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【異世界転生】理想の執事を目指します  作者: 夜空のスピカ
幕間
173/216

くま



 川で釣りを始めてから1時間……いまだ小魚1匹すらも釣れていない。


 こうしていると、前世の事を思い出す。

 前世でも川釣りに行った事があるのだが、その時も全然釣れなかった。


 結果を言ってしまうと、釣りよりも罠を使った方が捕まえられたという悲しい思い出だ。

 釣りのコツを知識では知っているのだが……センスの問題なのだろうか。


 気持ちよさそうに泳いでいる魚は見えているんだけどなぁ……。

 

「……あっ…」


 いつの間にか、エサだけ食べられている。

 新たにエサを付け直し、再度チャレンジする。


 魚が沢山いそうだったので、始めた時はお土産ができるかな、なんて甘い事を考えていた。

 もう今は、1匹で良いから釣りたいという気持ちでいっぱいだ。


 いや、こうした釣りたいという気持ちが強すぎて駄目なのかもしれない。

 池の鯉にエサをあげるくらいの気持ちでいけば釣れるかも。


 そうしていると、対岸の下流の方に大きなクマがやってきた。

 全身は黒いのだが、首周りと、胸の辺りに丸い模様が有り、そこだけは白い。

 大きな鈴の付いた首輪をしているようにも見えるので、怖さよりも可愛さが勝っている。


 チラッとこちらを見た後、魚が欲しいのか川に入る。

 距離があるし、下流にいるので、釣りの邪魔にはならないし、そこまで警戒しなくても良いだろう。


 それから時折、クマが魚を取る為に川を切り裂く、バシャッて音が聞こえる。

 成功したようで、1匹の魚が陸に上げられる。


 後から来たクマに、先に魚を捕られた悔しさは多少あるが、貴重なシーンを生で見られて良かった。


 クマは1度川から上がると、魚を銜え、自慢気に見せつけてくる。

 〝ドヤァ〟と言いたげな表情だ。


 ……いや、きっと気のせいだ。

 あまりにも釣れなさ過ぎて、少しネガティブになり、被害妄想をしているのだろう。


 クマはその1匹を食べ終えると、当然1匹で満足する事なく、川に再び入る。

 それから数分、相変わらず僕の方は釣れないが、クマは2匹目を捕る。


 また自慢してくるが、ムシだムシ。

 クマは対岸のままだが、こちらの正面にまで近づいてきた。


 そして見せつけるかのように、美味しそうに食べ始める。

 いや、〝見せつける〟なんて感じてしまうのは、僕の心が卑しいからだ。


 きっと、たまたま上流に上がって来て、たまたま僕の正面で食べ始めただけだ。

 1匹目は丸ごと食べていたのに、なぜか2匹目は胴体だけ食べる。


 少し不思議に思っていると、胴体だけ食べられた魚の食い残しをこちらに投げてきた。

 それは、狙ったのか偶然か、残念ながら未だ水だけのバケツにポチャンと入り、水しぶきをあげる。


 クマが両手を叩いてはしゃぐ。

 目が合うと、『オレの奢りだ、食いねェ』とでも言いたげに、フフンっと鼻を鳴らす。


 ……キレそう……。

 全身黄色に染めてやろうか。


 釣りの時間は終わりだ。

 魔糸で即席の網を作る。


 結界のスキルで川の中に壁を作り、仕掛けた網の方に誘導する。

 本気を出して3分、魚以外も混ざっているが一度に10匹以上を捕まえる。


 クマが大口を開けてポカーンとしている。

 フッ、虚しい勝利だ。 


高評価が伴わない作品には意味が無い

作者は時間の犠牲無しには、何も書く事が出来ないのだから

しかし、その痛みに耐え、ブクマと評価を貰えた時

作者は何ものにも負けない強靭な心を手に入れる

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