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皮肉屋監査官 Fen (フェン)と異能の相棒  作者: Silvertiger
第25話 兼務はつらいよ その6

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25/29

第25話 兼務はつらいよ その6

◆ 消された証人と、支配者の影



 北米総本部は、久しぶりに穏やかな熱気に包まれていた。


 ジョーカーの脅威は排除され、

 奪われた顧客データは完全に回収され、

 センチネルはその真価を世界に示した。


 失墜していた信用はむしろ強まり、

 FBIをはじめとする政府機関からの評価も高まったことで、

 新規顧客からの問い合わせが止まらない。


 レイエス副本部長は、深く息を吐いた。


 レイエス

「……本部長。

 北米総本部は、完全に“戻ってきました”。

 いや、クロウリー前本部長時代より良い数字が出そうです」


 フェン

「まだ気を抜けません。

 センチネルの信頼を維持するには、これからが本番です」

 だが、周囲の幹部職員や一般社員たちは、

 フェンを見る目に尊敬と感謝を隠さなかった。



 ◆ ハリス技術部長の研究室:ゴンタは“いつもの日常”


 その頃、

 ハリス技術部長の研究室では――

 大型モニターに映るのは、

 サイバー空間の深層領域。

 青白い光の霧が揺らぎ、

 その奥にコマンダーの“人影”が立っている。

 輪郭はデータ粒子で構成され、

 時折、光の線が走って形を補正する。


 コマンダー

「ゴンタ、あなたの“王”は既に包囲されています。

 次の手をどうぞ」


 ゴンタはソファに寝転がり、

 チェスアプリを片手で操作しながら答えた。


 ゴンタ

「コマンダーって、ほんと容赦ないよねぇ。

 僕は楽しく、チェスを指してるだけなのに」


 コマンダー

「戦術とは本来――」


 ゴンタ

「はいはい、講義はあとでねーエイデンくん、コーヒー淹れてよ」


 ハリスは苦笑しながら端末を操作していた。


 ハリス

「……お前ら、危機が去った途端にこれか」


 その瞬間。


 エイデン

「で、なんで僕がコーヒー淹れるんですか!!

 僕は研究主任ですよ!?

 飲み物係じゃないんですよ!!」


 研究室に怒声が響いた。


 ハリス

「まあまあ、落ち着けエイデン。

 ゴンタが“飲みたい”と言っただけだ」


 エイデン

「だからって、なんで僕なんですか!!

 僕は主任ですよ主任!!」


 ゴンタはソファから半身を起こし、

 渋々といった表情で手をひらひらさせた。


 ゴンタ

「もう、わかったよ……。

 エイデンが怒ると面倒だし」


 ポン、と空間が揺れ、

 ゴンタの手元に コーヒーとドーナツのセットが現れた。


 ゴンタ

「はい、これで仲直りね。

 エイデン、砂糖は三つでしょ?」


 エイデン

「……くっ……!

 なんで僕の好みを完璧に把握してるんだ……!」


 ゴンタ

「だって、いつも同じじゃん」


 コマンダー(サイバー空間から)

「エイデン、糖分の過剰摂取は集中力に影響します。

 摂取量は計画的に」


 エイデン

「コマンダーまで口を出すな!!」


 ハリスは額を押さえながら笑った。



 ◆ 天井に浮かぶ“光の盤面”


 ゴンタはコーヒーを置くと、

 ふと天井を見上げた。


 ゴンタ

「うーん……この局面、どうしよっかなぁ……」


 指を軽く動かす。


 その瞬間、

 天井に光の粒子が集まり、立体的なチェス盤が浮かび上がった。

 駒は淡い光を帯び、

 静かに配置されていく。


 コマンダー

「……ゴンタ。

 なぜ天井に盤面を投影したのですか?」


 ゴンタ

「え? なんとなく。

 こっちの方が見やすいし、綺麗だし」


 コマンダー

「……理解不能です」


 ハリスは目を見開いた。


 ハリス

「おい……あれ……まさか……」


 エイデン

「ク、クイーンズ・ギャンビット……

 Queen’s Gambit だ!!」


 ゴンタ

「え? そうなの?

 僕はただ、こうした方が綺麗だなって思っただけだよ」


 コマンダー

「ゴンタの“美的感覚”は、戦術理論とは別軸のようです」


 ハリス

「……天才ってのは、こういうもんか」


 研究室には、

 サーバーの低い駆動音と、

 ゴンタののんびりした声、

 そしてコマンダーの淡々とした助言が混ざり合う。


 北米総本部に、ようやく“日常”が戻ってきた。



 ◆ 収監中のクロウリー × SDNY司法取引シーン


 ニューヨーク州南部地区連邦検事局(SDNY)。


 マンハッタン拘置センター(MCC)の面会室。


 分厚い防弾ガラス越しに、

 クロウリー前総本部長は、

 落ち着かない手つきで紙コップの水を握りしめていた。


 スーツ姿の 連邦検事補(Assistant U.S. Attorney(AUSA)) が、

 静かに資料を机に置く。


 AUSA

「ミスター・クロウリー。

 あなたの背任、詐欺、共謀、データ不正利用……

 これらはすべて、連邦レベルの重罪です」


 クロウリー

「……わかっている。

 だからこそ、司法取引を望んでいるんだ」


 AUSAは淡々と続ける。


 AUSA

「あなたが“すべて”を話すなら、

 刑期は大幅に短縮される可能性があります。

 サイファー・ネクサス(Cipher Nexus )社との裏取引、

 センチネル妨害の指示、

 ジョーカー、ドクター・サイファー(Dr. Cipher)との接触。

 全部です」


 クロウリーの喉が、ごくりと鳴った。


 弁護士

「我々は協力する意志があります。

 ただし、証人の安全確保については――」


 AUSA

「それは、あなた方が“どれだけ話すか”にかかっています」


 クロウリーは震える指で眼鏡を押し上げた。

 クロウリー

「……私は、命が惜しい。

 だが、ここにいれば安全なんだろう?」


 AUSAは一瞬だけ目を伏せ、

 次にクロウリーをまっすぐ見た。


 AUSA

「ここは拘置施設です。

 絶対の安全は保証できません」


 クロウリーの顔色が変わる。


 弁護士

「……どういう意味ですか?」


 AUSA

「あなたが“誰の利益を損なうか”によります」


 その言葉は、

 面会室の空気を一気に冷たくした。

 クロウリーは震えながら、

 資料の一枚を指でなぞった。


 クロウリー

「……わかった。

 話す。全部話す。

 サイファー・ネクサスの残党も、

 ジョーカーも、

 センチネル妨害の経緯も……

 全部だ」


 AUSA

「では、証言録取は明日。

 移送の準備をします」


 クロウリー

「い、移送……?」


 AUSA

「ここより安全な場所へ。

 あなたのためです」


 クロウリーの表情に、

“恐怖”と“安堵”が同時に浮かんだ。


 しかし――

 彼はまだ知らない。

 その“移送”前に、

 彼の最後の瞬間が訪れることを。



 ◆ サイファー・ネクサス残党 × レオン密談


 ニューヨーク、深夜。


 ザ・プラザホテル(The Plaza Hotel) 最上階のスイートルーム。


 セントラルパークの灯りが遠くに揺れ、

 外界の喧騒は一切届かない。


 サイファー・ネクサス の幹部二名は、

 緊張で喉を鳴らしながら、

 重厚なテーブルの前に座っていた。


 彼らは知っている。

 クロウリーは Paradox Logistics の元北米総本部長。

 そして――

 ジョーカーと何らかの密約があったことも。


 だが、その“深さ”までは知らない。

 それが恐怖を増幅させていた。


 部屋の奥に立つ男――

 黒いスーツ、無表情、無駄のない動き。

 まるで“影”そのもの。


 男

「……お待たせしました」


 幹部A

「い、いえ……こちらこそ……」


 男は軽く一礼し、静かに名乗った。


 レオン

「Paradox Logistics 社より、

 CEO アレクサンドラR・セロンハート(Alexandra R. Theronhart )の“ご意向”をお伝えに参りました。

 レオン・ハーウッドと申します」


 幹部たちは息を呑んだ。

 CEOの名を出すということは、

 この男が“ただの使者ではない”ことを意味していた。


 レオン

「まず、ジョーカー(Dr. Cipher )の件ですが」


 幹部B

「……はい……」


 レオン

「CEOのご意向は明確です。

 “彼単独の犯罪として処理する”。

 サイファー・ネクサス社は“被害者”として扱う。

 外部にも内部にも、徹底していただきたい」


 幹部A

「……それは……助かります……」


 レオン

「助かるかどうかは、

 あなた方の“沈黙”次第です」

 幹部たちは凍りついた。


 幹部B

「……クロウリーは……どうすれば……

 彼は Paradox Logistics の元幹部で……

 ジョーカーとも……どこまで……」


 レオンは表情を変えず、

 静かに言った。


 レオン

「“黙っていればよい”。

 CEOはそれを望んでいます」


 幹部A

「……黙って……」


 レオン

「騒ぎを大きくしないこと。

 それが最も望ましい形です」


 レオンは立ち上がり、

 深く一礼した。


 レオン

「以上が、CEOからの伝言です。

 ――静かに、整然と。

 それが最も望ましい形です」


 そして、

 影のように部屋を去った。

 扉が閉まった瞬間、

 サイファー・ネクサス社の幹部たちは崩れ落ちた。


 幹部A

「……クロウリーが何を話すか……

 誰にも分からない……」


 幹部B

「Paradox Logistics……

 あのCEOは……何を考えている……?」


 CEOの影が動き始めた。

 しかし、その真意はまだ闇の中。



 ◆ 前日:レオンとの面会


 マンハッタン拘置センター(MCC)。

 面会室。

 ガラス越しに、

 弁護士と黒いスーツの男が座っている。

 男は面会者名簿に

“Paradox Logistics 社 レオン・ハーウッド”

 と堂々と記載されている。


 レオン

「Paradox Logistics 社より、

 CEO アレクサンドラ様の“ご意向”をお伝えに参りました」


 クロウリー

「……CEOの……?」

 レオンは静かに、

 しかし確実に言葉を置いた。


 レオン

「――今まで、ご苦労でした」


 クロウリー

「……え……?」


 レオン

「以上です。

 どうか、静かにお過ごしください」


 それだけを告げ、

 レオンは立ち上がり、

 弁護士と共に去っていった。


 クロウリーは震えた。

“ご苦労でした”

 それは、終わりの言葉だ。



 ◆ 翌朝:死亡診断書


 クロウリーは、

 ベッドの上で静かに息絶えていた。

 外傷なし。

 毒物反応なし。

 苦悶の表情もなし。

 死因:不明。



 ― SDNYの焦燥と、残された面会記録 ―

 ニューヨーク州マンハッタン拘置センター(MCC)。

 クロウリーの死亡が確認された直後、

 SDNY(南部地区連邦検事局)の捜査官が駆けつけた。


 捜査官

「……外傷なし、毒物反応なし、争った形跡なし……

 こんな都合のいい“自然死”があるかよ」


 看守

「医師の診断です。

 死因は“原因不明の自然死”とのことです」


 捜査官

「司法取引の前日にか?」

 看守は肩をすくめた。


 看守

「……自然死です。

 騒ぐ必要はありません」


 捜査官は苛立ちを隠せない。

 捜査官

「面会記録を見せろ」


 職員がタブレットを差し出す。



 ◆ 面会記録(前日)


 面会者:

 レオン・ハーウッド(Paradox Logistics 社)

 弁護士(氏名記載)

 面会目的:

 「司法取引に関する相談」

 面会時間:

 18:42–18:57

 備考:

 特記事項なし



 捜査官

「……Paradox Logistics の人間が来ていたのか。

 しかも、前北米総本部長のクロウリーに?」


 職員

「ええ。

 堂々と名乗っていましたよ。

 身元確認も済んでいます」


 捜査官

「……堂々と、ね」

 捜査官は記録をスクロールしながら、

 深く息を吐いた。


 捜査官

「“ご意向を伝えに来た”……か。

 何を伝えたんだ?」


 看守

「内容は分かりません。

 ただ、短い面会でした」


 捜査官

「……くそ。

 これじゃあ、どうにもできない」


 SDNYは理解していた。

 他殺の証拠はない

 監視カメラにも異常なし

 面会は合法

 Paradox Logistics は巨大企業

 レオンは“ただの社員”として来ている

 司法取引の要となる証人は死んだ

 しかし、誰も責任を問えない


 捜査官

「……最悪のタイミングで死んでくれたな、クロウリー」

 焦燥だけが残った。



 ◆ ジョーカー(Dr. Cipher)の完全黙秘

 ― 彼はすべてを理解している ―


 SDNY取調室。

 白い壁、冷たい蛍光灯。


 テーブルの前に、ジョーカーことサイファー博士が座っている。

 手錠はされていない。


 ただ、静かに座っている。


 AUSA(連邦検事補)が資料を広げた。


 AUSA

「クロウリー氏が死亡した。

 あなたの司法取引への影響は大きい。

 今なら、あなたが話せば――」


 ジョーカーは微動だにしない。


 AUSA

「あなたは理解しているはずだ。

 黙っていれば、あなたは――」


 ジョーカーはゆっくりと視線を上げた。

 その目には、

 恐怖も、焦りも、怒りもない。


 ただ――

“理解”だけがあった。


 AUSA

「……何か言うことは?」


 ジョーカーは薄く笑った。

 声は出さない。

 ただ、笑う。


 AUSA

「……黙秘か?」


 ジョーカーは静かに頷いた。

 その頷きは、

“抵抗”ではなく、

“諦め”でもなく、

“最善の選択を理解した者の頷き” だった。


 AUSA

「あなたは……何を知っている?」


 ジョーカーは答えない。


 ただ、

 レオンがクロウリーに告げた言葉 を弁護士を通じて聞いていた。


 ”今まで、ご苦労でした”


 あれは、

“終わりの言葉”だ。


 そして自分は――

 まだ “終わっていない”。


 だからこそ、

 沈黙こそが最善。


 ジョーカーは目を閉じた。


 AUSA

「……取調べは以上だ」


 取調室の扉が閉まる。


 Jokerは、

 薄く笑ったまま、

 静かに座り続けた。



 ◆ エピローグ ケンジ、吸血鬼城へ出張する


 本社監査部のケンジは、

 吸血鬼城のテーマパーク化プロジェクトの視察を命じられ、

 震える手で出張準備をしていた。


 ケンジ

「……なんで僕が行くんだよ……。

 前に行った時、命がいくつあっても足りないと思ったのに……」


 エミ

「大丈夫ですよケンジさん。

 ほら、これを持っていけば安心です!」


 エミが差し出したのは――

 ゴンタが人狼のボスに“待て”を教えている写真。


 ケンジ

「いやいやいやいや!!

 これ持って行ったら逆に殺されるでしょ!?

 “お前!ボスは犬扱いか”って!!」


 エミ

「でも、あの時は本当に“待て”してましたよね?」


 ケンジ

「してたけど!!

 あれはゴンタさんだから許されるんだよ!!

 僕が持って行ったら外交問題だよ!!」


 エミ

「本部長に送っておきますね。

 “ケンジさんが怖がってます”って」


 ケンジ

「やめてぇぇぇ!!」



 ◆ ケンジ、吸血鬼城で“地獄”を見る


 吸血鬼城に到着したケンジは、

 案の定、人狼たちに囲まれた。


 人狼A

「……その写真、なんだ?」


 ケンジ

「ち、違うんですこれは!!

 僕が撮ったんじゃなくて!!

 その、えっと……!」

(なんで、持ってきたんだろう?.......)


 人狼B

「我らのボスに“待て”を教えるとは……

 あのお方は、只者ではないな」


 ケンジ

「(だから言ったのにぃぃぃ!!)」


 人狼C


「お前も“待て”を覚えていけ」


 ケンジ

「なんで僕が!?」

 ケンジは震える手でスマホを取り出し、

 フェンに泣きつくように連絡した。


 ケンジ

「本部長……助けてください……

 僕、今日死ぬかもしれません……」


 フェン

「……ゴンタを向かわせるわ」


 ケンジ

「ありがとうございます!!

 ゴンタさんなら……ゴンタさんなら……!」



 ◆ ゴンタ、吸血鬼城に降臨する


 吸血鬼城の大広間、

 ふわりと空間が揺れた。


 ゴンタ

「ケンジくーん、迎えに来たよ」


 その瞬間――


 ▪️人狼たち

 直立不動。

 背筋が折れそうなほどの敬礼。


 ■ 人狼のボス

 ゴロンと寝転び、腹を見せて完全服従。

 尻尾が高速で床を叩く。


 ■ 吸血鬼メイドのお姉さんたち

「きゃあああああああああ!!!」

 歓喜のあまり、数名が失神。


 ■ 執事マーティン

 深い一礼。

 まるで王族を迎えるかのような所作。


 マーティン

「ゴンタ様。

 ようこそお戻りくださいました。

 ……未だ眠る館の主人に、お会いになりますか?」


 ゴンタ

「ううん、起こしたらあいつ機嫌が悪いし。

 今日はケンジくんを迎えに来ただけだよ」


 ケンジ

「ゴンタさん……!!

 本当に来てくれてありがとうございます!!」


 人狼たち

「ゴンタ様のご友人なら、噛み付くのは我慢しよう」


 ケンジ

(噛み付くつもりだったんだ…)



 ◆ ゴンタとケンジ、吸血鬼城テーマパークで遊ぶ


 ゴンタは大はしゃぎだった。

 吸血鬼ジェットコースター

 地下迷宮アトラクション

 人狼ショー

 “血の池プリン”食べ放題

 メイドのお姉さんたちとの写真撮影


 ゴンタ

「ケンジくん、これ美味しいよ!

 一緒に食べよ!」


 ケンジ

「僕、胃が……目が……」


 人狼たち

「ゴンタ様、こちらに特別席を!」


 ケンジ

(僕は……?)


 ゴンタ

「ケンジくん、ほら、これ乗ろうよ!

 フェンにも写真送ろ!」


 ケンジ

「やめてぇぇぇ!!

 本部長に余計な心配かけたくない!!」


 ゴンタ

「フェンは心配しないよ。

 “ケンジは放っておいても死なない”って言ってたし」


 ケンジ

「言ってないでしょ!?

 言ってないですよね!?」



 ◆ フェンの一言


 フェンの端末に、

 ゴンタから送られてきた写真が届く。


 ゴンタが吸血鬼ジェットコースターで笑っている

 ケンジは泣きそう

 人狼のボスは腹を出して寝ている

 メイドのお姉さんたちは気絶している

 マーティンは完璧な礼をしている


 フェン

「……まあ、無事ならいいわ」


 コマンダー(サイバー空間から)

「ケンジのストレス値が上昇しています」


 フェン

「知ってるわ」


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