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ちきんあんどありげーたー


「っくぁあ…よく寝た」


ハルマは大きな欠伸をひとつして、体を起き上がらせる。

あの後、なぜか自然に眠ることが出来た上、悪夢も見なかった。悪夢なんて、実はそんなものなのかもしれない。


僕、夢見た事ないから知らんけど。


アレか? リア充効果か? そしたら至急2人を抹殺しなければなくなるが。



まぁそんな話は置いといて。


あとから聞けば、モミジも実はハルマと全く同じ状況だったらしい。昼間寝てしまった、どころの話ではなく、『馬車の中で悪夢を見てしまった』ところから全く同じらしい。


しかもその悪夢が、同じく、『自身の過去』だったのだから、これまた驚きである。


さすがにモミジも話したくはないらしく、二人ともそのことに関しては互いに詮索しないということで話はまとまった。



とはいえ、そこまで同じだと、気になるものだ。


と、そこまで考えて、ハルマは頭をぶんぶんと振る。

ついさっき話をまとめたばかりだ。起きて速攻で破るわけには行かない。


とにかく、他のみんなが起きるのを待ち、王都へ向かうことにした。


道中。


「…なんじゃありゃ」


ハルマが目にしたのは、でかい鶏だった。

近づいてきている。


「…待て、ちょっと待て」


ハルマは目を見開き絶句する。

その目には既に太陽は映っていない。


鶏の影に、馬車が飲み込まれていた。


「「「でかいわーーーーーーー!!!!!!」」」


その場にいた全員が叫ぶ。

モミジ達でさえも、見たことがないらしかった。


「おいなんだよあれ!?」


イノが馬のスピードをあげながら叫ぶ。


「てめぇらにわかんねぇもんが俺に分かるか!!」


振り落とされないように馬車にしがみつくハルマがやけで叫ぶ。

そりゃそうだ。あんなん地球にはいない。


「ちょ、マジでなにあれ!? イ○スタ映えするかな!!??」


「しねぇよバカ!!!!」


彼女諸共転生したスマホを取り出し写真を撮ろうとするユウキに、ハルマは思い切り突っ込む。


「すやぁ」


「寝てんじゃねぇよクソツバキ!!」


ハルマがすやすやと寝ているツバキに踵落としを食らわせる。


「お? 朝? …なんだ、暗いじゃん」


「アホか!?」


そう言って寝ようとするツバキにハルマは目を丸くする。


「え、夜じゃないの今?」


「窓の外見ろ!!窓!!」


「…なにあれ」


ツバキは窓の外を見ると、絶句する。


「…そのリアクションはもういいんだよ」


ハルマは両手を広げると、「やれやれ」と名前のついていそうなロビーアクションっぽいポーズをとる。

…ややこしいなこれ。


ようするに「やれやれ」といったポーズをとる。

…わかりやすいなおい。


「…え、なんでみんな『見慣れてます』みたいな雰囲気なの!?」


「見慣れてねーよ!! お前のそのリアクションに飽きてんだよ!!」


「とにかく撃退法を考えろよ!! 追ってきてんぞ!!」


運転席のイノからヤジが飛ぶ。こんなふざけているとさすがに命が危ない。


「…ユウキ、あれ撃てる?」


「…むり」


「さすがに無理かぁ」


ユウキが呆けた顔のままボソリと言う。

ハルマもそれを聞いて額を押さえる。


「…諦めるか」


「おいぃ!?!?」


諦めたハルマにモミジが狭い馬車の中で器用に飛び蹴りを食らわせた時。

鶏が急に逃げ出した。


何があった、とハルマたちは周囲を見回す。


そしてその理由は直ぐにわかった。


馬車の向かう先にワニがいた。これまたクソでかい。

地面に潜っている。


「おい、なんだあれ」


「あれは知ってる。…お前ら、生きて帰れるといいな」


イノは諦めたように手綱を握り直した。

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