第三話 フレイムの炎
1年後
俺は1歳になった。
まだ難しい言葉は分からないが、何となくの言葉はギリギリ分かるようになった。
分かるようになった言葉で、親たちの会話を聞いた。
俺の母親の名前はマリアで、父親の名前はアンデと言うらしい。
2人は元々有名冒険者で、街の警護を任されている。
そして、何の因果か俺の名前は前世の名前と同じジュンになった。
俺の名前はジュン・クリスティア。
クリスティアはアンデの性らしい。
それにマリアの読み聞かせでこの世界の事がよく分かった。
この世界はスキルと言う魔力を消費して、使うことのできる技能がある。
正直これを聞いた時は驚いて失禁仕掛けたぐらいだ。
いや、正味少ししていた。
まぁ、それは置いといて、大抵ののスキルの発現は3歳辺りだそうだ。待ちきれない。
それと俺たちの住むこの街はシャルミシエと言う。
つまり、何が言いたいかと言うとここは異世界で俺は異世界転生したということだ。
とまぁこんなに喋ったのでお腹がすいたから、マリア母さんにミルクでももらおうかな。
「あうあぅ」
「あらー、お腹すいたの?ジュンちゃん!」
「じゃあ今日こそはお母さんのお乳でいいかしら?」
「あぅうん」
首を横に振る。
さすがに、飲めるはずがない。
「あらそう?じゃあ用意するわね。」
母さんの嫌がらせにはもう懲り懲りだ。
毎度毎度俺が嫌だと言っているのにあげさせようとしてくる。本当に迷惑だ。
それに比べてお父さんはいつも剣の稽古をしている。
いつ見ても素晴らしい剣技だ。美しい。
動きに無駄がなく自分より強い相手を想像して自分の強さをより高めようとする動きだ。
柔道をしてた俺には分かる気がする。
多分違う。
そんなこんなでミルクができた。
この世界のミルクは本当に美味しくもなく不味くもない。
まさに可もなく不可もなくという感じだ。
俺には今日こそは成し遂げるべきことがある。
それは、中庭に出ることだ。
中庭には石があり、それはとても大きくて、何かありそうでしょうがない。
だから出てみようと思う。
それに最近になってやっとまともに歩けるようになった。
だからいってみようとおもう。
少し高いドアノブにもジャンプして乗れば余裕で回せる。
「んしょんしょ」
こんな声が出てしまうがしょうがない。なぜなら出てしまうからなのだ。
やっと中庭に出られた。
目の前には大きな石があって乗ってみた。
正直あんまり良い感じはしなかったな。
降りようとしたその時。空から何かが俺の頭目掛けて落ちてきた。
いや、屋根からか。
と言ってもうちの家は2階建てで若干高くて4、5メートルはある。
そう、4、5メートルもあり、物が固ければ赤ん坊の頭も割れる。
俺の頭は割れ、俺は意識を失った。
また死んだのか、おれは。
この際だから前世と今世の罪を開示しよう。
昔、友達が勝っていたヒヨコをふむ潰してしまってごめん。
あの時は本当に何度も謝ったけれど。
本当にごめん。
それが、俺が5歳の時。
次、高校生の時友達の好きな人を教えようとして、別の人に送ってしまった人がその相手の女子でごめん。
それであいつは振られたんだよな悪い。
ゲームを無意識に借りパクして、それを返そうとして、その途中の用水路にゲームを落として壊してしまってごめん。
あれは正直泣くかと思った。
これで俺の人生のやっちまったエピソードは終わったかな。前世も結構いい人生だったな。
(ははははははは!!!!)
? 誰だ。笑ってるヤツ
そいつの姿はなく、声だけが響いている。
(俺はお前の頭の上に落ちたやつだ)
お前か!まぁいい。もう死んでしまったのだから。
(実はまだお前は死んでない)
そうなのか!?
というより、お前は誰なんだ?
(俺はフレイム。魔神フレイムだ。聞いたことぐらいあるだろう?)
どっかで。
(ふん。まぁよい、お前がこれから俺が言う条件を飲めば、俺はお前を生き返らせる)
条件って言うのは?
(お前の体を渡せ。そうすれば、俺の魔力で体を治してからお前に体を返す。そうすればお前はまた、やり直せる。)
胡散臭い話だな。お前が俺に体を返すという保証はないだろう?
(そうだな、しかし、お前はそうでもしないとお前は死んでしまうぞ?)
ムカつくな。この言い方俺の昔の上司の鬼頭に似てる。
いちいち俺の不利益を言いつけて分からせようとする感じ似てるなぁ。
(それでどうするのだ。俺に体を渡すか、このまま死ぬか)
ふん!嫌だね!
お前に体は渡さないし、お前は体を乗っ取らず俺の体を治せ!
(我儘だな。だが、いいぜ。)
本当か!?
(まぁ、最初から乗っ取るつもりなんてないがな)
はぁ?
(最初のお前の人生を聞いてお前の性格が分かった。お前はいいやつだ。
それに、俺も死にかけでな、お前を治すだけで手一杯なんだ。)
なんだ、そうなのか。じゃあさっきまでのやり取りはなんだったんだ。
(まぁまぁ、硬いことは気にせずに行きましょうや)
なんだかな。
(それと、お前を治すついでにお前の中に俺のスキルと俺の魔力それから、俺の意識を入れて置く。好きに使え。)
え?おい!なんだよ、、、、、
目が覚めたら俺の前には父さんと母さんがいた。もちろん今世のだ。
「ジュン!ジュン!大丈夫なのか!?どこも痛くないか!?」
「あなた、ジュンはまだ1歳よ。まだ喋れないわ。」
「しかしだなぁ。」
こりゃぁいかん。大丈夫だと伝えなくては。
「あうあぅ」
「大丈夫なのか?良かった。とりあえず、急いで病院に行こう。それから、もっと大きい病院に行ってそれからそれから、、、」
待て!今大きい病院で検査でも受けたら、何かしら大事になる気がする!待って待って!え?
「熱!」
「えぇ!?」
気がついたら俺の体は炎が上がっていた。
フレイムという魔神は怪我をしても、魔力で治ります。
しかし、魔力がなければ治りません。
そんな時は人間の体を乗っ取ります。そうして、人間から魔力を吸い取り、自分の怪我を治すことができます。
間違って魔力が少ない赤ちゃんに乗っ取ろうとしたフレイムでしたが、逆に乗っ取られてしまいました。
さぁ、フレイムを倒そうとしていたのは、誰なんでしょう。




