第八話 入学試験
1日かけてようやく隣町のスウィーンに着いた。
この街は都心に近いから店や人がやけに多い。
この街で暮らすとなると、騒音が凄そうだ。
まぁ、そんなこんなで冒険者学校に着いた。
学校の校門には大きく試験会場と書かれた看板が貼られていた。
中に入るとたくさんの人が教室に入っていく。
席を見ると俺の席は一番後ろの窓側だ。
試験は2つあり、筆記試験と実技試験のふたつに分かれる。
時間になって先生が来た。男の人だ。
「只今より、冒険者学校筆記試験を行います。
職員が筆を渡します。それで、問題を解いてください。」
俺の机にも筆が置かれた。この世界では鉛筆などはなく、筆になる。が、この筆は墨が要らず鉛筆のようにかけるのだとか。これも魔力によるものなのだろう。少し感じるが、あまりわからん。
「試験開始!」
おっと、始まった。
試験内容はこの世界の常識を詰め込んだような簡単なものだった。この偉人の名前はーとか、どんなことをしたーなどと父さん母さんに教わったものだった。
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「止め!」
試験が終わり、後ろから集められる。
分からないところもあったが、そこまで難しいものでもなかった。
そこからは移動した、どこに向かうのかと思っていたら、中庭に連れてこられた。
とても広い中庭で、ここが校庭でもいいんじゃないかと思える広さだった。
試験官が台に立ち、魔道具のマイクを持って話した。
「えー、今から実技試験を始めようと思います。
あちらをご覧下さい。
今回の試験は魔力測定です。あちらの的に自分の魔力をぶつけてください。そうしたら、我々がその魔力の大きさ、質を図らせてもらいます。」
魔力ってことは、魔力弾のことなのかな?
「受験番号順に名前を呼ばせて頂きます。
その他の人達は待合室にて、お待ちください。」
俺の受験番号はかなり後ろだったので、待合室に待つことになった。
終わった人は帰っていいということだった。
これなら早く、学校にこればよかった。
30分ぐらい経っただろうか、ようやく俺の番が回ってきた。
試験官は4人おり、四方に並んでいる。
隣を見ると白髪の女の子が魔力弾を撃っていた。
スゲー白髪だ。生まれつきなのかな?
「どうぞ?」 試験官が注意した。
しまった。見とれてしまっていた。
魔力弾を撃つんだったな。でも、魔力弾は少し苦手なんだよな。
最近してなかったから、上手くできるか分からないな。
魔力を掌に集める。
しまった!魔力を溜めすぎて大きくなってしまっ た。いいや!撃っちゃえ!!
魔力弾は的を壊し、後ろにある壁をも破壊した。
あ、、、、、やっちゃった、、、、。
終わった、、、、。
試験官達が騒然とする。
「えぇ!」
騒ぎを聞きつけたさっき説明をしていた試験官のまとめ役のような人が来た。
「こちらで対処しますので、どうぞお引き取りください。」
中庭から出る時、隣の的で雷のようなものがうっすら見えた。
え?これ、スキルでも、良かったの?
いや、今はそれどころじゃない。
俺はそのまま帰された。
シャルミシェルに帰り、家に着いた。
家は歓迎ムードだったが。俺はそうではなく、風呂にすぐ入り、寝てしまった。
翌日、俺は母さん父さんに壁を壊した事を話した。すると、とても驚いていた。と、同時に少しニヤケていた。
なんだ?何が面白いんだ。
「大丈夫だよ。あそこの壁は自動修復の結界が貼られているから、心配ない。」
「そうなの!?」
「あぁ。でも、壁を壊した奴なんて初めて来たぞ?」
「そんな悪行した人、一人もいないんだろ?」
分かってる!言わないでも!
「?そうじゃなくてだな。あの壁は普通の人なら、傷一つ付けられるような壁じゃないんだ。」
えっ!?
それから、1週間が経ち、俺の家に郵便物が届いた。
合格通知書だ。中はとても薄く、諦めていた。
しかし、中を見ると赤い文字で合格が書かれていた。
その下には順位が書かれていた。筆記試験と実技試験だ。
筆記試験の方を見ると、80点だ。
これで、31位になる。なるほどレベルが高い。
確か、全員で300人が入るらしいけど、その中の31位は凄いんじゃないだろうか。
次に実技試験だ、、、。
あれだけの事をしたんだ。請求金額が書かれていてもおかしくない。
頼む問題外とか、凹むような事は書かれてありませんように。
目をつぶってそーっと、目を開けてみる。
そこには1桁しかなく、大きな文字で第1位と書かれていた。
「ええぇぇぇ!?」
あんな事したのに俺が1位?実技1位?
何かの間違いじゃないのか!?
「やったな!!」父さんが話しかけてくる。
分かっていたような言い方だ。
「入学式はいつだっけ?」
「来週になるよ。」
え?まだ信じられない。
「これから忙しいな!!」
父さんがキラキラとした、嬉しそうな顔で俺を見つめる。
そうか、受かったんだ。
あんなになりたかった、冒険者の学校に!
「よっっっしゃーーー!!!!」
その夜は近所のおばちゃん達も混じえてパーティを開いた。
豪華な食べ物が出てとても美味しかった。
父さんが調子に乗って喉中に剣を入れる宴会芸
をミスった時は本当にハラハラした。
明日からは制服を買ったりしなければならない。
大変になるな。
そう思いながら俺はベットで深い眠りについた。
学校で学ぶ技術の中で結界というのがあります。
結界とは、複数人で魔力を大量に消費して行う儀式系統の技術です。
結界には、特殊な効果を生み出したり、人を入り込まさないようにしたり、様々なものがあります。
今回出てきたのは自動修復のついた壁で、この技術はとても魔力が多い人、数十人分で出来ており高等技術になります。




