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重戦車コンビ

久しぶりにこっちです。


え? これまでの内容忘れた?


……僕もですがなにか?

「てめぇえええええええ!!!! 待ちやがれクソミミック!!!!!!!」


折り畳み傘で雑魚モンスターを蹂躙しながら怪物箱ミミックを猛追するハルマ。その様はもはや重戦車だ。重戦車タックル。


ちなみに作者自身の体験談だが、人が人そのものに轢かれるという事態は割と有り得る。体育でバスケやってて轢かれかけた。


まぁそんな話はどうでもよくて。

怪物箱ミミックは見た目に反して意外にも足が速く───ん? 足? ……まぁいいか。わからん───とにかく移動速度が速く、なかなか追いつけない。


「オイ、ミミックに食われた人間はどうなるんだ!?」


「食物よろしく消化されるね」


「だろうなァ!!!!!!!」


あっさりとしたモミジの返答にハルマは額を押さえる。すると、後ろの方から「そこどいて!!!」と声が聞こえた。


後ろを振り向くと、ツバキが大槌を振りかぶっていた。


「ずっこけろぉ!!!!!!」


きょうび聞かないようなセリフを叫びながら、ツバキは大槌を地面に叩きつける。見る間に地面は隆起し、不安定な形になる。


「アホ!! 遺跡崩れたらどうすんだ!!! しかも俺達もいるんだぞ!!!」


「だから退いてって言ったんじゃん!!! ってか、今、今!!! ミミック!!!!」


ハルマがミミックの方を振り返ると、ミミックは見事にずっこけていた。箱であることが災いし、上手く立てないようだ。触手も対象に絡みつく事が前提らしく、体を持ち上げるのに十分なちからはないらしい。


「よし、今だ!!! モミジはフタ押さえてくれ!!」


「わかった!!」


モミジがアサシンの俊敏さを生かし、ミミックが蓋を閉じてしまう前にミミックに飛びつく。そのまま蓋を無理やりこじ開け、ハルマの目の前に無防備なミミックの中身を晒した。


「やっぱ気持ち悪ぃ生きモンだなミミック!!!」


ハルマは叫びながら折り畳み傘を構える。


「死ねェ!!!!!!!」


そのままハルマは折り畳み傘を、ダーツを撃ち出すように投げ飛ばした。


折り畳み傘は綺麗な軌道を描き、ミミックの箱の中に吸い込まれた。ミミックはこれまた気持ちの悪い───なんて形容したらいいのか分からない、ハンバーグを焼く音と赤ん坊の夜泣き声とゾンビの唸り声と怪鳥の鳴き声を混ぜ合わせたような───そんな断末魔をあげながら、ミミックは絶命した。


すると、箱の中から気絶したユウキが吐き出された。身体中を痙攣させ、素人が一目見ただけで危険な状態であると認識できる。


「俺がユウキをおぶってここを出る!! はやくこっから出てとりあえず病院に連れてくぞ!!!」


うわヌルッとする!!! とか叫びつつも、ネバネバしたミミックの粘液にまみれたユウキを、ハルマは背負う。


「邪魔だー!!! どけーーー!!!!!!」


ツバキが叫びながらモンスターをなぎ倒して行く。コイツも十分な重戦車だ。


「僕、思うんだよ」


ここまで存在感のなかったイノが、ようやく口を開く。


「……うん、なに?」


何かを察したモミジはイノの肩に手を置く。


「……このチーム、ツバキとハルマだけでやってけると思うんだが」


「……私もそう思う」


2人は揃ってとてつもなく大きなため息をついた。

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