用が効きそうだな。書物にも基礎以外は書かれていなかった。応用は自分なり見つけろが、カロリール家のやり方だ。一応、応用が書かれた書物も残されているようだが、俺たちは使わない。使うのはカロリール兵などの人たちだ。
ふむ、コツは掴めたな。
後は実践をしないと、質を高める事は無理だな。今は量で質をカバーするしか方法はないが、ピックは気の消費なども低燃費なので、問題はない。
こんな時は洞察力が役に立つな。
自分を洞察する事により自分の技術をどう伸ばせば良いのか?何が足りないのか?が詳しく分かる。
なので、うちの家は医者いらずの血筋と言われている。
自分で自分を診察できるからである。
でも、俺たちの洞察力は審美眼から生まれたものなので、剣術などではそれ通りにすると美しさがプラスされ実用性からズレることもあるらしいので、完全に頼るわけにはいかないけどね。
それを含めても便利である。
今できるのは気に殺気を練り込む練習しかなかったが、これの必要は無くなった。
これはをすんなり出来たからではない。
予想外なのは、俺が思っていたよりこの肉体が不思議であった為である。
人には気を生成し蓄える臓器が備わっている。これを気心と呼ぶ
これは練習次第で強化されていく。要するに言ったら筋肉みたいなものである。ちなみにこの蓄えが無くなると人体の機能が低下して運動能力が一時的に落ちる。その為、人は気を全て使い切る前に意図的に身体をだるくしたりと、警告を行う。
ピックにも当然この臓器があるのだが、気に殺気を練り込む練習をする瞬間から肉体が気心の隣に新しく気に殺気を混ぜ込む臓器を作りやがった。
しかも、この臓器は気に殺気以外のものも混ぜ込む事が可能なようだ。
オスカーと会話をしている間にバキボキグツゴツと作っていた。
これのせいで、ダイエットで痩せないといけないのに、五キロほど臓器分がプラスされてしまった。
これはあかん!!
危機察知の弱点を改善しようとすると体重を増やしてしまう。多分、この腹の周りにある謎の肉などもこれまでのピックのダイエットによって生み出された謎の臓器や組織などだろう。
「ピック様、そろそろ剣術時間でございます。」
「もうか?」
俺は時計に視線に向けた。確かに時間だな。
「こちら、新しく取ってきた鉱石であります。」
「ん…ありがとう。」
いつも間にかオスカーが持ってきた鉱石が入った袋をもらい俺は図書室を出た。
さてと、次は剣術の修行をする。
ピックの身長、体重
145cm 85kg
↓ ↓
147cm 90kg
前は160cmにしていましたが、145cmに変更しました。




